最弱スレイヤーがその身に神を宿しました。〜神社で徳を積んでたら神の力使えるようになったんだが〜

カツラノエース

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スレイヤー武道会①

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國分学長との話し合いから1ヶ月が経ち、遂に
「スレイヤー武道会」が開幕した。

「今年も遂にこの時期がやってまいりました!第57回スレイヤー武道会、開幕です!!」
実況がそうアナウンスをすると会場はもの凄い歓声に包まれた。1年に1回国際スレイヤー競技場で行われるこの大会は国民からも海外旅行者からも人気で毎回観客席は満員になる。

「今年も3つのスレイヤー育成学校からそれぞれ選ばれしスレイヤー達が計6人が集まりました!」
「ではこれから今年のスレイヤー武道会の頂点を争う6人のスレイヤーに入場してもらいましょう!」
実況のそのアナウンスと共に入場口に赤いスポットライトが当たった。

そこから6人のスレイヤーがぞろぞろと入場してきた。
「凄い数の人ね...」
入場口から入場してきたスレイヤーの1人であるみずきは観客の多さに感心した。
「ふっ、君はこの大会初めてだったっけ?確かに凄いよねこの観客の数。全員俺を見に来てるんだぜ?」
横にいた第1スレイヤー育成学校のもう1人の出場スレイヤーである王建ライトはみずきに誇る様にそう言った。

「貴方この前かんたにボコボコにされた癖にどうしてそんなに大口叩けるのかしら...」
みずきは自分を誇るライトに呆れる様にそう言うと、
「う、うるさい!あれは俺が少ししくじっただけだ!」
2人がそんな言い合いをしていると、

「なんやなんや?同じ学校同士で喧嘩かいなおふたりさん」
みずきの前で歩いていたムキムキの関西弁金髪男に声を掛けられた。
「喧嘩じゃないわよ!って貴方誰?」
「ああ、かんにんかんにん、俺は第2スレイヤー育成学校の
 岩崎 たけしっちゅうもんや、よろしゅうな」
「よ、よろしく」
みずきは武の圧に押されながらも挨拶を返した。

そんなやり取りをしていると、6人のスレイヤー達は競技場の中心に着き、真ん中に居た、今回の大会の審判であろう人物の前で止まった。
「ご覧下さい皆さん!今回戦う6人の学生スレイヤー達が競技場の中心に集まりました!という事で早速、1人ずつ紹介をしていきたいと思います!」
実況はそう言い、1人ずつ紹介を始めた。

「まずは第1スレイヤー育成学校の2人を紹介します!まずは1人目!前回のスレイヤー武道会でも出場しておりましたB級スレイヤー、王建ライト選手です!前回は開始早々やられてしまいましたが、今回は活躍出来るのか!?」
「2人目は、スレイヤー武道会初参戦!A級スレイヤー、神速の稲妻、東雲みずき選手です!」

「続きまして第2スレイヤー育成学校の2人を紹介します!
 1人目は前回のスレイヤー育成学校優勝!A級スレイヤー、今年も優勝候補の武を極めし豪傑ごうけつ、岩崎武選手です!」
武が紹介されると、会場から歓声が巻き起こった。

「凄い人気なのね...」
みずきは武に対する歓声に驚いていた。
「まぁそれだけ前回の王者は期待されとるってこっちゃ」

「2人目はスレイヤー武道会初参戦!B級スレイヤー、風を操る剣士、信条しんじょうつかさ選手です!」
実況はそう白髪で鋭い眼差しで細身の選手を紹介した。
「よろしくお願いするよ」
つかさはそう冷静に返した。

「最後に第3スレイヤー育成学校の2人を紹介します!
1人目は前回準優勝!今年は優勝を手に入れる事が出来るのか!?B級スレイヤー、狂気の化け猫、高野たかのめい選手です!」
実況はそう紫の髪にパッチリとした目の選手を紹介した。
「よっろしくぅ~」
めいはそうゆるく返した。

「最後に紹介する選手は今回スレイヤー武道会初参戦!最近第3スレイヤー育成学校に転校してきたばかりのダークホース、A級スレイヤー、地場じばいかずち選手です!」
実況はそう黒いフードを被っている金髪の選手を紹介した。
「……」雷は何も言わなかった。

「あの選手、なんか妙だな。」
「かんたさんもそう思いましたか、同感です。」
観客席の前で観客の護衛側に回っていたかんたとれいらは地場雷という選手に何か嫌な予感を感じていた。

「以上の6人が今回のスレイヤー武道会の選手となります!続きまして、ルール説明をしていきたいと思います!」
実況がそう言うと、6人の前にいる審判がルールを説明しだした。

「今回のスレイヤー武道会も全員敵のバトルロイヤル方式です。このフィールド内にいる間は制御システムにより、攻撃を受けても身体に入るのは受けた攻撃の痛みのみで身体を負傷する事はありませんのでご安心ください。痛みに気絶してしまうとその時点で失格となります。これから6人の学生スレイヤーの皆さんにはこのフィールドにそれぞれ分かれてもらいます。皆さんが十分に距離を取れたら開始の合図をしますので開始の合図があるまでは武器の具現化、能力の発動はしないようよろしくお願いします。ではこれからフィールドを起動させます。今回のフィールドは廃オフィス街になります。」
審判はそう言うとフィールドから出ていき、審判ルームに戻って行った。

しばらくして、機械音と共に、何も無かったフィールドが光り出した。
「どうなってるの...?」
「フィールドを立ち上げてるんだよ」
みずきがいきなりフィールドから放たれる光に困惑しているとライトがそう教えた。
「これからここは廃オフィス街になるんだ」
ライトがそう言うと同時に光が消えた。するとそこには、

「すごいわ...!」
壊れたビルが建ち並ぶ廃オフィス街が広がっていた。
「フィールド形成完了。選手は全員距離を取ってください」
その放送と共に各自街に散って行く。

「私も離れるわ。同じ学校同士、頑張りましょ」
「当たり前だ。今回の優勝は俺がもらう!」
第1スレイヤー育成学校の2人も軽い会話を交わし、分かれた

「各自学生スレイヤーの十分な距離が確認されました。只今より第57回スレイヤー武道会の開始の合図を行います」
その放送と共に観客席からもの凄い歓声が上がる。
「それでは第57回スレイヤー武道会...」

「開始!!」
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