セレクト3・ワールドギフト ~敗者は持ち帰って性処理奴隷種付け教育~

花祭 真夏

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 サッと入って何も考えず置いて、音を立てず外に出たら円筒型のスイッチをカチッと押し込む。

 漫画等でよくある『ドカンっ!』ではなく、トンネルからトラックが出てきた時の『ホ゛ンッ!』という空気の圧し出し。内から弾けた家は炎と黒煙と明かりを噴いて、次いだ悲鳴の数に成功を知る。きっちり四つの男の叫びが、俺を含めた大勢の福音として黒空の白雲を朱に照らした。

 見届けて能力を起動し、炎上家屋の門外から外れの森の中まで飛ぶ。

 いや、『飛ぶ』は表現として微妙か。

 俺の能力の一つ『瞬間移動』は、今いる場所から離れた場所に時間と距離を無視して『移る』。侵入も離脱も瞬で出来て、だからこそこんな汚れ仕事を進んでやるような暮らしとなった。

 ――――あんな連中のような、弁えない新入りを始末すると胸がスッとする。


「ご苦労。相変わらず良い腕だ、ユウト」

「? あんたが出てくるなんて珍しいな、ボス。いつもはカラスに任せてるのに」

「今回は事が事だった。相応の誠意も見せるさ」


 木の陰から出てきた剃り上げの巨漢が、五メートルの位置まで寄って手にした革袋をこちらに投げた。

 わざと足元に落としてジャラッと鳴らし、中身が相応と知らせてくる。目を離さず片手で拾い、重さと感触で三十枚程度の金貨を確認した。腰のポーチに入れて蓋を閉め、勢いを増す遠方の火災を視界の端で眺め一言。


「最近多くないか?」

「世代だろう、世代」

「身に余るチートを手にして好き勝手して、大勢に迷惑かけて我が物顔。いくらこの世界が無法地帯だって言っても、マナーくらいは存在する。『即死能力』だの『完全催眠』だの、おおっぴらに使って目を付けられないとでも思ってるのかっ?」

「神託者の話だと、最近は女神様方も手を焼いてるらしい。転生時に授かれる三つのギフトを選ぶ際、出来る事ばっかり聞いて出来ない事には興味もない。で、新しい世界で主人公は自分だとばかり、無茶苦茶やって俺達に処理される」

「グロンダ村は持ち直せそうか?」

「進んではいるが、奴らに解放された奴隷の回収がまだだ。特に問題なのは『煽動者サクヤ』。クロームシュタットで農民の不満を煽り、クーデターを起こして政権を奪取したと思ったら姿を消した無責任女だ。なんで反乱後の食料問題を考えず、農奴解放だの国家転覆だの考えるんだろうな?」

「追手は?」

「お前さんに頼みたい」


 ベルトに吊るしていた袋を外し、ボスはまた俺へと放る。

 安全確認にまた地面に落とし、拾って中身はさっきより多い五十枚。前金と後金は同額だから、一人当たりの単価はさっきの仕事の六倍強。それだけ脅威に思っている証拠だろう、怒りに歪んだしかめっ面が暗がりの中でもはっきりわかった。

 こっちもポーチに仕舞い、依頼の受託をはっきり伝える。

 俺としても、この件は見過ごせない。

 グロンダ村の主産業は奴隷オークション。目玉であるサクヤは俺も狙っていた一人で、お高く留まった爆乳軍人を落札即日孕ませる予定だった。その為に生活費をやりくりして予想落札額の二倍を貯めて、現在進行形で燃えている四人組に奴隷を逃がされたと聞いてから二日間何も手につかなかった。

 ――――暗殺の依頼が来て、価格交渉せずに受けたのは反省点。

 一人金貨二十枚、合計八十枚くらいなら引き上げられたろう。


「生死と引き渡しの必要は?」

「ん? あぁ、お前もサクヤ狙いだったか。俺も狙ってるんだ」

「あっ、じゃあ金返す。勝手に捕まえて直接奴隷にするわ。ボテ腹にしたら見せるから」

「おい待てっ! ここは公平にオークションでケリつけようぜっ!? それまでレイプはなしだっ! もしくは…………三百枚でどうだっ?」

「金の問題じゃねぇんだよっ。あいつの腹見たか? シックスパックがうっすら浮き出て、サイドラインがシュッて伸びた真上にパッツンパッツンのJカップだぞっ? バックで挿れて揉んで摘まんで、『やめろ』って泣いて叫ばせて孕ませナカ出しってやりてぇんだよっ。わかるだろっ? わかるだろっ?」

「あぁわかるよっ、わかるんだよっ! だがなっ、バックより俺は騎乗位を推すっ! 目の前でばるんっばるんって跳ね回るのを見ながら突き上げて、疲れ切ったところを引き寄せて抱き押さえながらアヘ顔受精させるんだろうがっ! 焦点の定まってないだらしねぇ顔にベロチューして、俺がご主人様だってわからせてやるんだよっ!」

「クソッ! そっちも良いなっ!」

「お前のも良いっ! だが、出来るのは片方だけだっ!」


 受け取った五十枚を投げ返し、俺達は握った拳を互いに見せ合う。

 残念だが、依頼は取り消しで交渉は決裂。どっちが早く目標を捉えて捕らえるかの早い者勝ちとなり、横取りされないよう即レイプ即種付けが追加される。俺もボスも他人の物は手を出したくない、『性奴隷は専用品』って難儀な性質だからある意味公平で安心だ。

