59 / 88
第2章2部【帝都ティルトル剣術祭編】
第57話【準決勝2回戦〜防御は最大の攻撃〜】
しおりを挟むみさととスザクの試合が終わってから数分後、2人は一緒に階段から戻ってきた。
「ふぅ……今戻ったぞ。」
「はあぁ!ほんっと疲れたわー!」
「お!2人とも凄かったな!」
戻って来た2人に、開口一番俺は笑顔でそう言う。
これは別に負けたみさとを励まそうとしている訳では無い、先程試合をこの目でじっくりと焼き付け、その上で感じた心の底からの本心だ。
「おつかれみさと!スザク相手にあそこまで食らいつくとはな!見直したぞ!」
「うんうん!みさとかっこよかったよ!」
「みんな応援してくれてありがと!――でもちなつ?見直したって事はまさかどうせ私はすぐボコボコにされるって思ってたって事なのかしらぁ?」
「お、おい!顔がマジだって!やめてくれー!」
そんなやり取りを俺は笑顔で見る。
確かに今回の試合は、みさとの負けだ。完敗と言っても良いくらいだろう。
でも――最後は互いに本気をぶつけ合って、みさとにとっても凄く良い試合になったと俺は思った。
---
それから数分後、次の試合の開始を告げるアナウンスが、競技場内に鳴り響いた。
『では!あと数分後に準決勝第2回戦を開始致しますッ!該当選手はフィールド前のエリアまで移動し、試合の準備をして待機して下さい!なお、この試合が終わった後は続けて魔法の部準決勝を行います!』
「っし!じゃあ行くとするか!」
そのアナウンスを聞いたちなつは、立ち上がりながらそう言う。
ん?どこに行くってんだ?
「おい、まだお前の出番じゃ――って、」
そこで思い出した。
これ、初戦みたいに4回戦形式じゃない――準決勝だから2回戦だけだ。
――って事は……もう俺の出番かよ!?
「やべぇじゃん!もう俺お前と試合かよ!」
「あ、あぁ。そうだがどうしたんだよ……」
ちなつがそんな俺に、引き気味にそう聞いて来る。
いや、確かに冷静に考えればって言うか、さっきまで分かっていた事なんだが、試合から逃げたいという自分の本心が脳内から次試合だという事を消し去ってやがったぜ……
「あぁ!くっそ!やってやるよッ!」
「お、おう……」
「頑張るのよ2人ともー!」
「応援してるからね~!」
「2人とも落ち着いて行くんだぞ。」
「とうま、お前ヘマするんやないで?ちなつちゃんに恥かかせる様な事したらワイが許さへんからな!」
「頑張ってねぇ。」
はぁ……たく、レザリオは俺を舐め過ぎなんだよ……
こうして俺は呆れ笑いながら、ちなつと共に階段を降り、突き当たりで別れると、俺は初戦と同じ近い方のフィールド前のエリアへ向かった。
---
『――ではッ!大変お待たせ致しました!これより剣の部準決勝第2回戦、とうま選手とちなつ選手の試合を開始致しますッ!』
『両選手入場ッ!』
「「うぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」」
俺がアナウンスの合図に合わせて入場ゲートからフィールドへ入ると、その瞬間四方八方から色々な声がひとつの歓声となって耳へと入って来た。
うぅ……やっぱめちゃくちゃうるせぇな。選手席で観戦しながら聞く歓声とは全くの別物だぜ。
そしてこれは初戦の時と同じ感想になるのだが、なんだか恥ずかしくなるな。
今観客の奴らは全員俺に視線を向けているという意識からなんだろうが。
だけどな、今は初戦には感じなかったワクワクも感じていたりする。
某人気バトルマンガの主人公も強敵と戦う時、「ワクワクしてくる」なんて言っていたが、今ならその気持ち、なんかわかる気がするぜ。
というか、なんなのだろうこの気持ちの高揚感は。
さっきまであんなに緊張で身体がガクガク震えていたはずなのに、ゲートからフィールドに入ってからは、全く緊張しなくなっていた。
これはもしかすると、昼休憩の時にミラボレアが余談みたいな感じで俺に教えてくれた、「気を失っている時に掛けてくれた回復魔法」の効果なのだろうか。
それならなんだか俺だけ魔法を掛けてもらってずるいみたいになるじゃないか……
まぁでも、だからと言って手を抜く気なんぞさらさらないぜ?
