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ターニングポイント

★109:盤さんにプライベートなことも根ほり葉ほり聞いちゃうぞ!特別収録 in パワレコ

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―『もう仕方ないですね。良いでしょう。ご質問に付き合ってあげます。さぁ、なんでもどうぞ』

―『ずばり聞くんですけど、英華さんって家ではまったくゲームをしないんですか?』

―『ついに来ましたね?』

―『来ましたとは?』

―『困ったときの奥の手。僕が答えづらそうな質問をして困らせたいんでしょ?』

―『いえいえ。さっきの仕返し、とかではないですから!』

―『絶対そうだ』

―『答えたくないなら別にスルーでも構いませんが』

―『いえ。大丈夫です。ばっちりハッキリ答えられます!』

―『なんだ。答えられるんじゃないですか。もう~。それで、盤さん。どうなんです?』

―『彼女は家でゲームを』

―『ゲームを?』

―『ときどきやってます』

―『えっ!』

―『ちなみに新情報です』

―『ええ。私の知る範囲では、家でゲームをしないって』

―『それは結構前のテレビで言ってたことじゃないかな。だから超最近の話じゃないと思うけど』

―『ゲームしてたのを実際に見たってことですか!』

―『見ましたよ。ソシャゲやってました』

―『つまり、スマホゲームですか!』

―『だって聞かれましたから。課金はどうやるのって』

―『なんか意外ですね!』

―『意外というか…まぁそうですね。レアかもしれないですね。初課金に立ち会いましたから』

―『正直、本当に意外なお話です。では別の角度から再び、ご質問をさせていただきます』

―『なるほど。まだ続くんですね。どうぞ、どうぞ。何でも聞いてください』

―『盤さんが今まで生きてきた人生の中で、意外だなって思ったケースを教えてください』

―『え。人生の中で?』

―『そうです。ご年齢31歳でしたよね?』

―『そうです、けど…31年間の中で、ですか…』

―『あらら。ご質問、難しかったかしら?』

―『ちょっと面を喰らっただけですから』

―『なるほど。難しい質問にも答えられると!』

―『難しくはないですよ。そうですね、うーんと、ちょっと昔の話をしてもいいですか?』

―『昔の話ですか?』

―『僕が高校生の頃の話です。ちょっと長くなるかもしれませんが』

―『大丈夫です。時間はあるので、ぜひ聞きたいです』

―『実は隣の家のお子さんの面倒をみてた時期がありまして』

―『へぇ。それって、ずばりゲームして一緒に遊んだりしてたんですか?』

―『察しが良いですね。まさに、その通りなんですけど、ハッとさせられたことがあるんですよ』

―『ハッとする?』

―『今ではいにしえのゲームと言われるエルムスター外伝というタイトルのゲームなんですけど、とにかく謎解き要素がたくさん盛り込まれていたゲームなんですね』

―『それ知ってます! 私の弟が凄くハマってたゲームです!』

―『あ、そうなんですね! 野世さんもプレイ済ですか?』

―『いえ。未プレイです』

―『ちょっと真顔で返さないでくださいよ!』

―『すみません。私は、謎解きとか苦手なので、そういうゲームはやらなかったんです。盤さんは、そのお子さんと結構ハマってプレイしてたんですか?』

―『僕がハマるというよりかは、面倒みてた子供の方がハマってプレイしてましたね。だから、あるとき難しい謎解きに直面して、お兄ちゃんどうすれば解けるか聞かれたんです』

―『なるほど。それは答えないといけない場面ですね?』

―『そうなんですよ。でも僕も謎解きは結構得意な方なんですよ。ちょっと頭捻れば解けるだろうと思って考えてたら、お兄ちゃん解けたよって言われました』

―『先に、お子さんが問いちゃったんですね!』

―『嬉しそうに僕に謎解きの解き方を教えてくれるんですけど、今まで出来なかった謎解きを僕が教えてあげてたのに、まさか先に越されるとは思わなくて。逆に子供のひらめきをの当たりにして、凄いっていうか軽く衝撃を受けた感じでした』

―『子供の成長って、びっくりしますもんね』

―『そうなんですけど、時間を掛ければ解けない謎はない、って、ちょっとそういう上から目線的な自信が、どこかで自分にはあったんですよね。当時の僕は、言っちゃあなんだけど成績も悪くなかったから、どこか余裕ぶってたところもあったんです。でも子供の閃きのスピードには勝てない。直ぐに解けなかった自分にショックも受けたし、逆におごってた自分に気付けたというか』

―『ターニングポイントだったんですね?』

―『そうとも言いますね。そのことが、あってからは死ぬほど更に勉強したんですよ。絶対ムリだろうなって思ってた大学に受かって、在学中に動画投稿を始めるようになったんですけど、社会人のときは広告代理店に勤めながら、家で配信活動をやるようになって、結局は仕事辞めて配信メインになりましたけどね。だから、こういう未来になるとは自分でも思ってなかったので、振り返って考えてみるときに意外だなって思うことがあります』

―『凄い。盤さんの人生に、かなり影響する出来事だったんですね。ちなみに、そのお子さんは今どうしてるんですか?』

―『えっと、どうなんでしょうか。僕は引っ越してしまったので、どんな風に成長したのか殆ど知らないんです。でも、また会えたら改めてゆっくり聞いてみたいですね』

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