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第十幕 快楽を忘れたくて
三 快楽を忘れたくて
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「信玄のこと好きなのかよ」
「好きです。でも、んッ」
それは、恋や愛などとは違うと言おうとしたのだが、言葉の途中で唇で塞がれてしまった。
恋や愛とは違うと言ったところで、それはそれで酷い話だが。
だから今度こそ拒まなければいけない。
これ以上、皆を自分の快楽の為に求めてはいけないと思い、佐助の体を押し退ける。
「信玄はよくて、俺は駄目だって言うのかよ」
「違うんです。愛がないのにこんなこと……」
佐助は葉流の言葉を聞くと乱暴に着物をはだけさせ、胸元へと噛みつくような口付けを落とし秘部に指を埋め込む。
先程信玄に触れられたばかりのため、まだ蜜が溢れているそこには簡単に指が入ってしまう。
「佐助さん、ダメ、です。ん……ッ、こんなこと」
制止の言葉など聞いてくれず、中で激しく指を動かされると腰を浮かせはしたなくも声を上げてしまう。
瞳に映る佐助は悲しそうで苦しそうな表情をしている。
こんな佐助を見たことがなく、気づかないうちに、自分は佐助にこんな顔をさせてしまうことをしていたのだと思うと胸がぎゅッと掴まれている感覚になり、葉流は拒むことをやめると快楽に落ちていった。
そして佐助が部屋を出ていく時には葉流はぐったりとしていたためあまり覚えていないが、襖を閉める際に何かを呟くのが聞こえた。
「悪い」
そう口が動いていた気がしたが、いつの間にか疲れて眠ってしまった葉流が目を覚ましたときには佐助の姿はなく、夢だったのではないかとさえ思う。
だが、はだけた着物を見れば夢ではないことはすぐにわかってしまい、慌てて部屋の中をキョロキョロとするが、まだ才蔵は帰ってきていないらしくホッと安堵し、乱れた着物を直す。
自分はまた拒むことができず、昨夜は信玄、佐助の二人と体を重ねてしまった。
もう快楽に負けないようにしようと、愛がないのに求めてはいけないと自分に言い聞かせたはずだというのに、また自分は快楽の為に利用してしまったのだと思うと胸が苦しくて目には涙が滲む。
「何を泣いている」
「ッ、霧隠さん!?」
こんな泣いているところを見られては心配させてしまうと思い、涙を指で掬い取ると笑みを浮かべ、欠伸をしただけですよと誤魔化す。
そんな葉流の言葉に才蔵はそうかと言うと、それ以上聞いてくることはなく、部屋に朝食が運ばれてくると無言のまま葉流は朝食を食べる。
最近では大分寒くなり、朝食のお吸い物は体の中からぽかぽかと温まるのを感じるが、また今日も、葉流の体は誰かを求めてしまうのだろうかと思うと箸が進まなくなる。
「御馳走様です」
「あまり食べていないがどうかしたのか」
「いえ、お腹が空いていなくて」
折角の料理を残してしまったことを女中に謝罪すると、女中は怒ることなく少しでも体が温まるようにとお茶を持ってきてくれた。
「ありがとうございます」
「いえ、お気になさらないでください。こちらを飲めば体の奥から温かくなりますよ」
女中は一礼すると部屋から去ってしまい、葉流は運んでもらったお茶を飲む。
体の奥から温まるのを感じていると、葉流の手から湯呑みが畳へと落ちた。
「どうした!?」
呼吸を乱し頬を染め倒れてしまった葉流を見て、才蔵は布団を敷その上に寝かせると立ち上がった。
「俺は今から任務がある。ついていてやれないが、女中を襖の前に立たせておく。何かあればそいつに言え」
葉流が頷くと、すぐ戻るとだけ言い残し才蔵は姿を消してしまった。
そして一人部屋に残された葉流は、体の疼きに耐えていた。
布団へ運んでもらう際に姫抱きにされ、その少しの揺れや振動だけで声が漏れそうになり、才蔵を求めそうになってしまったことを思い出す。
一体自分はいつからこんな淫らな体になってしまったのだろうと考えていたとき、失礼致しますと声が聞こえ襖が開かれると女中が顔を覗かせる。