確かにこいつらには色々な物を貰った。そこにもちろん対戦相手のちなつも入っている。
しかし、それと勝負は別だ。
ゲームで強敵と戦う前なんかにバフを掛けたりするだろ?俺からしたらそんな感覚だよ。
すると、そんな事を言ってる間に俺とちなつはフィールドの中心部分まで来ていた様で、指示されたところで両者足を止めた。
「気分はどうだ?ちなつ。」
「少し緊張するわね、それに初戦の疲れが残ってる感じもするわ。」
「おいおい、それは俺に負けた時に煽られない様にする為の言い訳か?」
だとしたらここに来て全然ちなつっぽく無いが。
しかし、そんな俺のセリフを聞いたちなつは意地悪く笑って、
「言い訳?いや違うな。このくらいハンデが無いと私が簡単に勝っちまうだろ?」
「……ッ!――へっ、言うじゃねぇかよ。」
これなら俄然燃えてくるぞ……!
『それではッ!これより初戦でディザード選手に何とか勝利したとうま選手VS初戦で屈指のスピードを持つスリード選手に危なげなく勝利したちなつ選手の試合を始めますッ!――』
おいおい、今の実況だと俺の方が圧倒的に弱そうじゃねぇかよ。
試合開始の直前だと言うのに、こんな事を考えられるくらい俺には余裕があった。
「……」
「……」
俺とちなつは両者背中にさした木の剣の持ち手を掴み、何時でも前へ突進出来る様な構えを取る。
『では――試合、開始ッ!』
そうして試合は始まった。
---
「「うぉぉぉぉぉぉぉぉッ!!」」
試合開始の合図と共に歓声が上がると、俺はすぐに剣を背中から引き抜き、ちなつ目掛けて突進する。
するとやはり、ちなつも同じ様に俺の方へ走って来ていた。
へっ……!やっぱり思った通りだ……!
まず、ちなつにとって俺はスピードが特段早い訳でもなく、だからと言って力が特別強い訳でも無い。
「普通の剣士」こういうイメージなのだろう。
そして、だとすると完全パワーに極振りのユニークスキルを持つちなつからしたらそのまま、真正面から力でねじ伏せるのが1番の得策。
しかし、もちろんこちら側もそんな事分かった上で突撃しているのだ。
まぁ見とけ。この作戦が上手く行けば、俺は勝てる。
「おいとうま!まさか私と真正面からやり合う気か?」
「さぁ?どうだろうなッ!」
俺は走りながら急接近して来るちなつの質問をあやふやにすると、更に足のスピードを上げる。
するとそれによって俺はちなつの領域内に入った様で、即座にちなつは上から初手を放って来た。
だがこれは――
「ふっ」
俺は寸前で身体を横に倒し、攻撃を避けた。
だが――
「一撃じゃ終わらないぞ!」
身体から青いオーラを噴き出させたちなつは、いつも通りのクソダサゼリフを吐きながら連続で攻撃を仕掛けてくる。
更に今回の攻撃はユニークスキルのバフが加わっている事もあり、速度も先程とは比べ物にならない。
でも――
「よっと!」
再び俺は寸前でバックステップ。連続攻撃を両方回避した。
『おぉ!なんとこれは驚きました!あのスリード選手すらも捕まえたちなつ選手の連続攻撃を全て避けたぞぉッ!』
「凄いじゃねぇか!」
「両方、もっとやれぇ!!」
「ふぅ……中々、やるな、とうま。」
「まぁな、お前の攻撃は振りがデカいから避けられるぜ。」
バックステップで距離を取った事により、一度試合が止まったところで早くも少しバテ気味のちなつが俺にそう質問をして来る。
まぁそれに対して俺は煽り気味に答えたんだが、正直なところ振りもデカく無いしスピードもめちゃくちゃ早い。
痩せ我慢ってやつだな。
ん?なら、なんで今の攻撃を避けられたのかって?
まぁそうなるわな。
俺よりもスピードの早いスリードでも避けられなかった攻撃をひょいひょいと避けてるんだから。
でも、実は仕組みとしては案外シンプルなんだぜ?
何故かと言うと、今俺は、「回避全振り」の動きをしているからだ。
そう、だから最初の突進も、攻撃をしようとしている風に見せかけて、回避の事しか考えていない。
スリードがちなつの攻撃を食らったのも、やはり攻撃をしようとしていたからなんだ。
例えるとしたらそうだなぁ……モンスターハンターなんかで攻撃しつつ回避したりしたら、やっぱり攻撃最中にダメージを受けたり、コマンドミスをしてしまったりするが、最初から避ける事しか考えて無かったら、その分コマンドミスも無いだろうし回避成功確率も上がるだろ?そんな感じだ?
でもそれだと、避けられても相手にダメージを入れられない?
んな事分かってるよ、これも作戦の内だ。
そしてそれから俺は、何度も何度もちなつの仕掛けてくる攻撃を回避し続けた。
すると遂に――
「はぁ……はぁ……」
ちなつに隙が見え始めた。
当たり前だろう、ずっと体力消耗の激しいユニークスキルを使っているのだからな。
「どうしたんだ?相当疲れた様に見えるが?」
「はぁ……はぁ……まだだぜ……」
『おっと!ここまでずっと攻撃を繰り返していたちなつせんしだが、とうとう体力に底が見え始めたか!?』
しかし、以前ちなつの顔から闘志は消えていない。
すぐに顔を上げると、また先程の様に俺の方へ突進して来た。
よし……!仕掛けるなら今だ……!
そこで俺は、先程と同じくちなつからの攻撃を、身体をずらして避ける。
やはり最初とは全然違うな、スピードも遥かに落ちてるぜ。
そしてそのまま俺は攻撃を空ぶったちなつの身体を抱きしめた。
『って、はぁぁぁ!?!?』
その瞬間――実況者はそう叫ぶ。
これには競技場もざわつき始める。
なんだなんだ、何が始まるんだ?という感じだろう。
もちろん抱きしめられた当の本人、ちなつも顔を真っ赤にして何かを叫んでいる。
しかし、俺の耳にその声は入って来ない。
なぜなら今、俺の作戦は成功したからだ。
来た……キタキタキタキタァァァ!!
身体の奥底から湧き上がってくる久しい力を俺は手に貯めて行く。
一体何をしているのか、だって?
みんなは忘れたのか?俺の持つユニークスキルを。
ユニークスキル[ボディタッチ]
それは女性の身体が自分の身体に触れている時にだけ、シールドを形成する事が出来るというユニークスキル。
これは一見ガードにしか使えないユニークスキルだが――使い様によっては攻撃にもなるのだ。
「おいとうま!?お前マジで何やってるんだ!?」
「防御は最大の攻撃だぜ。」
俺は抱きしめられ、混乱するちなつにそう言うと、手から人一人分程のシールドを形成し、それでちなつを押して奥へ吹き飛ばした。
『っと!?これはどういう事なんだ!?次はいきなりちなつ選手が吹き飛ばされたぞ!?すぐに審判か安否を確認しに行きますッ!』
そして、結果的にちなつは今の衝撃で驚き失神。
俺は何とか準決勝を勝利した。
ん?ずるいだって?いやいや、これが俺、ガリガリエロゲーマーの伊吹冬馬だぜ。
0
お気に入りに追加
736
あなたにおすすめの小説
~まるまる 町ごと ほのぼの 異世界生活~
クラゲ散歩
ファンタジー
よく 1人か2人で 異世界に召喚や転生者とか 本やゲームにあるけど、実際どうなのよ・・・
それに 町ごとってあり?
みんな仲良く 町ごと クリーン国に転移してきた話。
夢の中 白猫?の人物も出てきます。
。
【改稿版】休憩スキルで異世界無双!チートを得た俺は異世界で無双し、王女と魔女を嫁にする。
ゆう
ファンタジー
剣と魔法の異世界に転生したクリス・レガード。
剣聖を輩出したことのあるレガード家において剣術スキルは必要不可欠だが12歳の儀式で手に入れたスキルは【休憩】だった。
しかしこのスキル、想像していた以上にチートだ。
休憩を使いスキルを強化、更に新しいスキルを獲得できてしまう…
そして強敵と相対する中、クリスは伝説のスキルである覇王を取得する。
ルミナス初代国王が有したスキルである覇王。
その覇王発現は王国の長い歴史の中で悲願だった。
それ以降、クリスを取り巻く環境は目まぐるしく変化していく……
※アルファポリスに投稿した作品の改稿版です。
ホットランキング最高位2位でした。
カクヨムにも別シナリオで掲載。
追放もの悪役勇者に転生したんだけど、パーティの荷物持ちが雑魚すぎるから追放したい。ざまぁフラグは勘違いした主人公補正で無自覚回避します
月ノ@最強付与術師の成長革命/発売中
ファンタジー
ざまぁフラグなんて知りません!勘違いした勇者の無双冒険譚
ごく一般的なサラリーマンである主人公は、ある日、異世界に転生してしまう。
しかし、転生したのは「パーティー追放もの」の小説の世界。
なんと、追放して【ざまぁされる予定】の、【悪役勇者】に転生してしまったのだった!