 同時に拳を開いて閉じて、決闘の成立を確認した。

 普段は仲間でも、あのデカパイ女をモノにするまでは敵同士。

 禍根は残さない程度に全力を出し、全力で妨害して全力で手に入れに行く。これまで六戦して三勝三敗の五分なれど、負ける気はしないしつもりもない。勝ったら白濁塗れの事後穴を見せつけて、きっぱり諦めさせてこれまで通り仲直りだ。

 恨みっこなし。

 手加減、手心、遠慮もなし。


「武運を祈る、ボス」

「お前もな、ユウト。一応、何かあればカラスに伝えてくれ」

「了解した」


 いつの間にか消し止められていた彼方に背を向け、俺達はそれぞれ別に闇へと入った。

 少し歩いて能力を使い、二十キロ離れたセーフハウスの地下室へ。ドアを開けて廊下に出て、正面と左右の右を開ける。甘ったるい麻薬香の中でトリップしている爆乳小娘を抱え上げ、反対の扉を蹴破ってかけ流しの温泉に構わず放り込む。

 三秒、六秒、十秒経って、そいつは金色の長髪お化けとなって跳び出した。


「あっち゛ぃい゛いいいいいっつ!」

「ディア、仕事だっ! 情報を集めろっ!」





   ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆





 人の魂は、等しく輝かない。

 何度も何度も転生を重ね、無かった色は行いが染みついて濁って淀む。この世界『ゲルヘ・ドロウデア』はそんな魂の色を試す実験場で、色々な世界から集められた連中が好き勝手に跋扈していた。そいつらの一部始終を観察役の神々は見下ろしていて、俺達はさながら掌で踊る道化と言えよう。

 もっとも、握り潰すのは彼女らではなく、システムを理解し維持したいって連中。

 世界治安維持組織『神々の指先』。

 神との交信を可能とする能力『神託』を持つ三神官を中心に、出しゃばり過ぎる連中を裏で処理する暗殺組織。構成人数不明、所有する能力不明、拠点その他諸々全部不明と秘密組織としては真っ当だ。俺はある事件で彼らと共闘する機会を得て、それ以降子請けか孫請けかの暗殺業に手を染めている。

 たまに、今回みたいに私情が入ることもあるが――――。


「だんなぁ~、ま~た雌穴漁りっスか? ココに開いてるチンポ磨ぎ見えないんスか? 攫って犯してヤク漬けにして、発情しっぱなしの孕ませマンコにした合法ロリ爆乳ナマイキ精液タンクはどんだけ放っておくんスかねぇ?」

「今朝三発くれてやったろう?」

「五回イかされて滅茶苦茶良かったっスよ? でもねぇ……新しいの来たらその分減るじゃないスか? 性奴隷としたら耐え難いんスよ? いい加減腹くくって責任取って貰ってやってくれませんスかねぇ?」

「ヤクのヤリ過ぎで、風呂入って二時間しかまともじゃない頭を嫁にしろってか? 冗談言ってないでさっさと調べろ。ターゲットは『煽動者サクヤ』。最後の消息はグロンダ村の奴隷保管庫だ」

「あぁ~やる気でねぇっスわ~っ。チンポくれないご主人様ってヤりがいないっスわ~っ」


 乾燥麻薬の巻き煙草に火をつけて、胡坐をかいて床に寝転がる金色長髪の全裸子娘。

 名をディアと言い、四つの国を戦争状態に追い込んだ情報戦と心理戦のプロだ。組織に目をつけられて俺に狩られ、麻薬中毒にされて情報収集員兼性奴隷として飼われている。だが、元々あった淫乱の気が性処理調教でタガを外し、性欲が満たされないとへそを曲げて一切全く働こうとしない。

 仕方なく服を脱いで、ぷにぷにの性処理穴に種付け棒を擦り付ける。

 待ってましたと言わんばかりの愛液と、今朝注いだ分が混ざってナカから溢れた。竿に絡んで滑りを良くし、少し動かすだけでニチャニチャ鳴り出す。もうさっさとイかせて終わらせようと、前戯無しで入りきる奥までじゅぷッと沈める。

 少し固めで熱々で、狭くて締めるお子様マンコ。

 これで実年齢二十歳とは、とても思えない未熟な肉感だ。


「キ、キスも愛撫もなしって、減点っスよ?」

「発情し切ってるくせに今更だろ? 子宮口開け。根元まで挿れるぞ」

「いやいやっ、ちょっと母乳吸って落ち着きましょっ!? 旦那の大好きなヤク仕込み奴隷乳っスよっ? 堕ろしたばっかりだから新鮮っスよっ?」

「その分緩くなってんだろっ? ガバガバになっても直させてやるから、ヤってる間に情報探れっ!」

「ひぎぃいっ!」


 細いプニ腹を両手で掴み、突きと引きを合わせてゴツゴツぶつける。

 噴水のように母乳を噴いて、ばるんっばるんっ暴れまわるKカップはある種の芸術。元はJだったが、妊娠と共にカップ数が上がって堕胎させても維持したままだ。サクヤも同じように孕ませてダブルKカップの母乳パイズリってプレイを考え、その為に何が何でも手に入れて見せる。

 悲鳴を上げつつ煙草は落とさず、ディアは宙空に指を伸ばす。

 それらしい音はさせずにボタンを押して、光のディスプレイが五枚現れた。こちらからも内容はわかり、半ば強姦中にもかかわらず正確に操作していく。十回突いて二十回突いて、乾いた喉を俺用母乳で潤したらもう十回二十回突いて抉る。

 画面に軍服コートの凛々しい娘が映り、根元まで突っ込んで一回止める。


「ぃぎひっ!? し、しきゅっ、しきゅうはいってるっスッ!」

「挿れてんだよ。で? わかったか?」

「クッ、クロームシュタットのっ、国境沿いにある政治犯収容所っスッ! 暫定政府が把握してない旧政府軍の施設っスからっ、何しても現政権は知ることすらできないっスよっ!」

