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Ⅳ ノノ
20話 三度目の指名依頼
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豊穣の滝攻略から1週間が経ったある日、私達は指名依頼があるとロウクさんから呼び出された。
普通の指名依頼なら受付で呼び出されるだけなのだが・・・
また、特別な依頼なのだろうか?
「失礼します。」
私達が中に入るとロウクさんが微笑む。
「よく来てくれたね。さぁ、かけるといい。」
そう言ってソファを指す。
私達はお辞儀をしてからソファに座った。
「今回は君達宛に依頼が来ていてね。
正確にはノノ君にと言うべきか。」
そう言ってロウクさんが封書をノノに手渡した。
ノノは封書を開けて依頼書を読む。
─────────────
【採集依頼:鉱石の採集】
受注条件
不問
内容
虹昌石の採集をお願いしたい。
採集できる場所が限られており到達が難しい為冒険者にお願いしたい次第だ。
目的地
アイアンラッシュ鉱山
報酬
全員の新しい装備
期間
不問
依頼者
シェルハート鍛冶店
─────────────
ノノはその依頼を見て驚きの表情をする。
「どんな依頼?」
ラナが聞くとノノは私達にも依頼を見せてくれた。
レインボークオーツか。
確かに稀少な鉱石だ。
硬度はアダマンタイト以上でありながら魔法適正も高い為装備に使えばかなり高い性能を引き出す。
が、採取は困難とされておりアイアンラッシュ鉱山の奥地にしか無いらしい。
また、この鉱石は日の光に当てると鉄レベルまで性能が落ちる為日の光に当てる前に加工しなくてはならない。
加工さえすれば日の光に当てても問題は無くなるらしい。
私も鍛冶師では無いからそこまで詳しくは無いが冒険者なら是非手に入れたい装備としてレインボークオーツの事は知っている。
「この依頼の鉱石はかなりレアな鉱石だし、私は賛成だよ。」
私が言うと皆がラナを見る。
「エリシアとノノ、ミーナはどう思う?」
「私は賛成かな。レインボークオーツ多めにとって装備作って貰いたい位だし。」
ミーナが言った。
私と同意見の様だ。
と言っても私の武器はとある職人でしか作れないから無理なのだが・・・
「私も賛成ですね。とても綺麗な鉱石と聞きますし見てみたいです。」
「私は・・・うん、賛成、するよ。(気は乗らないけど・・・)」
ノノが言った後に何かボソッと呟く呟きまでは聞き取れなかったが全員賛成の様だ。
「ロウクさん、この依頼お受けします。」
「そうですか。ありがとうございます。
それでは、詳しい話はアイアンラッシュ鉱山の内部にある『鉱山都市アラスタ』にある依頼者の店で聞いてください。」
ロウクさんがそう言ってその店までの地図をくれた。
私達は頷くとお辞儀をしてその場を後にした。
「先生、アイアンラッシュ鉱山って遠いの?」
「そうだね、馬車で3日って所かな。」
私が言うと少し考え込む。
「先にマジックバックのクエストやっておけば良かった。私の鞄だと3泊が限界なんだよなぁ。」
ラナが言った。
エリシア、ノノも恥ずかしそうに苦笑いをする。
確かに、3人とも鞄は普通の鞄だからそれくらいが限度か。
「マジックバックねー。あ、私の知り合いに変人だけど腕は確かな職人がいるよ。その人ならクエストとか受けなくても作ってくれると思う。
アリスが一肌脱ぐ必要があるだろうけど・・・」
「私?まぁ、それくらいならいいけど・・・」
ミーナが私を見て言った。
クエストでなく鞄が手に入るならそれな越したことは無い。
多少私が頑張れば良いだけなら構わないし。
「そんな、先生に悪いよ。私達も手伝うから。」
「そうです!先生にはお世話になってばかりですし・・・」
ラナとエリシアがそう言ってノノもうんうんと頷く。
「良いよ、これくらい。それで、その人はどこにいるの?」
「アイアンラッシュ鉱山へ行く途中にあるバルクスって街だよ。」
ミーナが言った。
バルクス・・・確かアイアンラッシュ鉱山の麓にある街だ。
それならついでに行けるし良いと思う。
どっちみちアラスタに行くのにはバルクスで馬車を降りる必要があるし。
「それなら丁度一泊する予定だし丁度良いね。
アラスタ行くなら皆あの街で一泊するから。」
私が言うと3人が嬉しそうに眼を輝かせる。
私達は早速準備をしてアラスタを目指すのであった。
普通の指名依頼なら受付で呼び出されるだけなのだが・・・
また、特別な依頼なのだろうか?