「体調が優れないとお聞きしたのですが、大丈夫でしょうか?」
「はい、ご心配お掛けしてしまいすみません」
「早く治ると良いのですが……。あっ、確か信長様が体の疼きにきく薬を持っていると前にお聞きしました」
「織田さん……」
できればあの人には会いたくないのだが、このままでは可笑しくなってしまいそうで、耐えられなくなった葉流は女中が去ったあとこっそりと信長の部屋へと向かう。
今の葉流には警戒などする余裕もなく、信長のいる部屋で立ち止まると、襖越しに声をかけ、返事が聞こえると中へと入る。
部屋の中には信長と光秀の姿があり、葉流は信長の前へと腰を下ろし姿勢を正した。
「お前からこの部屋に来るとはな。それにしても、呼吸も乱れ熱に浮かされた顔をしているな」
「織田さんが、体の疼きにきく薬を持っているとお聞きしたのですが」
「持っているぞ」
「お願いです。私にそのお薬をください」
「ああ、いいぞ。だが、もう少しお前の快楽に苦しむ顔を楽しんだあとだ」
信長は光秀に声をかけると、光秀は手にした縄で葉流の両手足を縛り自由を奪う。
どうすることもできない状況で体の疼きは更に増していき、下から蜜が溢れているのが自分でもわかってしまう。
はしたなく胸の突起をツンと立たせ、下の桜色の蕾もぷっくりと膨らみ快楽を欲しがっている。
「う……くッ、ぁあ……ダメッ……早く、早くお薬をください」
「もう少し見ていたかったが、まぁいいだろう」
手足の縄をほどかれほっとしたのも束の間、視界がぐらりと揺れたかと思うと、葉流は信長に押し倒されてしまう。
「疼きを治す薬というのは、快楽に溺れることだ」
「ッ!?そんな……」
帯へと手がかけられ必死に抵抗しようとするも力が入らず、簡単に帯はほどかれてしまう。
「体は嫌がっているようには見えんな」
ニヤリと口角を上げ、まるで体を舐めるように見られ、体が熱を上げる。
「他の奴等ともこの体でしたのだろう?」
「ッ……!!」
「快楽の為に利用して乱れるお前は、さぞや美しかったのだろうな」
体へと手が伸ばされ、また自分は我慢できずに快楽に溺れてしまうのだと思いゆっくりと瞼を閉じた。
「好きです。でも、んッ」
それは、恋や愛などとは違うと言おうとしたのだが、言葉の途中で唇で塞がれてしまった。
恋や愛とは違うと言ったところで、それはそれで酷い話だが。
だから今度こそ拒まなければいけない。
これ以上、皆を自分の快楽の為に求めてはいけないと思い、佐助の体を押し退ける。
「信玄はよくて、俺は駄目だって言うのかよ」
「違うんです。愛がないのにこんなこと……」
佐助は葉流の言葉を聞くと乱暴に着物をはだけさせ、胸元へと噛みつくような口付けを落とし秘部に指を埋め込む。
先程信玄に触れられたばかりのため、まだ蜜が溢れているそこには簡単に指が入ってしまう。
「佐助さん、ダメ、です。ん……ッ、こんなこと」
制止の言葉など聞いてくれず、中で激しく指を動かされると腰を浮かせはしたなくも声を上げてしまう。
瞳に映る佐助は悲しそうで苦しそうな表情をしている。
こんな佐助を見たことがなく、気づかないうちに、自分は佐助にこんな顔をさせてしまうことをしていたのだと思うと胸がぎゅッと掴まれている感覚になり、葉流は拒むことをやめると快楽に落ちていった。
そして佐助が部屋を出ていく時には葉流はぐったりとしていたためあまり覚えていないが、襖を閉める際に何かを呟くのが聞こえた。
「悪い」
そう口が動いていた気がしたが、いつの間にか疲れて眠ってしまった葉流が目を覚ましたときには佐助の姿はなく、夢だったのではないかとさえ思う。
だが、はだけた着物を見れば夢ではないことはすぐにわかってしまい、慌てて部屋の中をキョロキョロとするが、まだ才蔵は帰ってきていないらしくホッと安堵し、乱れた着物を直す。
自分はまた拒むことができず、昨夜は信玄、佐助の二人と体を重ねてしまった。
もう快楽に負けないようにしようと、愛がないのに求めてはいけないと自分に言い聞かせたはずだというのに、また自分は快楽の為に利用してしまったのだと思うと胸が苦しくて目には涙が滲む。