「もうキズモノにされてるか?」

「まだっスッ! 二日後に絞首刑で、その時に職員全員で回してから執行するつもりッスっ! 今は東の収容塔最上階でっ、女看守から鞭貰ってるッスッ!」

「鞭入りの女軍人かっ。ますます良いなっ!」

「うひっぉ゛!?」


 勢いよく引き抜いて、また亀頭から根元までたっぷりたっぷり味わわせた。

 口から落ちかけた煙草を奪い、煙を口内に溜めたらキスして送る。嗅ぐだけでも現実と幻想の融合に片脚突っ込める強めのコレ。十分に耐性がついていても肺に通せば関係なく、青色の瞳から光が消えて喘ぐだけの肉穴と化す。

 風呂で体温を上げて血中成分が薄れるまで、クスリだけしか考えられないガンギマリの性奴隷に。

 脳を快楽で焼かれながら、意識と記憶をはっきりさせて。


「ふへぁっ! あひぃえっ!?」

「今回はボスと競争だからなっ。一発仕込んだら行ってくるっ。帰ったら追加のご褒美くれてやるから利口にしてろっ」

「はひっ! でぃあ、おりっこうにしてまシュっ! だんなのなかだしせいしつまみながらっ、どらっぐかくてるひっかけてっ、おまたひらいてまってまシュっ!」

「あぁ、そうしろっ。あと、近く成肉屋に行くぞっ。だらしなくなった膣と子宮口を直して、このデカパイは今のまま安定させてやるっ。堕ろした子の為じゃなく、俺の為にずっと母乳噴いてヤる度飲ませろっ」

「っひひゅぃいっ! ぼっ、ぼにゅうっ、ぼにゅうだしまシュっ! だんなのためにぼにゅうつくりまシュっ! まいにちしぼってちょくせつのんっへぇええ゛ええっ゛!」


 乳肉に溜めた白乳が、プシュッ、プシュッと噴いて飛び散った。

 片手で片方捕まえて、しゃぶって捕らえてもう片方も揉みしだく。搾った分だけ乳量が増えて、引き波のように減ったらまた増える緩急。若干クスリ臭い味が少しばかりクセになり、飲んだ分猛らせて激しく腹側を突き上げ擦る。

 もう何百回と使って、未だ飽きないのは相性か?

 五回孕ませて五回堕ろさせ、その度に新品同様に身体を直す。逃がさないためのクスリを買って、満足するまで毎日性処理。金も手間もかかるくせに全く気にさせないくらい、コイツのいる生活は俺にとっては当たり前だ。

 チンポの形に盛り上がる腹。

 アヘって白目剥く舌出しイキ顔。

 勝手にイッて締める膣と、どこまでもだらしなくていやらしい駄肉淫乱。他を使い潰して手放しても、コイツだけは一向に手放せない。もしかしたら残存麻薬依存症かとも思い、快楽依存症との併発も疑わしい。

 ――――まぁ、いいさ。

 それならそれで、楽しめばいい。


「そういやディア、産みたいかっ?」

「!? う、みっ!? あ、あか、ひゃんっ!?」

「そうだよっ。膣肉どころか子宮までどちゅどちゅ犯されて、孕むたびに堕ろされていい加減不安だろっ? いつまで性奴隷してられるのかっ、捨てられるのが怖いからセックス中毒演じてるんだろっ?」

「ちちち、がうっ、シュっ! だんなのちんぽっ、しゅきっ! しゅきぃいっ! だんなに、つかってっ、もらうのっ、しゅっ、き゛ぃい゛いいいいっ!」

「じゃあ、外で良いなっ?」

「なかぁああああっ! なかだしっ! なかだしほしいシュっ! なかっ、なかなかっ、なかぁああ゛あああああああああっ゛!」

「本当、お前は最高だっ」


 今日で最後と思うくらい、大きく早く突いて擦ってぐちゅずちゅ鳴らす。

 胸と尻だけ立派すぎる種付け穴に、六回目の妊娠リスクを背負わせる。本人もナカに欲しいって言ってるし、部外者が見ればロリ穴強姦に見えて実際和姦。ご主人様と性奴隷の関係も合法性を後押しし、たとえ子宮が壊れても構わない強打連打のビートを刻む。

 縋る両手が、乳揉む俺の右手を掴んだ。

 必死に必死に握りしめ、爪まで立てて快楽に耐えている。もう何度ぶっ飛んだのかわからないのに、まだ人でいたいと無様を語る。壊れたら壊れたで直してやるから、いつも通りに俺の子種で受精していろっ。

 膣の締めを拡げ、子宮口の抵抗をぶち抜き、一番奥の壁を圧して上向けボコッと浮かせて吐き出す。

 小さな子袋の隙間に精子が流れ、古い方から外に押した。しかし、栓をしている俺の反り返りと咥える雌穴はぴっちり合わさる。言葉通りご主人様のチンポと精液が大好きで、息絶え絶えに離したくない意思を見せてくる。

 構わず引き抜き放って立って、軽く湯を浴びて服を着る。


「じゃあ行ってくる。お前は部屋に戻って休んでろ」

「はひぃ……っ、はひぃ……っ」


 すっきりした思考と身体で意識を改め、百七十キロ先の空へと移る。

 自由落下が始まるほんの数秒で、周りの地形を確認したら開けた地上へ再転移。超長距離の移動は何があるかわからず、安全策を取って空中経由の二段階を踏む。その際に見た光景を脳裏に張り付けて、南の山麓にあったソレを認識した。

