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最終回【さぁ、冒険の始まりだ!!】

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 それから俺は何回、ファブリスを倒す為に時間逆行タイムリープを繰り返したのだろうか。
 時には数年前――冒険者を始めるはるか前に戻り、時にはひたすら自分を鍛え続け、時にはファブリスの暗殺を試みて。

 何十回何百回、何千回何万回と。過ごした時間で見れば信じられない様な時間を打倒ファブリスに費やした。
 そうしているうちに俺はレイバーやウェイリスさんを遥かに凌ぐ力を手に入れた。

 
 ――だが、それでも俺はファブリスを倒す事は出来なかった。
 どんな手を使っても、どんな上級魔法を使っても、最後にはいつも追い詰められる。
 まるで終わりが必ず決まっている様に。

 ――そんな日々に俺は、自分が何をしているのかすら分からなくなって来ていた。

 そして今日も、そんな日を繰り返す。

「……」
「おはようハヤト。――って、どうした……?死んだような顔をしてるじゃないか。」
「……」

 あぁ、始まりがこのセリフで起きてくる時間がこの時間。それで俺が椅子に座ってるって事は今日は祭りの前日か。

「……また、失敗した。」
「え?失敗したってなにが――」
「分からないよな、そりゃ。マーニはまだこの世界を一度しか生きていないんだ。俺が何回、何回失敗したと……」

 ダメだ、マーニはなにも悪くないのに、俺が何度も失敗している怒りを何故マーニにぶつけようとしているんだ。

「……すまん、なんでもない。」
時間逆行タイムリープ、したのか?」
「……え?あ、あぁ。」
「やっぱりか。」

 そこで俺にマーニは真剣な声色でそう言った。
 それに俺は少し驚く。まさかマーニの方から時間逆行タイムリープの話を出すとは。実はこれ、何万回もループを繰り返してきたが中々無かったのだ。

「……何回、何回失敗したんだ?小生でよければ話を聞かせてくれ。」
「話、か。」

 それを言ったところでファブリスを倒せる訳じゃないから、こんな事に時間を取るのなら少しでも自分を鍛えて倒せる確率を上げたい。

 ――でも、ずっと誰にも言わず頑張り続けてきたんだ。少しくらいは良いよな。

「……分かった。じゃあ少し俺の愚痴に付き合ってくれるか?マーニ。」
「あぁ。」

 それから俺はマーニにこれまでの長い長い時間逆行タイムリープの話をした。


「……そうか。まさかそんなに時間逆行タイムリープを繰り返していたなんてな。」
「あぁ、全く。思えばもう時間逆行タイムリープを知るまで――デスティニーレコードに出会うまでの18年間の何百倍、何千倍も生きているんだと思うと自分でもおかしくなってくる。」
「……」
「正直言うと、もう終わりたい。この長い長い旅をな。」

 そこで久しぶりに俺は笑った。
 それが俺の今の本心だったからだ。もちろん、みんなからファブリスを守り、平和なの続きを過ごして欲しい。それはずっと思っている事だが、もう疲れていた。

 なんの為に生きているのか分からなくなってくる。
 こうしてこれからもずっとファブリスと戦い続けるのなら、それならいっその事、なんて思ってしまう自分が居た。

「はは、すまんすまん。そんな事言って多分俺はこれからもずっとファブリスと戦い続け――」
「なぁハヤト、」
「――ん?」
「ひとつ、まだ言っていない事がある。それはきっと、これまでの世界線での小生も言っていなかった事だ。」
「……言っていなかった事?」

 これまでの経験でもう全てのどんな事も知っていると思っていたが――一体なにが?

 正直、その情報でファブリスを倒せるとはとても思えないが、それでも聞いておくか。

「それはどんな事なんだ?」
「あぁ。それは小生の時間逆行タイムリープさせることが出来る能力に関連する物なのだが――「時間寄生タイムパラサイト」という。」
「タイム、パラサイト……?」

 なんだ、それは……
 その言葉はマーニの言う通り本当にこれまで聞いた事の無い言葉だった。

「それはなんなんだ?」
「あぁ、小生が使えるもうひとつの能力なんだが――正直、これはハヤトに対してリスクが大きく、そしてこれまでの努力が全て水の泡になるからずっと言いたくなかった。」
「そんな事は良いから早く説明してくれ!!!」

 俺の心拍数が一気に上がる感覚が分かる。
 この長い長いループを断ち切れるかもしれない。そう思うと一刻も早くその方法を知りたい。

「わ、分かったから落ち着けハヤト。――――簡単に言うと時間寄生タイムパラサイトは今までの時間逆行タイムリープとは違い意識を過去の誰かに寄生する事が出来るという物だ。」
「……ッ!?!?」

 その瞬間――俺は時間が止まった感覚がした。

「まぁと言っても、血の繋がった先祖にしか使えないが」
「いや、それでも問題ない……」

 という事は、俺がデスティニーレコードを作った作者に時間寄生タイムパラサイトすれば、デスティニーレコードがそもそも無かった世界線にする事が出来る、という事か……?(デスティニーレコードの作者については前の世界線で母親に先祖どんな人が居たかを聞いたところ、この人だろうという人物の名前が分かっている。)

「ん?でも、それで俺が過去に行けば今の俺はどうなるんだ?」
「世界線が再構築される。ハヤトが乗り移った人物はハヤトの物となり、この時代のハヤトは何も知らない状態でまた生まれてくるという事だな。」

