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3吸血 バンパイアと一緒の夏休み~2日目と最終日~
1 バンパイアと一緒の夏休み~2日目と最終日~
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翌日の朝。
2日目の海を楽しもうとしたのだが、運悪く雨となってしまい、外には出られず別荘で過ごすことになってしまった。
「天気予報なんて信じない……」
「晴れると言っていたんですけどね」
「まぁ仕方ねぇだろ」
朝食を済ませると、私は一度部屋へと戻り雨が止むのを待つ。
天気予報では夕方には雨は止むと言っているが、早く止まないだろうかと窓の外を眺める。
明日には帰るから海で泳げるのは今日だけだったというのに全くついていない。
「はぁ、こんな天気だってのに、ラルムはプリンセス探しに行っちゃうし」
久しぶりにこうして部屋に一人でいると、ラルムと出会う前の自分を思い出す。
ラルムと出会ってまだ日は浅いけど、もうあの頃がずっと昔に思えてしまう。
一人だって平気だったはずなのに、いつからこんなに弱くなってしまったんだろうか。
そんなことを考えているともっと自分が弱くなってしまいそうで、これ以上考えないように部屋を出た。
一人で部屋にいると嫌なことばかり考えてしまう。
それはきっとこの雨のせいでもあるのかもしれない。
ダイニングへ行くと、キッチンに夏蓮の姿があり声をかける。
雨だと外にでられないから、私と陽にクッキーを作っていたそうだ。
「だから美味しそうな香りがしてたんだ」
「ふふ、もうじきできますよ」
話しているとオーブンの鳴る音が聞こえ、夏蓮はオーブンからクッキーを取り出す。
置かれたクッキーは綺麗に焼き上がっており、流石夏蓮だなと感心してしまう。
「どうぞ、これは逢坂さんの分です」
「ありがとう。あっ、そっちは陽のだよね。渡してこようか?」
「これはいいんです。私が渡しに行きますので」
クッキーを入れたもう1つの包みを大切そうに両手で持つと、夏蓮は陽の部屋へと行ってしまった。
様子が可笑しように感じて首を傾げると、一人残った私はこのまま部屋に戻ってもまた考えてしまいそうで、リビングに置かれた椅子に座ると夏蓮から貰ったクッキーを摘んで食べる。
あっという間にクッキーも食べ終わってしまい、ふと窓の外に視線を向けた。
雨は今も激しく降り続いており、この天気では夕方に止むかすら怪しい。
ラルムが出ていったときには小雨だったけど、いくらバンパイアといっても心配になる。
バンパイアは死ぬことがないと聞くが、人間の認識は事実と違うことを私は知っている。
今わかるのは、バンパイアにも人と同じように色々いるということだ。
人間の血だけを飲む者もいれば、ラルムのように普段は人と同じ食事をとり、吸血衝動が出たときにだけ人の血を飲む者もいる。
他にも、バンパイアは夜活動するものだと思っていたが、それもバンパイアにより違う。
夜しか活動しない者もいれば、ラルムのように日が出ている時にでも活動する者はいる。
ただ、これは全てのバンパイアに言えることらしいのだが、日が出ている時に活動すると体には負担がかかるらしく、体力なども低下する。
ラルムは何をするのが楽しいのか。
ラルムは私のことをどう思っているのか。
知りたいことは沢山あるのに言葉がでなくなるのは、聞くのが怖いからなのかもしれない。
「結局私って、部屋にいなくても考えてるのはラルムの事ばかりだ」
私はダイニングを後にすると、自分の部屋に戻る。
ラルムは帰ってきているだろうかと鼓動を高鳴らせながら扉を開けるが、まだラルムの姿はない。