 東側に大きな尖塔がそびえる、中世風の石造りの古城。

 そして、打ち捨てられた遺跡にそぐわない、トラック等の移動車両と警備ゴーレムの巨躯雑多。

 ――――ボスが壊滅させる前に、静かにこっそり掻っ攫うか。





   ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆





「ここまで近づいて、まだ気付かれてないってザルかよ?」


 能力の移動を短距離で刻み、古城の西側百メートルの位置に来ても収容所内から反応はなかった。

 そもそも警備の数が少なく、背後に転移してクスリを嗅がせて制圧できるお手軽防衛。この世界は能力持ちの人間しかいないのに、ここまであっさりだと逆に不穏だ。クーデターから逃れた連中が合流出来ていないと仮定しても、政治犯収容所が日頃からこうとなる理由にはならない。

 どうもきな臭い。


「とりあえず、陽動用の爆弾をばらまくか」

「悠長にしている暇がおありで? うちの千里眼に捕捉されてますよ? 二時間後にボスが到着予定です」

「なんだ、いたのかカラス」


 真っ黒なローブで頭まで覆い、鳥の頭の形をしたマスクを被る小柄少年を隣に見る。

 声の質から声変わり前の男性とだけわかり、素顔も素性もわからない闇の住人。今が夜という事もあり、一応黒の仕事着を着る俺より視認性が悪い。いつからそこにいたのかも定かでなく、わかっているのは信頼の証と情報交換したたった一つの能力のみ。

 影から影へとノータイムで飛ぶ、移動能力『影門』。

 ココがわかったとなると、俺の影か何かにマーキングしてるな……。


「じゃ、ボスに伝言を頼む。『十分と三十分で一発目まで済ませる』」

「だそうですよ、ボス? ……え? 足止め? それは連絡員の信用問題になるので無理です。そもそもユウトさんとボスの決闘ですよね? 僕関係ないですから」

「お前……一応組織側だろ? 上司には従っておいた方が良くないか?」

「僕も所詮孫請けなので。ユウトさん含めた数名とボスを繋ぐパイプにすぎません。それに、ユウトさんには色々融通してもらってますから。性奴隷とか性奴隷とか性奴隷とか」


 親指と人差し指で作った輪に、人差し指中指薬指の三本を出し入れするジェスチャーを見せられる。

 そのくらいの太さがあるって言いたいのか、それとも元の世界間での常識の違いか。いずれにせよ、余分に捕らえて安売りした雌穴共とよろしくやっているらしい。ちゃんと精通してるのかどうか、怪しいところではあるが。

 腰のポーチからコーク缶サイズの爆弾を『出しているように見せて』、適当に放り投げて話を続ける。


「この前のエルフ女、どうだった?」

「数日前に妊娠がわかりました。堕胎させようとしたら泣いて抵抗されて、僕をご主人様兼夫と認める代わりに出産の約束をしましたよ。元の世界では出生率が低かったらしいです。望まない種で孕んでも、必ず産んで育てる掟があるくらいに」

「その歳で子持ちか。稼がないとな」

「よろしくお願いします。三人分の養育費と十人分の生活費ってバカにならないので」

「は? もしかして、俺が売った性奴隷全員潰してないのか?」

「ユウトさんが壊し過ぎなんです。ディアさんが特別頑丈なだけで、女性って結構脆いんですよ? ――――やっと気付いたみたいですね。一個小隊来ます」

『そこの貴様っ、何者だっ!?』


 城壁上のスポットライトが俺達を照らし、銃を構えた一団が上の方でレバーを引いた。

 互いに同時に姿を消し、向こうはどこかに、こちらは出迎えの彼らの背後に移る。両手に一個ずつ持っていた爆弾缶から手を放し、眼前頭上の尖塔を見上げた。次瞬には塔の屋根上まで移動して、取り出したスイッチを三度カチッと。

 西の城壁外で八個、城壁の上で二個の爆炎が上がる。

 ポールダンスのポルノ嬢のように、焔が巻いて夜空の彼方へ。誰もがソレに目を向けて、俺は手近な窓の内側へと入った。閃光と炎と爆音が震わせる塔の廊下は、慌てて出てきたボンテージの眼鏡女以外に誰一人気配がない。

 わざと指を鳴らし、ソレの意識をこっちに向ける。


「侵入――っ!?」

「おっ?」


 俺を視界に入れて反応するコンマ数秒で、いつものように背後に回るが辛うじて距離を離される。

 推定Fカップの乳房を揺らし、アクロバティックな側転と飛びずさりは猫人の遺伝子を感じさせた。

 よく見れば、正に猫の耳と細く長い尻尾があり、それ以外は指先まで人と変わらない。限りなく人間に近い猫獣人で、長くウェーブがかった紫の髪と美人顔に人妻感を滲ませる。どこかで見たような記憶を掘り起こし、そういえばクロームシュタットの旧政権指導者夫人が同じ特徴の容姿だった。

 …………前の指導者って、首都広場でサクヤに公開処刑にされたんだよな?