このままだと、ざまぁされてしまうが――とはならず。
なんと主人公は、最近のWeb小説をあまり読んでおらず……。
自分のことを、「勇者なんだから、当然主人公だろ?」と、勝手に主人公だと勘違いしてしまったのだった!
本来の主人公である【荷物持ち】を追放してしまう勇者。
しかし、自分のことを主人公だと信じて疑わない彼は、無自覚に、主人公ムーブで【ざまぁフラグを回避】していくのであった。
本来の主人公が出会うはずだったヒロインと、先に出会ってしまい……。
本来は主人公が覚醒するはずだった【真の勇者の力】にも目覚めてしまい……。
思い込みの力で、主人公補正を自分のものにしていく勇者!
ざまぁフラグなんて知りません!
これは、自分のことを主人公だと信じて疑わない、勘違いした勇者の無双冒険譚。
・本来の主人公は荷物持ち
・主人公は追放する側の勇者に転生
・ざまぁフラグを無自覚回避して無双するお話です
・パーティー追放ものの逆側の話
※カクヨム、ハーメルンにて掲載
『収納』は異世界最強です 正直すまんかったと思ってる
農民ヤズ―
ファンタジー
「ようこそおいでくださいました。勇者さま」
そんな言葉から始まった異世界召喚。
呼び出された他の勇者は複数の<スキル>を持っているはずなのに俺は収納スキル一つだけ!?
そんなふざけた事になったうえ俺たちを呼び出した国はなんだか色々とヤバそう!
このままじゃ俺は殺されてしまう。そうなる前にこの国から逃げ出さないといけない。
勇者なら全員が使える収納スキルのみしか使うことのできない勇者の出来損ないと呼ばれた男が収納スキルで無双して世界を旅する物語(予定
私のメンタルは金魚掬いのポイと同じ脆さなので感想を送っていただける際は語調が強くないと嬉しく思います。
ただそれでも初心者故、度々間違えることがあるとは思いますので感想にて教えていただけるとありがたいです。
他にも今後の進展や投稿済みの箇所でこうしたほうがいいと思われた方がいらっしゃったら感想にて待ってます。
なお、書籍化に伴い内容の齟齬がありますがご了承ください。
異世界あるある 転生物語 たった一つのスキルで無双する!え?【土魔法】じゃなくって【土】スキル?
よっしぃ
ファンタジー
農民が土魔法を使って何が悪い?異世界あるある?前世の謎知識で無双する!
土砂 剛史(どしゃ つよし)24歳、独身。自宅のパソコンでネットをしていた所、突然轟音がしたと思うと窓が破壊され何かがぶつかってきた。
自宅付近で高所作業車が電線付近を作業中、トラックが高所作業車に突っ込み運悪く剛史の部屋に高所作業車のアームの先端がぶつかり、そのまま窓から剛史に一直線。
『あ、やべ!』
そして・・・・
【あれ?ここは何処だ?】
気が付けば真っ白な世界。
気を失ったのか?だがなんか聞こえた気がしたんだが何だったんだ?
・・・・
・・・
・・
・
【ふう・・・・何とか間に合ったか。たった一つのスキルか・・・・しかもあ奴の元の名からすれば土関連になりそうじゃが。済まぬが異世界あるあるのチートはない。】
こうして剛史は新た生を異世界で受けた。
そして何も思い出す事なく10歳に。
そしてこの世界は10歳でスキルを確認する。
スキルによって一生が決まるからだ。
最低1、最高でも10。平均すると概ね5。
そんな中剛史はたった1しかスキルがなかった。
しかも土木魔法と揶揄される【土魔法】のみ、と思い込んでいたが【土魔法】ですらない【土】スキルと言う謎スキルだった。
そんな中頑張って開拓を手伝っていたらどうやら領主の意に添わなかったようで
ゴウツク領主によって領地を追放されてしまう。
追放先でも土魔法は土木魔法とバカにされる。
だがここで剛史は前世の記憶を徐々に取り戻す。
『土魔法を土木魔法ってバカにすんなよ?異世界あるあるな前世の謎知識で無双する!』
不屈の精神で土魔法を極めていく剛史。
そしてそんな剛史に同じような境遇の人々が集い、やがて大きなうねりとなってこの世界を席巻していく。
その中には同じく一つスキルしか得られず、公爵家や侯爵家を追放された令嬢も。
前世の記憶を活用しつつ、やがて土木魔法と揶揄されていた土魔法を世界一のスキルに押し上げていく。
但し剛史のスキルは【土魔法】ですらない【土】スキル。
転生時にチートはなかったと思われたが、努力の末にチートと言われるほどスキルを活用していく事になる。
これは所持スキルの少なさから世間から見放された人々が集い、ギルド『ワンチャンス』を結成、努力の末に世界一と言われる事となる物語・・・・だよな?