「でも、それだと今のハヤトはもう一生この時代では生きる事が出来ない。小生も今のハヤトとの記憶は無くなり、新たなハヤトと出会う。――ハヤトにとってそれは嫌だと思ってな、おそらく今までの小生もハヤトにこの話はしていなかった。」
「……なるほどな。」

 確かに、それは俺にとって必ずしも良いとは言えない。
 これまでずっとケティやセリエラたちの幸せを目指して頑張り続けていたにも関わらず、最後はそれを見る事も出来ないんだからな。

 ――でも、俺の答えは決まっていた。

「頼む。時間寄生タイムパラサイトを使ってくれ。」
「えっ、そ、そんなに即答するか?」

 あまりの速さに若干びっくりしている様子のマーニ。

「あぁ、俺もちょうどそんな能力があれば良いなと思っていたところだ。――でも、その前に少し出掛けていいか?そろそろ冒険者ギルドに行かないとケティとセリエラに怒られちまう。」
「……ッ!!――あぁ、行ってこい。小生は待っているぞ。」

 俺のその言葉の意味をマーニは汲み取ってくれたのか、少し目をウルつかせながら見送ってくれた。

 ♦♦♦♦♦

 そしてそれから俺は冒険者ギルド前でケティとセリエラに会うと、いつもの様に依頼を終わらせた。

「ふぅっ!今日は疲れたねぇっ!明日はお祭りだからいっぱい寝なきゃ!!」
「ケティさん、前から楽しみにしていましたもんね。私は初めてなので色々教えて下さい。」
「うんっ!任せてよ!私とハヤトはずっとお祭り行ってるし!!――ねっ!ハヤト!」
「……」
「あれ?泣いてるの?ハヤト?」
「……ッ!?、す、すまんすまん。少し目にホコリが入ってな。」

 そこで俺は何故か自分の目から少し涙が流れている事に気がついた。

 なんで俺……

「明日のお祭り、ハヤトも楽しみだよねっ!」
「あ、あぁ。そうだな……」
「やっぱり元気ないじゃん。どうしたの?」
「な、なんでもない。」

 やっぱり態度に出てしまっていたのか。ケティからそう心配をされるが当然あの事を言えるはずも無く俺は俯いてしまう。

 するとその時、ケティの口から俺の心に突き刺さる言葉が出てきた。

「ねぇハヤト……?どこかへ行っちゃったりとかしないよね?」
「居なくなる?なにを言ってるんですか?ケティさん。」
「いや、不意に思っちゃっただけ。」

「そ、そんな訳ないだろ?これからもずっと一緒だ。」

 そう、俺は

「そう、だよねっ!へへっ、変な事聞いてごめんねハヤトっ!」
「じゃあ、また明日っ!!」
「ハヤトさんはここの曲がり角でお別れでしたよね。さようなら。また明日はよろしくお願いします。」
「……ッ!、あ、あぁ。。」

 こうして俺はケティとセリエラに別れを告げた。


「おかえりハヤト。依頼はちゃんとこなしたか?」
「あぁ、バッチリだ。」
「お、さすがハヤトだな。」
「俺をなめるなよ?」

 家に帰るとすぐに出迎えてくれたマーニと俺はそんな会話を笑い混じりにする。

「じゃあ、大丈夫か?」
「……あぁ、頼む。」

 そう、遂にこの時が来た。

「俺の先祖に「ハヤブサ」という男がいる。きっとデスティニーレコードを作ったのはその人物だ。だからその男の意識に飛ばしてくれ。」
「了解だ。」

 そうして俺は肩の力を抜くと、ゆっくりと目を閉じる。

 するとそんな俺にマーニは近づいてくると、両手を肩に置いた。

「最後に最終確認だ。本当に良いんだな?」
「……ッ、あぁ……!!」

 ――強いて言うなら、最後の最後までケティにこの想いを伝えられなかった事か。まぁそれは新しい自分に委ねるとしよう。

 するとその瞬間、俺の身体全体を魔力が包む感覚が襲った。

「じゃあな、ハヤト。未来を変えてくれ……ッ!!」
「あぁ。デスティニーレコードの無い世界にする事を約束する。」

 これまでなんどもやり直してきたが、これは一発勝負。絶対に変えてやる……ッ!!

「じゃあな……ッ!!」

 こうして俺はこの時代に別れを告げた。全てが変わっている事を信じて――

 
 ♦♦♦♦♦


「ちゃんと準備はした?」
「剣は持ったか?」
「あぁ!大丈夫だ!母さん、!!」

 玄関前、俺は最終確認をしつこくしてくる母親と父親にそう力強く返事を返す。――っと、自己紹介だよな。

 俺の名前はハヤト・クレプスキュール。今年で18歳になったこれから冒険者になる男だ!!

「じゃあ、ケティちゃんは冒険者ギルド前に居るらしいから。行ってきなさい。」
「まぁせいぜい俺を超えられる様に頑張るんだな。――いや、その前にか。」

 誰だよウェイリスって。まぁよく分からんが、父親は強い冒険者だと聞いているからな、頑張るぞ!!

「よし、じゃあ行ってくる!!」

 こうして俺は家を飛び出した。
 これからなにが起きるかは分からない。でもきっと最高じゃなくても悪くない。そんな冒険者ライフになるはず……ッ!!
 さぁ、冒険の始まりだ!!

 
 ~完~
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