「賊っ!」

「えぇ、凌辱賊です。サクヤを俺の性奴隷にしたくて来ました。良ければ譲って頂くか、売って頂けるとありがたい」

「それは無理よっ! あの女には夫以上の無様な死をくれてやるのっ! 排卵誘発剤を投与して男性職員全員に回させて、許しを懇願するようになったら首縄をくれてやるっ! まかり間違って逃げられたとしても、父親のわからない子を産み落とす絶望を味わわせるっ! 貴方にそれ以上を提供できてっ!?」

「一番長持ちした奴隷は、十回妊娠十回堕胎です。ワンセットの度に成肉屋で身体復元してたんですが、心までは無理でしたね。膣内射精子宮内射精は累計千二百六十回で、まぁまぁ保った方でしょうか?」

「っつ゛!?」


 思いがけない返答に、夫人はより距離を取って露わにしていた乳首と秘所を手で隠す。

 自分も犯されるとでも思ったのだろうが、亡き夫の臭いを染みつけた貴女は守備範囲外だ。最低でも『未婚』『片思いまで』『非処女は可』が俺の基準。まだまだ雌として現役な歳と身体でも、ヤッてる最中に別の男の名前を呼ばれたら首へし折って黙らせるくらいやりかねない。

 自分の性奴隷は自分専用。

 誰とも知らない馬の骨に、心奪われた穴ぼこに興味はない。


「俺は旦那さんへの操を保証します」

「駄目よっ! アレは私が殺すっ! 私達が殺すっ! 父の代からやっと安定してきた国を、農業従事者の権利向上だなんだと騒いでぶち壊した魔女よっ!? しかも復興は手に余るからだなんて姿を消して、足取りを追って奴隷落ちしてたのをやっと捕まえたのにっ――――この収容所にいる全員は、あの女に全部滅茶苦茶にされた被害者なのっ。復讐の機会を奪わないで……っ!」

「あぁ…………気持ちはわかるんですけど、ね? 俺って、女を犯して孕ませて堕ろさせて侍らせる屑野郎なんで――――あっ!」


 ふと、頭の中に稲妻が走った。

 言葉の説得は、彼女に対しては無理だろう。といっても、彼女の願いは俺と組織の信条に合致する。ただ攫って性奴隷にするだけでは報われず、その後のケアとして最大級の恥辱を提供する必要がある。

 では、どうすればいいのか?


「…………良かった。彼らは無事ですね」

「?」


 窓の外を見て、爆発跡で球状の障壁に包まれた彼らの無傷を確認する。

 彼らにも夫人にも、死より辛い生き地獄を広めてもらおう。ボスも見ればきっと諦めて、俺の所有を認めてくれる。世界的にも良い見せしめになり、同時に当の彼女は行いの全てをぶち壊される。

 ――――次の乱入者出現まで、一時間と五十分。


「カラス、用意してほしいものがあるんだけど」

「お代次第です」





   ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆





「お、お前ら、今度は何だっ!? 何をする気だっ!?」

「ユウ――種付け男さん、撮影開始しました」

「了解。じゃ、まずはおクスリをやろうか」


 三日月が照らす塔の一室で、鎖で吊るされたJカップポニテ女傑に薬剤入り注射器を見せつける。

 全身至る所に鞭跡を刻まれ、散々痛めつけられた痕が生々しい。そんな彼女の名はサクヤと言い、真面目に国家運営していた一国を崩壊させた張本人。無責任に逃げ出した先で奴隷として捕まり囚われ、俺とカラスと夫人と所長と三つのカメラレンズに惜しげもなく裸体を晒している。

 正面、斜め下、斜め上の三方向から、彼女の素肌は丸見えだ。

 本職の軍人ではないだろう、しかし鍛え磨がれた筋肉質と雌肉のダブルメインディッシュ。腿を掴むと張りで返し、腹を撫でると柔く固く、乳肉を持ち上げると掌の形に凹んで歪む。実に実に良い素材で、今から孕ませて一カップ上げてダブルパイズリの楽しみに喉を鳴らす。

 マスクで自分の顔が隠れているのを確認しなおし、俺はサクヤの首輪を掴んだ。


「能力封じの首輪か。これなら存分に楽しめそうだ」

「っ! 犯すつもりかっ!? 何度やられようが、私は絶対に屈しないっ!」

「そうだな。せいぜい長持ちしろ。この撮影は一回目。お前が自分からちんぽちんぽ叫んで欲しがるようになるまで、何回でも撮って犯してマーケットに捌く。ただでさえお前は有名人だ。瞬く間に広がって、次回作を求められる人気者になるだろうよ」

「変態っ! 強姦魔っ! 女の敵っ! 必ず、必ず神罰が下るぞっ!」

「神罰はお前が受けている最中だ。さて? 濡らすのが先か漏らすのが先か、どっちの方が早いかな?」

「これから打つのは利尿剤ですよ。で、こっちは妊娠検査キット。おしっこをかけると妊娠してるかどうかわかるってアレです。撮影の度にチェックしますから、妊娠発覚した何回か前が受精回になります。――――ソコの膣内射精で孕んだって、わかって見直すとすごく興奮しますよね? 僕は今から楽しみで仕方ありません」


 腕に注射してポイっと放り、受け取った黒衣がカメラの前でアップで語る。

 これから始まる撮影の主旨、『英雄サクヤの公開孕ませ調教記録』。

 今後、サクヤに対する俺の調教と性処理を全て撮影し、クロームシュタットの旧体制側に提供する。彼らは復讐対象の痴態を確認して段々堕ちていく様を愉しみ、裏マーケットに流して資金を得る。果てはサクヤと暫定政府の信用を失墜させ、十分に準備が出来たら政権奪還の実行だ。

 …………たかがポルノビデオで、そんな巨額を稼げるのか?