雨の音だけが響く部屋で、肩を落としベッドに座ろうとしたその時、窓が開かれ雨の音がハッキリと聞こえる。
顔をバッと上がると、そこには雨でずぶ濡れになっているラルムの姿があった。
「ただいま戻りました」
「お帰りなさい」
柔らかな笑みを浮かべ言うと、私は慌てて家から持ってきたタオルを取り出しラルムに差し出す。
するとラルムはタオルではなく私の腕を掴み、自分の腕の中に閉じ込めた。
「すみません。少しだけこのままでいさせてくれませんか」
バンパイアだからなのか、抱き締められているのに体温の温かさはなく、それどころか冷たいとさえ感じてしまう。
その冷たさは私の心にまで流れ込み、改めて実感してしまう。
ラルムが私とは違うバンパイアなのだと。
「すみません。結さんまで濡れてしまいましたね」
しばらくして私を抱き締めていた腕が放されると、ラルムは苦笑いを浮かべながら言う。
「もう、本当よ。お陰でこんな時間にお風呂に入らなきゃいけなくなったじゃない」
怒ったふりをしながらも、その口許には笑みが浮かべられていた。
私は冷えてしまった体を温めるためにお風呂場へと向かう。
こんなに濡れてしまった姿を誰かに見られては誤魔化すのが大変だ。
見つからないようにそっと廊下を歩き、何とか無事お風呂場に到着し、誰も入っていないことを確認すると衣服を脱ぐ。
「んー、温まるう。ラルム、ちゃんと着替えたかな」
お湯に浸かりながらも考えるのは、先程の部屋での会話だ。
ラルムの方が濡れてしまっていたため、お風呂に入った方がいいんじゃないかと思った。
だがラルムが言うには、バンパイアは風邪どころか病気にすらならないから平気だと言ってお風呂は拒否した。
いくら病気にならないとはいえ、濡れたままだと心配にもなる。
私は体が温まるとお風呂から上がり、部屋へと戻る。
「ラルム、ちゃんと着替えた?」
部屋に入り声をかけると、そこには渡した服に着替え終えたラルムの姿があった。
だが、タオルでしっかりと拭いていないせいで、髪の先から雫が落ちている。
私は自分の髪を拭いていたタオルをラルムの頭に被せると濡れた髪を拭く。
普段は紳士のようなのに、こういうところは子供っぽくてクスリと笑みを溢してしまう。
「そんなに丁寧に拭かなくても直ぐに乾きますよ。それに、私は人間とは違い風邪を引きませんから」
「それでもよ。濡れてるのにこのままって訳にはいかないでしょ」
髪の雫を拭き取ると、ラルムは照れ臭そうに頬を染め口を開く。
「何だか不思議な感覚です。こんな風に心配されるのは」
幸せそうに柔らかな笑みを浮かべるラルム。
初めてみる表情に、何だか自分まで嬉しくなり口が緩む。
「はい、お仕舞い。これからはちゃんと自分で拭くのよ」
「いえ、これからは結さんが拭いてください」
「何でそうなるのよ!」
ダメですかと眉を寄せ言う表情は悲しげで、そんな風に言われては断れるはずもなく、たまにならいいわよ、と渋々了承する。
本当はこんな風に少しでも頼ってもらえるのは嬉しいが、それは心の中にしまっておく。
「で、プリンセスは見つかったの?」
「いえ、見つかりませんでした」
プリンセスというのは、バンパイアの女ということらしい。
現代ではバンパイアは減ってきており、今地球上にラルム以外のバンパイアが存在するかも怪しい。
他にバンパイアなんて本当にいるのかラルムに尋ねると、一応一人心当たりがあるようだ。
「え、そうなの? どんな人、じゃなくて、どんなバンパイアなの?」
ラルム以外のバンパイアの存在を知り、一体どんなバンパイアなのだろうかと興味津々。
「そうですね、あの方は一言で現すなら、粗暴、というのでしょうか」
「粗暴……。ラルムとは真逆って感じだね」
