6 / 39
神の加護
しおりを挟む「かんたさん、それは加護というやつです」「加護?」それは何だと言わんばかりにかんたがそう聞くと「加護、それは人では無い何かから貰う力の様なものです。加護を受けたスレイヤーは数が少ない為知っている人は少ないのですが」
と、れいらがそう説明するがかんたはどういう事か分からず頭を抱えているとずっと黙って聞いていたみずきが口を開き、「私の持っている能力は何かの加護ではないの?」と
聞いた。それに対してれいらは「みずきさんの能力はいつから使えましたか?通常の能力は生まれつき持っている物、ざっくり言えば、加護はあとから手に入れる力の事を言います。」と丁寧に説明した。「それなら私の力は加護では無いって事ね」みずきはそう言い納得した。そこに「ちょっと待ってくれ」とかんたが口を挟んだ「俺のこの力が加護だとして、一体それはどんな力なんだ?何か特別な能力はないのか?」そう、かんたは恐らく神様から加護を与えられている
神の力という訳だ、何か特別な力があるはずだ。その質問に対してれいらは「加護を受けた人間はしばらくの間、加護に対する耐性がついていない為か、凄く疲れやすくなります。そこから加護を受けた人間は夢を見るんです。夢の内容は加護を受けた人、それぞれ違う様ですがみんな共通している事があります。それは身体が動かしずらい事、加護によって使える様になる能力がそこにある事です。」そう説明した
それに対してかんたは「俺、さっき多分その夢見たと思う」
そう言うとれいらは「どんな夢を見ましたか?」と、夢の内容を聞いてきた。それに対してかんたは「身体全体が鎧に包まれていて、空中に火や水や雷が球体で浮かんでいた様な夢だった」そう言うとれいらは「かんたさんが見た火や水や雷は今後使える様になる能力です。鎧に身体が包まれているというのはその時まだ加護を受けているという事を分かっていなかったからでしょう。ですが今加護を受けているという事をかんたさんは理解したので使う事ができるはずですよ」とれいらは説明した。この時、かんたの頭には1つの疑問が生まれたそれは(れいらはなんでここまで加護の事を知っているのか)という事。その事を疑問に思ったかんたは「れいらはなんでこんなに加護の事を知っているんだ?」そう聞くとれいらはこう言った「私も昔与えられたんですよ、風の加護」それを聞いたかんたは(それならこんなに加護の事を知っているのも不思議じゃないな)と思った。「まぁこの話はまたの機会にで良いでしょう」れいらはそう言うと続けて、「あまり長くここに居るのも失礼ですね、今日は模擬戦勝利おめでとうございました。ではここらで失礼します。ほたる、行きましょう」と言い、2人は立ち上がって扉から出て行った。
2人が出ていったあとかんたはみずきに言えていなかった事を言おうと思い「なぁみずき、今日俺が控え室で倒れた後、みずきがここまで運んでくれたんだろ?その...ありがとな」やはり面と向かって感謝をするというのは恥ずかしいものだ。
かんたは顔を少し赤くしながらそう言った。それを聞いたみずきは「べ、別にいきなり倒れたから運んだだけであってかんたが好きだからとかじゃないんだからね!」とどこかでしたような会話をした。
その後、みずきは自室に戻り、その後スレイヤー育成学校の職員が、来た。内容はいきなりは部屋は用意出来ないからしばらくはこのメディカルルームを使ってくれと言うものだった。職員が去るとかんたは1人になった。1人でする事もないのでかんたはすぐ眠りについた。
19時、かんたの睡眠はは物凄い爆発音と共に終わった。
「なんだ!?」ドーンという爆発音と共に建物が崩れる音がした。窓の外を見ると女子学生寮が半壊していた。その光景を見て真っ先にかんたはみずきの顔が頭に浮かんだ。「みずき!」そう叫びかんたは窓に片足を掛け、身体全体に力を入れ、勢いよく窓から飛び出した。
事が起きる前、みずきは女子学生寮の前で、軽いトレーニングをしていた。「今日はこれくらいで良いわね」良い汗をかいたので今日はこれくらいで終わろうと思い自室に戻ろうとした時、みずきは後ろから確かな殺気を感じた。すぐに王刃剣を具現化し、後ろを振り返ると、そこには黒い太刀を持った赤い髪の女性がみずきに切りかかってきていた。「クッ...!」いきなり切り掛かられたがみずきはA級スレイヤーだ。この程度で切り落とされる様なスレイヤーでは無い。みずきはすぐさま身体に青き稲妻を纏い一気に相手の背後まで瞬時に移動した。そして、「悪いけど切りかかって来たのは貴方なんだからね!」そう言い、「伏雷ノ霆霹!」背中から真っ二つに相手を切り落とした。相手は恐らく、自分の能力を悪に使う者だろう、だとしても人を切るのは悪い気しかしない。そう思いながらみずきは切り落とした相手の方を見るとみずきは絶望した。「嘘、でしょ...?」そこには真っ二つに切り落としたはずの相手が無傷で立っていた。
