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第100話 しなずちというモノ

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「んっ……確かに、これは中々の品だ。でも、私にはやっぱり物足りないねぇ……」

「下腹部が隆起する程に楽しんでおいて何を言う! 奥の入り口どころか更に奥まで突き上げられて掻き回される強快感の何が足りないというのだ!?」

「いや、アンジェラの言う通りだ。人型の普通の種族ならこれで良い。自由自在に動かせる張り型は理想の形の一つだ。ただ、これはあくまで人の型に過ぎない。私達がしなずち様から受ける愛はもっと滅茶苦茶で、これとは比較にならないというか……」

「ヴィディアの弱点はこことこことこことこことここで、この張り型で出来るのは一か所のみ。しなずち様のは数千の触手の束ですから、五つ同時に五種類の刺激を与えつつ新しい場所まで開拓して来るんです。言うなれば、同時に六人以上に貫かれているのと同義。それなりに経験豊富な貴女でも、巫女となる前の私達のように一方的に貪られるだけでしょう」

「やってみなければわからんだろう!? これが開発されてから、私達は毎日修練を積んできたんだ! それこそ、生身が全く相手にならない程に! 触手だろうが何だろうが、精鋭たる私達がただ負けるわけがない!」

「じゃあ、今日が初めての大敗北だね。巫女化も一緒にやるから、耐え切れなくなったら我慢しなくて良いよ? ユーリカ、アンジェラ、レスティ。他のエルフ娘達を縛りあげて連れて来て。最初は供物らしく、されるがままに人外の快楽に溺れてもらおう」

「ん――――っ!? し、しなずち殿、そそそそれは何ですかっ? まままさか、そんな代物を私達に……っ!?」

「六ケ所同時に入れて耐えられたら、最初から眷属にしてあげる。頑張ってね」

「嫌っ、や、やめてくださ――――――イギィッ!」



 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆



「結局、誰も一分保たなかったな」


 丸く広い石造りの部屋の片隅で、触手で巻かれて絨毯の上に寝かせられたエルフ娘達の裸体を眺めて見渡す。

 元々のスレンダーな体つきは一人残らずグラマラスに仕上がっている。特に今回は巫女化にあたって、乳腺や尿道からもたっぷり注ぎ込んだから色々な所から色々垂れ流し。事後感たっぷりで欲情を誘い、時間さえあれば一人ずつ個室に連れ込んでもっと楽しみたくも思えた。

 だが、その希望は叶わない。

 やるべき事が二つもある。


「しなずちさまぁ……私もあの娘達みたいにして頂きたく存じますぅ……」

「私は……やめとこうか。普通に愛しておくれよ。そっちの方が好きだ」

「私はギュッとしてくれ。主様と離れていた分、全身で主様を感じたい」

「姐さんと一緒にイキたいですっ!」

『『『『しなずち様の気が済むまで滅茶苦茶にしてくださいっ!』』』』


 すっかり中てられた巫女達が、瞳と吐息を桃色に染め上げて私に群がった。

 悪いがまだお預けだ。帝国でやり残した事が無いかを確認し、明日中に解決して社に発たないとならない。やるべき事を整理して分担し、夜を楽しむのは全部の区切りをつけてから。

 とりあえず、ご褒美もかねてレスティの膝に座る。

 両手で抱きしめられ、服を剥ぎ取られそうになって我慢するよう手で制する。余程溜まっているのか、ズボンと腰の間に指を入れては出してを繰り返され、仕方なく彼女の右手を首元から内側に入れて好きなように弄らせた。

