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スレイヤー武道会⑥
しおりを挟む「なんでこんな所に...!?」
つかさが武の指さす方を見るとそこには羽の生えたドラゴンの様な災害獣がいた。
「かんたさん。」
「ああ、あれはやばいな」
れいらとかんたもその災害獣を見つけていた。
「ちょっとあれなんなの!?」
「ここも危ないんじゃないのか!?」
「ちょっとどうなってるんだよ!?」
その災害獣を見た観客達はざわつき始めた。
「皆さん、大丈夫です。あの災害獣は我々が撃破いたしますので。」
れいらはざわつき始めた観客達を落ち着かせる為にそう言い、
「行きましょう。妖刀 阿修羅。」
同時に薙刀の様な形の武器である阿修羅を具現化させた。
そして羽の生えた災害獣に斬りかかりに行こうとした時、
「れいらあれ見ろ!」
かんたが声を荒げながらそう言った。
「なんですか?...って...!?」
れいらはかんたの見ている方を見ると、そこにはなんと何体もの災害獣がいた。
「...ッ!」
明らかに異常事態だ。れいらの顔には明らかな焦りが見えていた。だが、ここで焦っている暇はないだかられいらは、
「とりあえず災害獣を倒しましょう、大会は中止です。かんたさんは観客を守りながら観客を襲ってくる災害獣を倒してください。私はフィールド内にいる災害獣を倒しに行きます。」
かんたに的確な指示を出した。
フィールド内に多数の災害獣がいるという異常に運営陣も気づき、
「ただ今フィールド内に何体もの災害獣を確認致しました。よって今年のスレイヤー武道会は中止と致します。観客の皆様は自分の身を守る為にスレイヤーに従って下さい」
会場全体にもアナウンスが流れた。
「どういう事なの...?」
フィールドの端にいて、災害獣の存在に気づいていなかったみずきはそのアナウンスを聞いて明らかに動揺していた。
「おいつかさ、この戦いはまた今度したるから、とりあえず今はフィールド内にいる災害獣を駆除すんで!」
「はい!」
武とつかさはこの異常事態に動揺しながらも、観客達の安全を守る為に災害獣の方に向かって言った。
「はぁ!」
同時刻、れいらは災害獣と戦っていた。
今戦っている災害獣は身体全体が深緑色の鱗に覆われた、巨大なワニの様な災害獣だ
れいらはその災害獣に薙刀の様な形の武器である「阿修羅」を振るうが、相手が身体を逸らした為に、命中はするが致命傷を与える事は出来なかった。
致命傷を免れた相手の災害獣はれいらと距離を取り、身体を再生、無傷にまで回復した。
(くそ...)
れいらと災害獣はさっきからずっとこれを繰り返していた。
(これでは埒が明きませんね...)
れいらはそう思い、この状況を変えるために、
「仕方ありません、貴方に見せてあげましょう。風の加護の力を。」
相手の災害獣に対してそう言い、力強く阿修羅を握った。
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