何故か追放された公爵令嬢や他の貴族の令嬢が集まってくるんだが?
俺は農家の4男だぞ?
【完結】神様と呼ばれた医師の異世界転生物語 ~胸を張って彼女と再会するために自分磨きの旅へ!~
川原源明
ファンタジー
秋津直人、85歳。
50年前に彼女の進藤茜を亡くして以来ずっと独身を貫いてきた。彼の傍らには彼女がなくなった日に出会った白い小さな子犬?の、ちび助がいた。
嘗ては、救命救急センターや外科で医師として活動し、多くの命を救って来た直人、人々に神様と呼ばれるようになっていたが、定年を迎えると同時に山を買いプライベートキャンプ場をつくり余生はほとんどここで過ごしていた。
彼女がなくなって50年目の命日の夜ちび助とキャンプを楽しんでいると意識が遠のき、気づけば辺りが真っ白な空間にいた。
白い空間では、創造神を名乗るネアという女性と、今までずっとそばに居たちび助が人の子の姿で土下座していた。ちび助の不注意で茜君が命を落とし、謝罪の意味を込めて、創造神ネアの創る世界に、茜君がすでに転移していることを教えてくれた。そして自分もその世界に転生させてもらえることになった。
胸を張って彼女と再会できるようにと、彼女が降り立つより30年前に転生するように創造神ネアに願った。
そして転生した直人は、新しい家庭でナットという名前を与えられ、ネア様と、阿修羅様から貰った加護と学生時代からやっていた格闘技や、仕事にしていた医術、そして趣味の物作りやサバイバル技術を活かし冒険者兼医師として旅にでるのであった。
まずは最強の称号を得よう!
地球では神様と呼ばれた医師の異世界転生物語
※元ヤンナース異世界生活 ヒロイン茜ちゃんの彼氏編
※医療現場の恋物語 馴れ初め編
ようこそ異世界へ!うっかりから始まる異世界転生物語
Eunoi
ファンタジー
本来12人が異世界転生だったはずが、神様のうっかりで異世界転生に巻き込まれた主人公。
チート能力をもらえるかと思いきや、予定外だったため、チート能力なし。
その代わりに公爵家子息として異世界転生するも、まさかの没落→島流し。
さぁ、どん底から這い上がろうか
そして、少年は流刑地より、王政が当たり前の国家の中で、民主主義国家を樹立することとなる。
少年は英雄への道を歩き始めるのだった。
※第4章に入る前に、各話の改定作業に入りますので、ご了承ください。
アイテムボックス無双 ~何でも収納! 奥義・首狩りアイテムボックス!~
明治サブ🍆スニーカー大賞【金賞】受賞作家
ファンタジー
※大・大・大どんでん返し回まで投稿済です!!
『第1回 次世代ファンタジーカップ ~最強「進化系ざまぁ」決定戦!』投稿作品。
無限収納機能を持つ『マジックバッグ』が巷にあふれる街で、収納魔法【アイテムボックス】しか使えない主人公・クリスは冒険者たちから無能扱いされ続け、ついに100パーティー目から追放されてしまう。
破れかぶれになって単騎で魔物討伐に向かい、あわや死にかけたところに謎の美しき旅の魔女が現れ、クリスに告げる。
「【アイテムボックス】は最強の魔法なんだよ。儂が使い方を教えてやろう」
【アイテムボックス】で魔物の首を、家屋を、オークの集落を丸ごと収納!? 【アイテムボックス】で道を作り、川を作り、街を作る!? ただの収納魔法と侮るなかれ。知覚できるものなら疫病だろうが敵の軍勢だろうが何だって除去する超能力! 主人公・クリスの成り上がりと「進化系ざまぁ」展開、そして最後に待ち受ける極上のどんでん返しを、とくとご覧あれ! 随所に散りばめられた大小さまざまな伏線を、あなたは見抜けるか!?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる