スライムすら倒せない底辺冒険者の俺、レベルアップしてハーレムを築く(予定)〜ユニークスキル[レベルアップ]を手に入れた俺は最弱魔法で無双する

カツラノエース

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第一章[ミリゴ編]

乱入者

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 レグル山賊が解散し、そしてローズオーラと仲間になってから少し経った。
 あの日から俺たちは余りクエストを受けていなかった。
 理由はいくつかあるが、その中で大きかったのはローズオーラが仲間になったからだ。

 ん?どうしてローズオーラが仲間になったからクエストを受けなくなったのかって?あぁ、それはな、
 ローズオーラはレグル山賊のリーダーだっただろ?だから街の人間から見れば敵、俺たちと街中を歩き回ったりしていると変なことになりかねんと思ったからだ。

 確かにローズオーラを留守番させて二人でクエストを受けるという手段も無いことは無かったが、アイツが一人の時に何をするか分からないからな。
 別に毎日クエストをしないと行けない位ゴールドがない訳でもないから、俺たちはローズオーラの監視兼休養期間に入ってるって訳だ。

 ......っと、語るのはこれくらいにしておこうか。
 今俺はセリヤ家の湯船に浸かっている。
 今日は目覚めが早くてな、二度寝しようかとも思ったが、なんか気分が乗らなかったから眠気覚ましに朝風呂に入ったって訳だ。お前らにもあるだろ?こう言う時。

「ふぅ……」
 湯船に浸かりながら、ついそう言葉が漏れる。
 あぁ~日々の疲れが取れるぜ。朝風呂ってのは気持ちいいもんだな。

 今改めて考えて見ると、俺ってめちゃくちゃいい暮らししてないか?だってユニークスキルの力で大概のモンスターは倒せるからゴールドに困る事は無いし、住む家だってある(セリヤの家なんだが)更に毎日可愛い女の子達とワイワイやってるんだぜ?

 まじやばいな。
 あー転生して良かったぁ!
 これで女の子が風呂に入って来てくれれば完璧なんだがな。
 俺はついついそんな事まで考えてしまった。流石にそんな事は無いと思うがな。

 だって考えてみろよ?朝風呂に入ってたらいきなり同居してる女の子が入ってくるなんて、
「テツヤ~!朝風呂かぁ?」
 どんな世界だよぉ!?!?

「ちょ、何やってんだよ!?」
なんと本当に女の子(ローズオーラ)が入ってきやがった。
 確かに入って来てくれればとは思ったけど!俺はそんな願えば叶う様な能力を手に入れた覚えはねぇぞ!?

「と、とりあえず服着ろって!」
 俺はすっぽんぽんで風呂に登場したローズオーラをなるべく見ないように顔を逸らしてそう言う。
 しかしローズオーラは、
「断る!我はテツヤと風呂に入る!」
無邪気に笑いながらそう言うと、俺が入っている湯船に飛び込んできた。

「ちょ、ちょっと!」
マジやばいって!俺は必死に視界を手で覆う。こんなの見たら俺の息子が臨戦態勢バトルモードに入るって!
 しかし、ローズオーラは俺が必死に視界を手で覆うのを見て不思議に思ったのか、
「なんで目を閉じてるんだ?」
そう聞いてきた。

 いや逆に分からねぇのかよ!?
 羞恥心ってもんがねぇのかコイツは!?
 俺はコイツが本当に女の子なのかを疑った――ん?ちょっと待てよ?
 コイツは魔族だ、人間では無い。
 まさか魔族は羞恥心とかが無いのかもしれない。
 だとしたら今の俺の行動は凄く失礼ではないか?

「あれ?テツヤ?」
 不思議そうにそう言ってくるローズオーラを指と指の隙間から見る。
 やはり恥ずかしいという感情は無い様子だった。
 だったら今の俺の行動は失礼......だよな!俺は自分に言い聞かせると、
「あ、あぁすまんすまん!顔が痒くってな!」
 明るくそう言うと、顔を覆っていた手を外した。
 あ、別に裸を見たいからとかじゃないぜ?

 すると、ローズオーラは俺がいつも通りになったと思ったのか、
「なぁテツヤ!我の身体を洗ってくれ!」
 そう意味のわからない事を言ってきた!?
 流石にそれはやばいって!

「じ、自分で洗えるだろ……?」
 俺は顔から汗をダラダラ流しながらそう言う。
 しかしローズオーラは、
「洗えない!」
 お得意の駄々をこね始めた。

 おい!静かにしろって!そんなにうるさくしたらセリヤが......
「オーラ?お風呂に入ってるの?」
 ほら来たぁぁ!?!?

 それは流石にやばい!こんなの見つかったら異世界ハーレムライフが終わっちまう!
 だから俺はすぐさま湯船の中に潜って隠れようとした。
 しかし、ローズオーラは、
「なに逃げようとしてるんだ!我の身体を洗えぇぇ!!」
 そう言うと、湯船の中に潜ろうとしている俺を後ろから引きずり出して、俺の背中に抱きついて来た。

 ちょ!背中に"小さい突起"が擦れてるって!あ、やばい!俺の息子が臨戦態勢バトルモードに入っちまう!?
「お、おい!離れろって!」
 俺はついそう声を出してしまう。

 すると、俺の声を聞いたセリヤは、
「え!?オーラ?まさかテツヤと入ってるの!?」
 そう言い、風呂の扉を勢いよく開けた。
 
 その瞬間、俺はセリヤと目が合ってしまった。
 あ、終わったなこれ。
「あ、おはよ、うぐぅ!?」
 セリヤは俺の言葉を聞き終わる前に頭を掴むと、風呂から投げるように出した。

 そしてすぐさま風呂の扉を閉めると、
「この変態ロリコン!!」
俺にそう最悪なあだ名を付けた。
 あぁ、こんな主人公嫌だよもぉ……
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