「何を泣いている」
「ッ、霧隠さん!?」
こんな泣いているところを見られては心配させてしまうと思い、涙を指で掬い取ると笑みを浮かべ、欠伸をしただけですよと誤魔化す。
そんな葉流の言葉に才蔵はそうかと言うと、それ以上聞いてくることはなく、部屋に朝食が運ばれてくると無言のまま葉流は朝食を食べる。
最近では大分寒くなり、朝食のお吸い物は体の中からぽかぽかと温まるのを感じるが、また今日も、葉流の体は誰かを求めてしまうのだろうかと思うと箸が進まなくなる。
「御馳走様です」
「あまり食べていないがどうかしたのか」
「いえ、お腹が空いていなくて」
折角の料理を残してしまったことを女中に謝罪すると、女中は怒ることなく少しでも体が温まるようにとお茶を持ってきてくれた。
「ありがとうございます」
「いえ、お気になさらないでください。こちらを飲めば体の奥から温かくなりますよ」
女中は一礼すると部屋から去ってしまい、葉流は運んでもらったお茶を飲む。
体の奥から温まるのを感じていると、葉流の手から湯呑みが畳へと落ちた。
「どうした!?」
呼吸を乱し頬を染め倒れてしまった葉流を見て、才蔵は布団を敷その上に寝かせると立ち上がった。
「俺は今から任務がある。ついていてやれないが、女中を襖の前に立たせておく。何かあればそいつに言え」
葉流が頷くと、すぐ戻るとだけ言い残し才蔵は姿を消してしまった。
そして一人部屋に残された葉流は、体の疼きに耐えていた。
布団へ運んでもらう際に姫抱きにされ、その少しの揺れや振動だけで声が漏れそうになり、才蔵を求めそうになってしまったことを思い出す。
一体自分はいつからこんな淫らな体になってしまったのだろうと考えていたとき、失礼致しますと声が聞こえ襖が開かれると女中が顔を覗かせる。
「体調が優れないとお聞きしたのですが、大丈夫でしょうか?」
「はい、ご心配お掛けしてしまいすみません」
「早く治ると良いのですが……。あっ、確か信長様が体の疼きにきく薬を持っていると前にお聞きしました」
「織田さん……」
できればあの人には会いたくないのだが、このままでは可笑しくなってしまいそうで、耐えられなくなった葉流は女中が去ったあとこっそりと信長の部屋へと向かう。
今の葉流には警戒などする余裕もなく、信長のいる部屋で立ち止まると、襖越しに声をかけ、返事が聞こえると中へと入る。
部屋の中には信長と光秀の姿があり、葉流は信長の前へと腰を下ろし姿勢を正した。
「お前からこの部屋に来るとはな。それにしても、呼吸も乱れ熱に浮かされた顔をしているな」
「織田さんが、体の疼きにきく薬を持っているとお聞きしたのですが」
「持っているぞ」
「お願いです。私にそのお薬をください」
「ああ、いいぞ。だが、もう少しお前の快楽に苦しむ顔を楽しんだあとだ」
信長は光秀に声をかけると、光秀は手にした縄で葉流の両手足を縛り自由を奪う。
どうすることもできない状況で体の疼きは更に増していき、下から蜜が溢れているのが自分でもわかってしまう。
はしたなく胸の突起をツンと立たせ、下の桜色の蕾もぷっくりと膨らみ快楽を欲しがっている。
「う……くッ、ぁあ……ダメッ……早く、早くお薬をください」
「もう少し見ていたかったが、まぁいいだろう」
手足の縄をほどかれほっとしたのも束の間、視界がぐらりと揺れたかと思うと、葉流は信長に押し倒されてしまう。
「疼きを治す薬というのは、快楽に溺れることだ」
「ッ!?そんな……」
帯へと手がかけられ必死に抵抗しようとするも力が入らず、簡単に帯はほどかれてしまう。
「体は嫌がっているようには見えんな」
ニヤリと口角を上げ、まるで体を舐めるように見られ、体が熱を上げる。
「他の奴等ともこの体でしたのだろう?」
「ッ……!!」
「快楽の為に利用して乱れるお前は、さぞや美しかったのだろうな」
体へと手が伸ばされ、また自分は我慢できずに快楽に溺れてしまうのだと思いゆっくりと瞼を閉じた。
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