やっぱりバンパイアにもいろんな性格がいるんだなと思いながらベッドに座り、折角だからもう少しバンパイアやラルムについて話を聞いてみようと口を開く。
2日目の海を楽しもうとしたのだが、運悪く雨となってしまい、外には出られず別荘で過ごすことになってしまった。
「天気予報なんて信じない……」
「晴れると言っていたんですけどね」
「まぁ仕方ねぇだろ」
朝食を済ませると、私は一度部屋へと戻り雨が止むのを待つ。
天気予報では夕方には雨は止むと言っているが、早く止まないだろうかと窓の外を眺める。
明日には帰るから海で泳げるのは今日だけだったというのに全くついていない。
「はぁ、こんな天気だってのに、ラルムはプリンセス探しに行っちゃうし」
久しぶりにこうして部屋に一人でいると、ラルムと出会う前の自分を思い出す。
ラルムと出会ってまだ日は浅いけど、もうあの頃がずっと昔に思えてしまう。
一人だって平気だったはずなのに、いつからこんなに弱くなってしまったんだろうか。
そんなことを考えているともっと自分が弱くなってしまいそうで、これ以上考えないように部屋を出た。
一人で部屋にいると嫌なことばかり考えてしまう。
それはきっとこの雨のせいでもあるのかもしれない。
ダイニングへ行くと、キッチンに夏蓮の姿があり声をかける。
雨だと外にでられないから、私と陽にクッキーを作っていたそうだ。
「だから美味しそうな香りがしてたんだ」
「ふふ、もうじきできますよ」
話しているとオーブンの鳴る音が聞こえ、夏蓮はオーブンからクッキーを取り出す。
置かれたクッキーは綺麗に焼き上がっており、流石夏蓮だなと感心してしまう。
「どうぞ、これは逢坂さんの分です」
「ありがとう。あっ、そっちは陽のだよね。渡してこようか?」
「これはいいんです。私が渡しに行きますので」
クッキーを入れたもう1つの包みを大切そうに両手で持つと、夏蓮は陽の部屋へと行ってしまった。
様子が可笑しように感じて首を傾げると、一人残った私はこのまま部屋に戻ってもまた考えてしまいそうで、リビングに置かれた椅子に座ると夏蓮から貰ったクッキーを摘んで食べる。
あっという間にクッキーも食べ終わってしまい、ふと窓の外に視線を向けた。
雨は今も激しく降り続いており、この天気では夕方に止むかすら怪しい。
ラルムが出ていったときには小雨だったけど、いくらバンパイアといっても心配になる。
バンパイアは死ぬことがないと聞くが、人間の認識は事実と違うことを私は知っている。
今わかるのは、バンパイアにも人と同じように色々いるということだ。
人間の血だけを飲む者もいれば、ラルムのように普段は人と同じ食事をとり、吸血衝動が出たときにだけ人の血を飲む者もいる。
他にも、バンパイアは夜活動するものだと思っていたが、それもバンパイアにより違う。
夜しか活動しない者もいれば、ラルムのように日が出ている時にでも活動する者はいる。
ただ、これは全てのバンパイアに言えることらしいのだが、日が出ている時に活動すると体には負担がかかるらしく、体力なども低下する。
ラルムは何をするのが楽しいのか。
ラルムは私のことをどう思っているのか。
知りたいことは沢山あるのに言葉がでなくなるのは、聞くのが怖いからなのかもしれない。
「結局私って、部屋にいなくても考えてるのはラルムの事ばかりだ」
私はダイニングを後にすると、自分の部屋に戻る。
ラルムは帰ってきているだろうかと鼓動を高鳴らせながら扉を開けるが、まだラルムの姿はない。
雨の音だけが響く部屋で、肩を落としベッドに座ろうとしたその時、窓が開かれ雨の音がハッキリと聞こえる。
顔をバッと上がると、そこには雨でずぶ濡れになっているラルムの姿があった。
「ただいま戻りました」
「お帰りなさい」
