スライムすら倒せない底辺冒険者の俺、レベルアップしてハーレムを築く(予定)〜ユニークスキル[レベルアップ]を手に入れた俺は最弱魔法で無双する

カツラノエース

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第一章[ミリゴ編]

ある人物

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 サラマンダー討伐から3日経った日。
 セリヤの火傷も動ける程度には回復してきたという事もあり、
 俺とセリヤは、この街にその人間が持っているユニークスキルの内容を見る事が出来るという人物に会いに来ていた。

 もちろん、セリヤが先日手に入れたユニークスキル、
 [獣の記憶モンスターメモリー]の持っている能力を知る為だ。
「それにしても、ユニークスキルの内容が見れるなんて、すごい人が世の中にはいるものね」
 セリヤが歩きながらそう言う。火傷を負ってから3日経ったから、歩けるくらいには回復してきたらしい。
 普通はもっと時間が掛かるもんじゃないのか?まぁ早く治るのはいい事なんだが。

「そうだな」
 俺はそうセリヤのセリフに相槌を打つ。
 それにしても、ユニークスキルの内容を見る事が出来るってどんな超能力者だよ。

 そんな事を考えながら歩いていると、前から歩いてきていた一人の冒険者が、俺とセリヤの顔を見るなり、
「お!お前らってサラマンダーを倒してくれた奴らか?」
 そう言ってきた。
 別に隠す必要も無いから俺たちは、
「あぁ」「そうよ」
 そう返すと、
「やっぱりそうだったのか!街を守ってくれてありがとうな、お前らはミリゴの誇りだよ!」
 笑顔でそう言い、俺とセリヤの肩をポンポンと叩くと、そのままどこかへ歩いて行った。

 サラマンダーを倒してから、俺たちはさっきみたいな感じで色んな人に声を掛けられる様になっていた。
 流石に何度も声を掛けられると疲れるが......感謝されるってのはやっぱ嬉しいもんだよな。
 転生前の社畜時代は、誰にも感謝なんてされてなかったから、人助けなんてクソ喰らえだと思っていたが、こんな優しい人達の事は守りたいぜ。

「これからも色んな人達を守って行こうな!」
 俺は物語の終盤、夕日に照らされながら仲間たちに声を掛ける超絶かっこいい主人公の様に、俺はセリヤにそう言った。
 これはセリヤを恋に落としちまったかもしんねぇなぁ?

 しかし、セリヤは凄く残念そうな顔で、
「テツヤ……ビックリするくらいかっこ悪いわ……」
 そう言いやがった。
 クソ!そんな残念そうな顔すんなよ!
「はぁ......」
 やっぱこの世界嫌だ!頼む神様!俺の事を好きな女の子がたくさんいる世界に飛ばしてくれ!
 俺はそう勝手にこの世界に転生させやがった神様に願うのだった。

 そんな調子で、セリヤとの談笑をしながら歩いていると、
 道の右側に村長が言っていた、ユニークスキルの内容を見ることが出来る人物の住んでいる家らしき建物が見えてきた。

「村長がいけば分かると言っていたが、これは分かりやす過ぎるな。」
 俺は家の外見を見ながらそう言う。
「えぇ、これは中々の物ね......」
 セリヤも引き気味に俺の意見に同調した。

 ん?家の外見でそこまで引くのは家主に失礼だって?
 じゃあお前らにも教えてやろう、この家の外見を!
 聞いて驚くなよ?なんとその家は、何から何まで真っピンクなんだ!
 しかも、まだそれだけならここまでは引かない。
 更にだな……なんと壁には大量のハートの絵が描いてあるんだ!しかも全面にだぞ?壁はまだ分かる……だが、窓にまでやっちゃってるんだよ!それもう外見えねぇだろ!
 はぁはぁ……とまぁとんでもない外見なんだ。

「とりあえず……ノック、しましょうか。」
 セリヤが、どう見ても気乗りしていない顔でそう言う。
 すげぇなこの家、何でもかんでも子供のようにやりたがるセリヤから興味を剥ぐとは……
「あ、あぁ」
 俺もセリヤと同じ様にそう返すと、(頼む……家主だけはまともであってくれ……!)心の中でそう願い、ハートだらけの真っピンクなドアをノックした。

 すると、すぐに家の中からドアに近づいて来る音が聞こえ、ドアの前でその音は止まると、代わりにガチャっと開く音がした。そして家主はドアから身体を出して一言こう言った。
「なんだお前ら、俺に何か用か?」
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