0
お気に入りに追加
8
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
【完結】徒花の王妃
つくも茄子
ファンタジー
その日、王妃は王都を去った。
何故か勝手についてきた宰相と共に。今は亡き、王国の最後の王女。そして今また滅びゆく国の最後の王妃となった彼女の胸の内は誰にも分からない。亡命した先で名前と身分を変えたテレジア王女。テレサとなった彼女を知る数少ない宰相。国のために生きた王妃の物語が今始まる。
「婚約者の義妹と恋に落ちたので婚約破棄した処、「妃教育の修了」を条件に結婚が許されたが結果が芳しくない。何故だ?同じ高位貴族だろう?」の王妃の物語。単体で読めます。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
ここは貴方の国ではありませんよ
水姫
ファンタジー
傲慢な王子は自分の置かれている状況も理解出来ませんでした。
厄介ごとが多いですね。
裏を司る一族は見極めてから調整に働くようです。…まぁ、手遅れでしたけど。
※過去に投稿したモノを手直し後再度投稿しています。
隣国は魔法世界
各務みづほ
ファンタジー
【魔法なんてあり得ないーー理系女子ライサ、魔法世界へ行く】
隣接する二つの国、科学技術の発達した国と、魔法使いの住む国。
この相反する二つの世界は、古来より敵対し、戦争を繰り返し、そして領土を分断した後に現在休戦していた。
科学世界メルレーン王国の少女ライサは、人々の間で禁断とされているこの境界の壁を越え、隣国の魔法世界オスフォード王国に足を踏み入れる。
それは再び始まる戦乱の幕開けであった。
⚫︎恋愛要素ありの王国ファンタジーです。科学vs魔法。三部構成で、第一部は冒険編から始まります。
⚫︎異世界ですが転生、転移ではありません。
⚫︎挿絵のあるお話に◆をつけています。
⚫︎外伝「隣国は科学世界 ー隣国は魔法世界 another storyー」もよろしくお願いいたします。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
マインドファイターズ
2キセイセ
ファンタジー
"心物(しんぶつ)"
選ばれた人だけが持っているそれは、心の写し身であり、何かしらの特殊な力がある不思議なものである。
その心物に選ばれた、少年。
アルス・ターネスト。
ある朝。アルスが目覚めた時、自分の記憶を無くしていた。なおかつ外には死しか待ち受けていないという絶望的な状況。
その状況を、近くにいた、心物に選ばれた男共に何とか振り切ったアルスは自分と同じ、心物に選ばれたものだけが集う溜まり場で、様々な事件に巻き込まれ、様々な困難に立ち向かってゆく………。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
巻添え召喚されたので、引きこもりスローライフを希望します!
あきづきみなと
ファンタジー
階段から女の子が降ってきた!?
資料を抱えて歩いていた紗江は、階段から飛び下りてきた転校生に巻き込まれて転倒する。気がついたらその彼女と二人、全く知らない場所にいた。
そしてその場にいた人達は、聖女を召喚したのだという。
どちらが『聖女』なのか、と問われる前に転校生の少女が声をあげる。
「私、ガンバる!」
だったら私は帰してもらえない?ダメ?
聖女の扱いを他所に、巻き込まれた紗江が『食』を元に自分の居場所を見つける話。
スローライフまでは到達しなかったよ……。
緩いざまああり。
注意
いわゆる『キラキラネーム』への苦言というか、マイナス感情の描写があります。気にされる方には申し訳ありませんが、作中人物の説明には必要と考えました。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
日本列島、時震により転移す!
黄昏人
ファンタジー
2023年(現在)、日本列島が後に時震と呼ばれる現象により、500年以上の時を超え1492年(過去)の世界に転移した。移転したのは本州、四国、九州とその周辺の島々であり、現在の日本は過去の時代に飛ばされ、過去の日本は現在の世界に飛ばされた。飛ばされた現在の日本はその文明を支え、国民を食わせるためには早急に莫大な資源と食料が必要である。過去の日本は現在の世界を意識できないが、取り残された北海道と沖縄は国富の大部分を失い、戦国日本を抱え途方にくれる。人々は、政府は何を思いどうふるまうのか。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる