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最終決戦⑦
しおりを挟む何が……起きた……?
俺は今災害獣を召喚しようとしていた。
しかし、俺の視界は……闇に…………
「弱いんだよ」
かんたは地面に倒れた地場雷にそう言う。
なるほど……俺は負けたんだな……
まぁ良い……いくら強くても「主様」には……勝てない……
「なるほど……貴方も加護の授与を手にしたのですか。」
かんたが地場雷を倒したのと同時刻、武は月宮・グングニルと対峙していた。
「残念やがあんたは俺に勝たれへんで」
武は、挑発的な態度でそう言う。身体には信条つかさの風の覇者を彷彿とさせる風が纏われていた。
「確かに強いでしょうね。貴方の身体から溢れているオーラでそれは十分伝わっています。ですが貴方、」
そこまで言って月宮・グングニルは呆れた様な表情に変わり、こう続けた。
「自分の今の状況を理解していますか?」
そう言われ、武は周りを見る。
周りには何体もの月宮・グングニルの分身が自分を囲んでいた。
「確かに傍から見たら絶望的な状況やな。」
みずきは月宮・グングニルの分身達と戦っている、れいらは負傷しているし、ほたるもそのれいらを守っている。武の援護に回れる人間はここにはいなかった。
しかし武は冷静に、
「でも、それがどうした?」
そう言った。
「はぁ……身の程知らずとは貴方の様な人の事を言うんですよ。じゃあ絶望させてあげます。」
月宮・グングニルはそう呆れる様に言い、片手を前に伸ばした。
その途端、武の周りを囲んでいた月宮・グングニルの分身達が一斉に武に襲いかかった。
この時、月宮・グングニルは自身の勝利を確信していただろう。しかし、
「なんや?まだ攻撃せんのか?」
月宮・グングニルの分身達は武に触れた瞬間、自分の攻撃が跳ね返り、全員が自滅をした。
「これは……どういう事……」
その光景を見た月宮・グングニルは初めて表情が出る。
「どうや?風の逆襲の味は。」
武は、自滅して行った月宮・グングニルの分身達を鼻で笑いながらそう言う。
そして明らかに動揺している月宮・グングニルに対してこう言った。
「もっかい言ったる。あんたは俺には勝たれへん。」
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