 幼女を仕込むような手つきで肌と先が撫ぜられ揉まれ、後頭部に火傷しそうな程の情熱を吹きかけられる。

 ちょっと急がないとまずいかもしれない。私は手を叩いて全員の注目を引き、何とか抑え込もうと第一声を発した。


「皆、お勤めご苦労様。当初は帝国内の白狐族保護が目的だったのに、帝国その物を味方につけた成果は非常に大きい。社に戻ったらご褒美があるから期待していて欲しい」


 ご褒美の言葉に大きな歓声が上がる。

 同時に単位時間当たりの呼吸数が明らかに増えた。息を吸う量、吐く量も数割増え、一層彼女達の発情が進んだ事を肌というか五感で感じる。

 本当にヤバイ。一人でも先走ったら決壊したダムみたいに流されかねない。

 簡潔に。そして手早く。


「それで今後の予定だけど、私とヴィラが神界会議に出席する事になった。準備の為に急いで社に戻る必要がある。出立は明日か、遅くても明後日。レスティとアンジェラとリタは私と飛竜で先行し、残りはユーリカが主導してラスティ達と合流。パルンガドルンガでテュラとティレのラミア姉妹を拾って、一人の欠けもなく帰還して」

「また引率ですか? 私もおそばでお守りしたいのに……」

「ごめん。エルフの新入り巫女達の教育となると、ユーリカとエリスが一番かと思って…………代わりに二人とは、今度一人ずつ夜の水上デートを――」

「お任せください! エリス姉様と一緒にしっかりと成し遂げて見せます!」

「ユーリカがやり過ぎないようによく見張っておきます。それと、私はデートではなく晩酌の供をさせてください。もちろんその後も最後まで……」

「約束するよ。で、皆に訊きたいんだけど、やり残している事はある? もしあるなら申告して。出来るだけ早く終わらせるために分担とサポートを決めよう」


 私の呼びかけに、全員が一度周りを見てから私を見直した。

 まるで、誰も心当たりがないような反応。まさかそんな事はないだろうと纏め役達に視線を向け、全員特にないと首を横に振る。

 えぇ……? じゃあ、私がオルドアと秘薬の取引方法を決めたら終わり?

 それはそれで味気ないような…………。


「しなずち様ぁ。レスティ様がいつでもしなずち様を迎えられるようにって何日も徹夜で頑張ったから、殆どの仕事は最初の一週間で終わってるんですよ~」

「レスティ様……本当に、頑張られました。褒めて……あげて……?」

「フュエラ、ガルマスアルマ、余計な事は言わなくて良い!」


 弄られていた手が止まり、上を見上げると顔を真っ赤に染めたレスティの顔があった。

 私が見ている事に気付き、羽衣の前を肌蹴て直接上に載せてくる。

 羞恥に染まった表情を見せまいと視界を遮ったらしい。しかし、それは私に対して逆効果だ。隠されたなら暴きたくなるのが心情というもので、舌を長く伸ばして谷間を広げ、首と頭に巻きつけて背けられないよう固定する。

 いつもの気丈さはどこに行ったのか。涙目で視線だけでもそっぽを向き、その気はなくても私の気持ちをその気にさせる。


「……パルンガドルンガで気狂いして、私を襲ったのを気にしてる?」

「わかっているなら勘弁してくれっ」

「だ~め。レスティの頑張り過ぎが私を神にしちゃったんだから、その責任は取ってもらうよ? まずは皆の前で六穴攻めされながら跨ってもらおうか。好きに動いて、私を先にイかせたら許してあげる。ダメだったら一週間入れっぱなしの注ぎっぱなしね。確かそろそろ『大丈夫な日』だから、観念してママになろうか」

「あっ、ふくぅ――――っ!」


 言葉だけで身体を小刻みに震わせ、レスティは白目をむいて後ろに倒れそうになる。

 私は血のベッドを下に敷き、彼女の羽衣を剥ぎ取った。隠されていた極美は終わった後のように湿って解れ、私の指の動きに合わせて背筋を大きく跳ねさせ噴き出す。

 もうこっちが我慢できない。

 あまり跳ね過ぎてもいけないのでアンジェラとリタに両腕を押さえさせ、私は脚を持って大きく広げた。興味があるのか殆どの巫女達が私の後ろに回り、漏れなく一部始終をその目に収める。

 仕事は済んだから、後は楽しもうか。

 しな垂れかかるユーリカと舌を絡ませ合い、私はゆっくり前に進んだ。無抵抗な元女魔王はわずかに呻き、お腹一杯になるまで私の事を離さなかった。
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