最弱スレイヤーがその身に神を宿しました。〜神社で徳を積んでたら神の力使えるようになったんだが〜

カツラノエース

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悲劇のショッピングモール

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デート当時。かんたはスレイヤー育成学校の門の前でみずきを待っていた。

すると、「かんた~!」天使みずきがやって来た。
「待った?」みずきは白いワンピース姿で登場した。

「全然待ってないから大丈夫、ってか...可愛い」
かんたは思った事がそのまま口から出た。

みずきはそれを聞いて頬が赤くなり、「ありがとう...でも、かんたも、カッコイイわよ」と恥ずかしがりながらかんたを褒めた。

「そ、そうか?アハハハ」まさか自分も褒められると思っておらず、かんたは完全なカウンターを食らった。

「と、とりあえず行こうぜ」かんたは何とか冷静を装いそう言った。


雑談を交えながら2人はショッピングモールに向かい歩いていた。

そんな中でかんたはふとみずきを見ると、(いつもより可愛くないか?)と思った。

いつも可愛いのだが、今日は何故か格段と可愛く見えるのだ。
私服を着ているから可愛く見えるだけかと思ったが違う。

かんたは何がいつもと違うのだろうと思い、思考を働かせていると、

「どうかしたの?」とみずきが聞いてきた。

かんたは別に隠す必要も無いと思い、「いつも可愛いけど、今日は格段と可愛いなって思ったんだよ」とかんたは恥ずかしさからか、顔を反対に向けてそう言った。

するとみずきは嬉しそうに「そう?それは良かったわ」と言い、微笑みながら「実は今日、少しでも可愛く見られたくて、初めて化粧してみたの。失敗してたらどうしようと思っていたけど、可愛く見えてるなら良かったわ!」と言った。

それを聞いた瞬間、かんたはみずきが好きで好きでしょうがなくなってきた。(俺の為におめかししてくれたって事だろ?なんだよそれ、可愛すぎだろ天使じゃねえか)

だからかんたは勇気を振り絞り「なぁみずき...あ、あの、その...手を繋がないか?」と言い、手を差し出した。

「え、ええ。繋ぎましょう」みずきは恥ずかしかったのか、それとも嬉しかったのか、頬を赤く染めながら、かんたの手を握った。

こうして2人はまた1つ恋人の階段を登った。

ショッピングモールにつくと、2人はどこに行けば良いか分からなかった。

(俺、ショッピングモールとか女の子と来たこと無いけど、どこ行けば良いんだよ...)最近の建物はデカすぎると思いながらかんたはショッピングモールの地図を見ていた。

するとある文字が、かんたの目に入った。
「服屋さん...か」安っぽい服ばかり買っているかんたは、こういう店には行った事が無かった。

「服屋さん行ってみるか?」かんたがみずきにそう聞くと、

「私も最近行けてなかったし、行きましょ!」みずきはかんたの提案に賛成した。

店内に入ると、色とりどりのTシャツにパーカー、ズボンにスカートと、どれから見ようか迷う程だった。

そうして、店内を歩いていると、「ねぇかんた!これ可愛くない?」とみずきが水色のスカートを指さした。

みずきに似合いそうだなと思いかんたは「みずきに似合いそうな、可愛いスカートだな。試着してみれば?」そう言うと

「えぇ、そうするわ!」と、みずきはウキウキしながらスカートを持って試着室に入って行った。

みずきがスカートを履き終わるのを待つ時間はまるで、空腹の時にカップラーメンを作って待つ3分間の様な、何とも待ちどうしい時間だった。そして、

「履いたわよ~!」かんたが待ち望んだ時間がやって来た。
みずきは試着室のカーテンを開けた。

そしてそこから肌白い足を露出させ、可愛い水色のスカートを履いた天使みずきが出てきた。

「きゃ、きゃわいい!」かんたはみずきを見て乙女の様になった。

「そんなに可愛かった?、嬉しいわ!」みずきはかんたの感想を聞いて素直に喜んだ。

その後みずきはスカートを買い、2人は店を後にした。

店を出ると昼頃になっていた。
「何か、食べるか」
「そうね、お腹空いたわ」
2人はショッピングモール内でどこか食べる所を探す事にした。

かんたは地図を見て、どこか良い所がないか探していると、
「このレストラン、良いんじゃないか?」良さそうな雰囲気のレストランを見つけた。

「なかなか良さそうじゃない!ここにしましょう!」みずきも賛成したので2人はこのレストランで食べる事にした。

この判断が、ダメだったのだ。

レストランに入ると、そこはなかなか雰囲気の良いレストランだった。

「良い雰囲気じゃない」みずきがそう言うと、「そうだな」かんたもそう肯定した。

入り口で待っていると、暗い表情をした店員が来た。
店員はかんたの顔を見ると一瞬表情が揺らいだが、直ぐに戻り、「お席ご案内します...」そう言い、2人を席に案内し始めた。

そして店内で唯一死角になっている席の前で止まり、
店員は2人の方に振り返り「ぐはぁ!?」




 
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