 これだけなら無理だろう。だが、一国を打倒した女英雄の堕落劇は、話題性で他を大きく突き放す。被害を受けた者は鬱憤晴らしに、共に戦った倒錯者は加虐心の充足に。需要は確かに数多く、決して悪い選択ではない。

 何より、どう転んでも『英雄サクヤ』は『性奴隷サクヤ』に堕ちるのだ。

 被害者への提供だけでも、十分に仕事をしていると言える。


「鞭の傷が痛々しいな? マスクで口が塞がってるから、撮影外で丹念に舐めて消毒してやろう」

「汚い舌で舐めるなっ! 化膿したらどうするッ!?」

「死ぬよりはマシと思いなさい、雌豚。ねぇ? さっさと犯してもらえないかしら? 吊るされレイプされて膣内射精されて、精液垂らしながらだらしなく漏らしてアヘ顔晒す様が早く見たいの」

「僕も早めが良いと思います。あと一時間でボスが来ますよ?」

「まぁまぁ、このくらいはさせてくれよ」


 吊るし雌豚の後ろに回り、内腿から股間にかけて優しく揉み上げマッサージ。

 何を目的としているか、察した所長がカメラの一つを傾ける。

 腿には大きな血管が通り、適度な刺激で全身の血行を良くしてくれる。注射した利尿剤がより早くより早く回って回り、湧かせた尿意でピクピク下半身を震えさせた。覗き込んだ頬は羞恥で赤く、俺の視線から逃れようと反対を向いてレンズに気付く。

 下から見上げ撮るカメラが真正面、自ら向いた先に待ち構えている。


「っ!? っ!?」

「なんだ? サービス精神旺盛だな? 編集の時にそっちも映そうか」

「漏らすまでと表情の変化の二画面ですね。担当に伝えておきます。にしても、本当に贅沢な身体してますね? 腿肉を揉み上げてるのに、贅肉っぽい余りが全然無いですよ? それでそんないやらしいデカケツとデカ乳だなんて、男ならボテ腹奴隷にしたいって誰でも思いますよ」

「恨みがなければ、皆の性処理用具として共用させても良かったわね。――――あら? 何かしら、その目? 大勢の日常と幸せをぶち壊しておいて、自分の番になったら不満を言うの? あぁ、ごめんなさい。新しい幸せを貰えるから、後ろめたくて苦しいのね?」

「ガルミアっ! よくもっ、よくもそんな口が――――っ!?」

「おっ? もう限界か?」


 腿を膝を足首からつま先を、ガチガチに強張らせて内に締める縛めの美女。

 もう我慢できないギリギリを必死に抑え、歯を食いしばって悶え耐える。下腹と股の間を擦ると腕にも胸にも力を込めた。いよいよその時が来るとわかり、膣に中指一本入れて、掻き上げGスポを軽く押しやる。

 女らしい悲鳴と派手な水音。

 びちゃびちゃ手にかかり、滴る幾つかを差し出された検査キットに落とす。


「さてさて。今回は確認の為にやってるだけですが、どうぞご覧ください。こっちの縦線が入ってるマークと、おしっこをかけたこっちが同じになったら妊娠確定です。何回目でなるでしょうね? 五回以内だったら、どんだけチョロい身体してんだって笑ってやりましょう」

「……ん? カラス殿、どちらのマークですかな?」

「え? こっち、左側の方ですよ?」

「左右とも同じようで、違いが判らないのですが…………」

「え゛?」


 所長の言葉に判定面をくるっと返し、カラスは二度頭を振って確認してから俺を見た。

 なんだか嫌な予感がして、言葉かアクションを頷き求める。検査キットを掲げられてソレを見せられ、やるべき事と確認すべき事の二つが出来た。まずは片方をやるべくサクヤの両脚を抱えて持ち上げ、小便まみれの中古マンコに先をあてがい一気に落とす。

 初めてなんてありえない、吸い付くキツ穴が雄を呑みこむ。


「ぁあ゛あああああああああああああ゛ああっ!」

「おまえっ、もう孕んでるのかよっ! どこのどいつだっ!? まだ腹の大きさが目立ってないから最近だろっ!? いつ咥え込んで受精しやがったんだ、オラッ!」

「やっ、やめろっ! そんなにっ、はげし、く――っ! あかちゃんっ、こわれ――――」

「何、そういうこと? 輪姦してから処刑するって伝えてもあまり動じてなかったのって、お腹の中に縋る拠り所があったからなのね? 『お前は私が守る』とか『いつまでも一緒だ』とか、貴女にそんな台詞をほざく資格があると思ってっ!?」

「ぃぎっ!? ぎいぃぃいいいいいいいいいいいいいいいいい゛っ!」


 拷問用のスタンガンを手に取り、夫人がサクヤの乳房に思いきり押し付ける。

 繋がる俺まで軽く感電し、ピリピリ走る刺激が肉棒の猛りを尚も盛った。膣内のうねり締めあげも強く激しく、感電レイプの嗜好が心に芽吹く。壊れた雌穴を正気に戻せて犯せるかもしれず、帰ったら処分前の一体で色々試し使ってみよう。

 電撃で疲労し、抽送を休んで夫人の続きを堪能する。

 一番奥まで突っ込まれ、受ける拷問に膣肉を蠢かせる孕み女囚。スタンガンを離されると収縮していた筋肉が弛緩し、『キュッ』の肉質が『グニッ』に変わる。しっかり掴んで支えていた膣道が重力という名の絡みを纏い、気をやって男に寄りかかる雌の重さを感じさせた。


「はっ……はぁっ……ぁっ……」

「そういえば、貴女の副官だったハヤト君? 私達と繋がってるとかの言いがかりを受けて、クーデター直後に粛清されたのよね? もしかして、彼との子供だから将来危ういって逃げたのかしら? そんなに大事大事に守って逃げて、そう思うと貴女の行動に合点がいくわ」

「大義より愛を取ったのか。感動的だな。――――夫人。知り合いに腕の良い医者がいるんだ。今度、所内の全員で見学しないか?」

「良いですわね。ついでに一部始終を撮影して、暫定政府の連中が権力欲しさに内部抗争してた証拠を突き付けましょう。良かったわね? ハヤト君との愛の証が、彼を殺した連中への復讐の機会をくれるわよ? あぁ、でも、こういうのは出来るだけ早い方が良いから――――出産は諦めて取り出しましょうね?」

「っ゛!? っ゛!」


 絶え絶えの呼吸で、それでも突き付けられた現実に奥をギュッとサクヤは締めた。

 亀頭は柔く、カリをきつめに、同時に捩って暴れて右に左に巻いて絞る。そんなに愛が嬉しいか。そんなに愛が苦しいか。でも、その愛は二度とお前の胎を満たすことはないのだから、後悔する前にさっさと捨てて新しいのと入れ替えよう。

 電撃を当てられた左の下乳を撫でて揉み上げ、俺は膝を落として直後立ち伸ばす。

 ドチュンッ!と、次に愛を注ぐ雄肉をくれてやる。


「やめっ、ろっ! この子、ゆるし――っ!」

「あらあらあら。母親になるって女をここまで弱くさせるのね。私はまだだったからマシなのかしら? 子供の一人も授かる前にあの人を殺されて、孕んでから殺されてたらこんな風に喚いてたのかしらっ!?」

「ぎひぃいっ! ひぃいいいいっ!」

「ごめんなさいねっ! あんまり下品におっぱいタパンッタパンッてさせてるから、乳首抓るとどうなるか知りたかったのっ! こんなに大きく張らせて中身たっぷりねっ! 赤ちゃんの為の重さに先っぽ引っ張られてどんな気持ちかしらっ!? ねぇ、聞かせなさいよっ! 悲恋ぶってないで嬉しい気持ち良いって言ってみなさいっ!」

「っ! こ、このこッ! この子は産ませてっ! 産ませてっ、くれっ、頼むっ!」

「俺の種でもないのに産ませる意味があるのかっ? 前の男なんて忘れろっ! 今挿ってるコレがお前を孕ませて産ませる雄だっ! わかってるから離そうとしないんだろっ!? 種汁を搾り取る腰使いしやがってっ!」

「ちがうっ! ちがうぅうう゛っ!」


 乳首を夫人に、乳房を俺に、いつの間にか濡れて情熱的な蜜壺を肉棒で貫かれ雌穴が叫ぶ。

 吊るす縛めがガシガシ音立て、行為の激しさを物語った。

 輪姦は嫌いだが、こういう他人に手伝わせるレイプは悪くない。一対一ですると、やれることはいつも大体同じ。サポートがいると手伝う人間の感情がプレイのフレーバーとなって、今なら私怨という痛々しさを犯す雌に刻んでくれる。

 びくびくグネグネ、右へ左へ嫌がり拒む。


「たのむっ、たのむから、この子だけはゆるしてっ! この子はっ、この、ぉ゛おおおおおおお゛おおおおおお゛っ!?」

「少し電圧を落としてあげたのよっ? お腹にビリビリ来る感覚はどうっ? もしかしたらお子さんは焼き切れてるかもしれないけれど、もっともっとクセになるくらい楽しみなさいっ!」

「ぃ゛っ、あ゛ぁ゛ああああああああ゛ああああっ!」

「たまらないっ、たまらないわっ! ずっと憎くて殺したかった貴女なのにっ、こうしてると胸の中がスッてなるのっ! 許しを乞いなさいっ! 救いを乞いなさいっ! 貴女のせいで天に昇った彼ら彼女らにっ、無様を晒して弔うのよっ!」

「ぐ――っ! 下の口でそんなにしゃぶって、飲みたくって仕方ないのかっ!? もう少し待ってろっ! しっかり種付けてっ、堕ろしたらすぐ受精するように注いでやるよっ!」

「や゛ぁああああっ! 堕ろすのやだぁああっ! はやとぉっ! はやとっ、たすけてぇえええええええ゛っ!」


 気丈に保っていた心にひびを入れ、サクヤは愛と絶望で決壊した。

 良い。実に良い。

 寝取りは趣味でないものの、未亡人なら片想いとほぼ同じ。むしろ、コイツの抱く感情を叩いて潰して挽いて均し、虚無と性欲と快楽で上塗りする過程が楽し過ぎる。逃れようと抵抗してもレイプの猛りを刺激するだけなのに、ケツを振って膣を蠢かせて閉じかけ子宮を吸い付かせて――――。

 もう良いか?

 良いよな?

 なぁ?


「夫人っ、ココとココにやってくれっ」

「っ、良いわねっ! ――――サクヤっ! ハヤト君は残念だけど、彼が代わりの赤ちゃんをくれるそうよっ! 手伝ってあげるから、子種を迎える卵をコレで吐き出しなさいっ!」

「や゛だぁ゛ああっ! や゛め゛てぇえええええええ゛っつ! や゛ぁあ゛あああああああああああ゛ああああああっつ゛!」

「遠慮っ、するっ、なっ!」


 二つのスタンガンを両の卵巣辺りに当てられ、電撃にのけぞる身体を受け止めて一番奥まで突き入れる。

 奥へ奥へ吸い上げる膣力に、俺は溜めて抑えて固めていたたっぷりを注ぎ飲ませた。ゴクゴクとは言わずとも、ジュウジュウジュルジュル竿の残りまで残らず乾される。精液が欲しくて子供が欲しくて、新しい番いとして認めてくれたのか。

 引っ張られる力を引きはがし、抜いて開いた割れ目をカメラへ。

 泡立った男女の液が落ちるだけで、ナカからは漏れる気配が一切なかった。それでは膣内射精の記録とならず、中指と薬指を根元まで入れかき回す。小さくも大きく跳ねる雌肉を構わず無視し、指の間に糸引く白色ニチャァ……をじっくり映す。

 満足げな夫人が笑顔で顔寄せ、いやらしく舐めて舌を這わす。


「ちゅるっ…………ねぇ? 興奮しすぎて、私も発情期がきちゃったんだけれど…………夫に先立たれた雌猫を飼う気はない?」





   ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆





 クロームシュタットの首都にある、頑丈で武骨な四角い五階建てを遠目に眺める。

 今、暫定政府は新制度の審議中だ。

 全ての農作物を国が買い取り、商って流通させる限定的通商システム。適切に運用されれば農民のくいっぱぐれを防げて富ませられるものの、中抜きや富農組合など貧富の要素を意図的に残している。なるほど、権力争いで勝ち残った連中の考えと納得しつつ、手元のボタンをカチリッと一回。

 一階から屋上まで、窓やドアが弾けて火を噴いた。

 混乱した民衆が建物から離れ、安全圏まで逃れたら追加の二回。数個の轟音が地面を揺るがせ、進行形の火災は内側へと崩れて落ちる。熱の上昇気流で派手に砂埃が舞い、どさくさに紛れて郊外の屋敷のベランダへと刹那で移った。

 コレで、この国は一層荒れるだろう。

 だが、それは国民全員が負うべき罪の結果だ。安寧を捨て、革命を選び、自ら泥船に乗って船出したが故。遠からず沈む滑稽事なれども、折角だから船底に大穴を開け、嘲りながら末を見守る。

 精々苦しんで、良い女を奴隷市場に流せ。


「ご苦労。相変わらず良い腕だ」

「? もう出てきて大丈夫なのか、ボス? まだ塞ぎ込んでるかと思ったが……」

「一気に十個も発売するからだ。――――二個目の堕胎手術後、肉体成型による処女復活から即喪失は良かったぞ? 殺す殺す言いながらガルミア女史にケツバイブでイかされる様は、英雄の雌奴隷堕ちを実に明確に表現していた。五回目で屈して泣きながら腰振っていたのは、少し早すぎる気がして疑問符が付いたがな…………」

「死んだ恋人との子が、心の支えとして重要だったらしい。堕ろされて俺のを受精したってわかってからは、日に日に壊れてすっかり性処理肉人形になっていったよ」

「ちくしょう……っ、見せつけやがって……っ」


 悪態をつかれながら金貨袋を投げられて、いつものように床に落としてから俺は拾う。

 たっぷり百枚は入った重さに、嵩みがちな食費とセーフハウスの増築費用を考えて五枚だけ懐へ。奥さんに小遣いを管理される夫はこういう気分だったのか? そんな考えをふと思い浮かべ、より充実した性環境が対価なのだと無理矢理自分に納得させる。

 ヤク漬け性奴隷、廃人から復帰した肉オナホ、性欲権化の孕み穴に、常時発情の押しかけ若未亡人。

 新しい雌穴を物色するどころか、毎日のように搾り取られて身体が幾つあっても足りやしない。その上サクヤの出産まで撮影は続けなければならず、以前のような女を貪る生活はしばらく望んでもできないだろう。

 溜まった鬱憤は、性処理レイプで解消するしかない。


「思ってるほど良いもんじゃない。特にガルミアが奥さん面して、身だしなみから女の扱いまで小言小言の毎日だ」

「乗り換えが早いな。あの世の旦那は可哀そうに」

「獣の血のせいで、発情を満たしてくれるチンポが一番になるんだそうだ。まぁ、情と未練は残ってて、表情に出す度に一晩かけてわからせてる。最近は『そうされたくて』わざとやってる感が出てきてるけれども……」

「女ってのは意外とたくましい生き物でな? 古い愛を抱えたまま、次の愛を欲しがるんだ。だがまぁ、新しい肉穴を欲しがる男よりは誠実だろう。真摯に付き合って貰ってやれば良い」

「他人事みたいに……」

「他人事だろ?」


 笑いながら親指を下に向けるボスに、俺は同じく親指を下に向ける。

 勝負には勝ったのに、負けた気分が酷く強い。

 原因をヤリ倒すべくさっさと背を向け、「そういや」の一言に止められた。背いた先を見直して、立てられた三本の指に面倒な予感。露骨に顔で表すと申し訳なさそうな苦笑で返され、仕方なく聞くべく体の向きを向こうに直す。

 一体なんだ?


「数週間前から、三人の新顔を別の班が追ってる。俺達も駆り出されるかもしれんから、片隅程度に覚えとけ」

「今度は何の能力者だよ?」

「機械仕掛けの鎧武者に変身するって話だ。しかも、無茶苦茶やる割に頭が回る。久々に『そっち系』で楽しめるかもな?」

「尻ぬぐいか。必要があればカラスを寄越してくれ」

「了解。じゃ、またな」


 改めて背を合わせて、俺達は互いの領分へと歩んで戻る。

 すぐ重なるだろうとの確信から、それまでの僅かは自分の為に。

 ただでさえストレスのかかる仕事故、こういう割り切りは非常に大事。今の内に楽しめるだけ楽しんで、すっきりしてから多少疲れる。そしたら飛んで帰って楽しんで、すっきりしての繰り返し。

 ――――いつまで出来て、続けられるのか?

 わからないからこそ、俺はこの時その時を大事にしよう。

 とりあえず、押しかけ雌猫をメス堕ちさせて、果てたら他に行かないよう枷を付ける。外せないようにクスリも打って、嫌がろうが拒もうがしっかり繋ぐ。向こうからこっちに踏み込んできたのだから、そのくらいの覚悟はしているだろう。

 …………もししていなかったら、後悔してもらおうか。

 正妻でも愛人でも妾でもなく、都合の良い孕ませ性処理雌奴隷として。


「さぁって……何人産ませようかな?」
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