RISING 〜夜明けの唄〜

Takaya

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第一編第三章 蔓延る悪意

犯罪シンジケート“ワグラターナ”

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「なあ、アンタ。革命軍の幹部なんだってな?」


「…だったらどうした?」



麻薬を受け取ったアレンはロードの横を
通り過ぎて入り口を目指していたが
ロードの言葉に背を向けたまま立ち止まる。



「コイツ等は何者だったんだ。アンタ達に関係あんのか?」


「言ったろ?俺は別件でココに来た。急いでるんだ、質問ならソコにいる記者さんが知ってんだろ」



そう言うと、嵐の如く現れたアレンは
振り返る事も無く、倉庫から姿を消した。



「其の質問の続き、答えましょうか?」


「ああ、頼むよ。サバネさん」



三人は改めてサバネ側に視線を向けると
倒れている連中の事から話し始める。

連中は、此のリューグウという町を根城に
している犯罪シンジケート“ワグラターナ”

ワグラターナは、独自の生成技術で
作り上げた麻薬“SD6”を売り捌き
リューグウ町の裏を取り仕切って居る。

現れたのは此処一ヶ月の出来事で
急速に力を付けて来ている。

帝国軍はワグラターナを追ってはいるが
奴等のトップは未だ発見出来ていない。

そして、ワグラターナを革命軍が
追う理由は一つ。



「連中が隣国。元バルモア軍の残留兵だからなんです」


「…バルモア…!」



シャーレの目付きが一度鋭くなる。

だが、其処に気付いたのはポアラだけ。

サバネの話は続いて行く。



「彼等革命軍は、同じく一ヶ月程前に隣国バルモアとの戦争を終結させ鎖国政策を打ち破る為に、大きな一手を打ったばかり」


「あたしでも知ってる…バルモア国の公使を招き入れたって」


「はい、その通り。ですから革命軍にとっては此のタイミングでバルモア国の残留兵から成る犯罪シンジケート、ワグラターナの横暴は止めなきゃいけません」


「成る程な…」



サバネの説明が一通り済むとリューグウに
潜む犯罪シンジケート、ワグラターナの
非道さを理解した一行。

ポアラは恐る恐るシャーレの顔を
覗き込むと、先程の引き攣った表情は消えて
いつも通りの穏やかさを取り戻していた。

ホッとした表情を浮かべていると
シャーレが其れに気がつく。



「私の顔に何か付いていますか?」


「ひゃあっ!!い、いやいや全然!何にも、何にもない!」



突然の言葉に驚いて背筋を伸ばしたポアラは
あたふたと取り繕っている。



「さては。はい、わかりました。遂に私の魅力に気付きましたね?ポアラさん」


「はいはい、アンタのバカさ加減はわかったわ」



良い顔をして言ったシャーレを見て
呆れた様に溜息を吐くポアラ。

ポアラに何故かそのまま抱きつこうとして
ビンタされているシャーレに見向きもせず
ロードは何か考え事をしていた。



「どうかしましたか?」



其の様子に気が付いたサバネが
ふとロードに尋ねてみた。
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