柔らかな笑みを浮かべ言うと、私は慌てて家から持ってきたタオルを取り出しラルムに差し出す。
するとラルムはタオルではなく私の腕を掴み、自分の腕の中に閉じ込めた。
「すみません。少しだけこのままでいさせてくれませんか」
バンパイアだからなのか、抱き締められているのに体温の温かさはなく、それどころか冷たいとさえ感じてしまう。
その冷たさは私の心にまで流れ込み、改めて実感してしまう。
ラルムが私とは違うバンパイアなのだと。
「すみません。結さんまで濡れてしまいましたね」
しばらくして私を抱き締めていた腕が放されると、ラルムは苦笑いを浮かべながら言う。
「もう、本当よ。お陰でこんな時間にお風呂に入らなきゃいけなくなったじゃない」
怒ったふりをしながらも、その口許には笑みが浮かべられていた。
私は冷えてしまった体を温めるためにお風呂場へと向かう。
こんなに濡れてしまった姿を誰かに見られては誤魔化すのが大変だ。
見つからないようにそっと廊下を歩き、何とか無事お風呂場に到着し、誰も入っていないことを確認すると衣服を脱ぐ。
「んー、温まるう。ラルム、ちゃんと着替えたかな」
お湯に浸かりながらも考えるのは、先程の部屋での会話だ。
ラルムの方が濡れてしまっていたため、お風呂に入った方がいいんじゃないかと思った。
だがラルムが言うには、バンパイアは風邪どころか病気にすらならないから平気だと言ってお風呂は拒否した。
いくら病気にならないとはいえ、濡れたままだと心配にもなる。
私は体が温まるとお風呂から上がり、部屋へと戻る。
「ラルム、ちゃんと着替えた?」
部屋に入り声をかけると、そこには渡した服に着替え終えたラルムの姿があった。
だが、タオルでしっかりと拭いていないせいで、髪の先から雫が落ちている。
私は自分の髪を拭いていたタオルをラルムの頭に被せると濡れた髪を拭く。
普段は紳士のようなのに、こういうところは子供っぽくてクスリと笑みを溢してしまう。
「そんなに丁寧に拭かなくても直ぐに乾きますよ。それに、私は人間とは違い風邪を引きませんから」
「それでもよ。濡れてるのにこのままって訳にはいかないでしょ」
髪の雫を拭き取ると、ラルムは照れ臭そうに頬を染め口を開く。
「何だか不思議な感覚です。こんな風に心配されるのは」
幸せそうに柔らかな笑みを浮かべるラルム。
初めてみる表情に、何だか自分まで嬉しくなり口が緩む。
「はい、お仕舞い。これからはちゃんと自分で拭くのよ」
「いえ、これからは結さんが拭いてください」
「何でそうなるのよ!」
ダメですかと眉を寄せ言う表情は悲しげで、そんな風に言われては断れるはずもなく、たまにならいいわよ、と渋々了承する。
本当はこんな風に少しでも頼ってもらえるのは嬉しいが、それは心の中にしまっておく。
「で、プリンセスは見つかったの?」
「いえ、見つかりませんでした」
プリンセスというのは、バンパイアの女ということらしい。
現代ではバンパイアは減ってきており、今地球上にラルム以外のバンパイアが存在するかも怪しい。
他にバンパイアなんて本当にいるのかラルムに尋ねると、一応一人心当たりがあるようだ。
「え、そうなの? どんな人、じゃなくて、どんなバンパイアなの?」
ラルム以外のバンパイアの存在を知り、一体どんなバンパイアなのだろうかと興味津々。
「そうですね、あの方は一言で現すなら、粗暴、というのでしょうか」
「粗暴……。ラルムとは真逆って感じだね」
やっぱりバンパイアにもいろんな性格がいるんだなと思いながらベッドに座り、折角だからもう少しバンパイアやラルムについて話を聞いてみようと口を開く。
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