「失礼します。」
私達が中に入るとロウクさんが微笑む。
「よく来てくれたね。さぁ、かけるといい。」
そう言ってソファを指す。
私達はお辞儀をしてからソファに座った。
「今回は君達宛に依頼が来ていてね。
正確にはノノ君にと言うべきか。」
そう言ってロウクさんが封書をノノに手渡した。
ノノは封書を開けて依頼書を読む。
─────────────
【採集依頼:鉱石の採集】
受注条件
不問
内容
虹昌石の採集をお願いしたい。
採集できる場所が限られており到達が難しい為冒険者にお願いしたい次第だ。
目的地
アイアンラッシュ鉱山
報酬
全員の新しい装備
期間
不問
依頼者
シェルハート鍛冶店
─────────────
ノノはその依頼を見て驚きの表情をする。
「どんな依頼?」
ラナが聞くとノノは私達にも依頼を見せてくれた。
レインボークオーツか。
確かに稀少な鉱石だ。
硬度はアダマンタイト以上でありながら魔法適正も高い為装備に使えばかなり高い性能を引き出す。
が、採取は困難とされておりアイアンラッシュ鉱山の奥地にしか無いらしい。
また、この鉱石は日の光に当てると鉄レベルまで性能が落ちる為日の光に当てる前に加工しなくてはならない。
加工さえすれば日の光に当てても問題は無くなるらしい。
私も鍛冶師では無いからそこまで詳しくは無いが冒険者なら是非手に入れたい装備としてレインボークオーツの事は知っている。
「この依頼の鉱石はかなりレアな鉱石だし、私は賛成だよ。」
私が言うと皆がラナを見る。
「エリシアとノノ、ミーナはどう思う?」
「私は賛成かな。レインボークオーツ多めにとって装備作って貰いたい位だし。」
ミーナが言った。
私と同意見の様だ。
と言っても私の武器はとある職人でしか作れないから無理なのだが・・・
「私も賛成ですね。とても綺麗な鉱石と聞きますし見てみたいです。」
「私は・・・うん、賛成、するよ。(気は乗らないけど・・・)」
ノノが言った後に何かボソッと呟く呟きまでは聞き取れなかったが全員賛成の様だ。
「ロウクさん、この依頼お受けします。」
「そうですか。ありがとうございます。
それでは、詳しい話はアイアンラッシュ鉱山の内部にある『鉱山都市アラスタ』にある依頼者の店で聞いてください。」
ロウクさんがそう言ってその店までの地図をくれた。
私達は頷くとお辞儀をしてその場を後にした。
「先生、アイアンラッシュ鉱山って遠いの?」
「そうだね、馬車で3日って所かな。」
私が言うと少し考え込む。
「先にマジックバックのクエストやっておけば良かった。私の鞄だと3泊が限界なんだよなぁ。」
ラナが言った。
エリシア、ノノも恥ずかしそうに苦笑いをする。
確かに、3人とも鞄は普通の鞄だからそれくらいが限度か。
「マジックバックねー。あ、私の知り合いに変人だけど腕は確かな職人がいるよ。その人ならクエストとか受けなくても作ってくれると思う。
アリスが一肌脱ぐ必要があるだろうけど・・・」
「私?まぁ、それくらいならいいけど・・・」
ミーナが私を見て言った。
クエストでなく鞄が手に入るならそれな越したことは無い。
多少私が頑張れば良いだけなら構わないし。
「そんな、先生に悪いよ。私達も手伝うから。」
「そうです!先生にはお世話になってばかりですし・・・」
ラナとエリシアがそう言ってノノもうんうんと頷く。
「良いよ、これくらい。それで、その人はどこにいるの?」
「アイアンラッシュ鉱山へ行く途中にあるバルクスって街だよ。」
ミーナが言った。
バルクス・・・確かアイアンラッシュ鉱山の麓にある街だ。
それならついでに行けるし良いと思う。
どっちみちアラスタに行くのにはバルクスで馬車を降りる必要があるし。
「それなら丁度一泊する予定だし丁度良いね。
アラスタ行くなら皆あの街で一泊するから。」
私が言うと3人が嬉しそうに眼を輝かせる。
私達は早速準備をしてアラスタを目指すのであった。
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