5 / 29
05.困惑
しおりを挟む
初めての甘い感覚に翻弄されていたアンジェリアだったが、突然、ベルナルドが不可解な行動をとって部屋を出て行ってしまった。
困惑しながら、アンジェリアはベルナルドが戻ってくるのを待つ。
火照った肌が徐々に冷えていき、アンジェリアはやはり失敗してしまったのだと、悲しみに包まれる。
あれしきの痛みで悲鳴をあげてしまうなど、なんと情けないことだろうか。さぞ失望されてしまったに違いない。
しかも、アンジェリアはただ、されるがままになっていただけだ。本当は、アンジェリアこそが色々と奉仕せねばならぬはずなのに、何もできなかった。
役立たずにも程があると、アンジェリアは自己嫌悪にうなだれる。
そのとき、ドアをノックする音が響いた。
アンジェリアは、もしやベルナルドが戻ってきたのだろうかと、期待をこめてドアに視線を向ける。
「失礼します。ベルナルド上級神官からの伝言を預かってまいりました」
しかし、聞こえてきたのは期待した相手の声ではなかった。
「大変申し訳ないが、急用ができてしまい、出て行かねばなからなかった。今日はもう戻れないので、休んでほしい、とのことです」
内容も望まぬもので、涼しげな声は事務的にそれだけを言うと、去っていったようだった。
アンジェリアは、寝台の上でぽつりとたたずみ、途方に暮れてしまう。
休めと言われたところで、はいそうですかと休めるほどの豪胆さも持ち合わせておらず、アンジェリアはぎゅっとシーツを握り締めて俯く。
ぽとり、と涙がこぼれ落ちた。
結局、まともに寝ることなどできないまま、夜が明けてしまった。
ベルナルドが戻ってくることもなく、アンジェリアは領主の屋敷を去って神殿に戻った。
神殿ではカプリスが、こちらも一睡もしていないような憔悴した顔で待っていて、アンジェリアの無事な姿を見てほっとした微笑みを浮かべた。
アンジェリアもカプリスの顔を見ると、いつもの場所に戻ってきたのだと実感がわいてきて、安堵する。
「アンジェリア……ひどいことはされませんでしたか?」
「……それが……」
問いかけられ、昨夜の失態を思い出して、アンジェリアは沈み込む。
「……つらい思いをしてしまいましたか。やはり、行かせたのは間違いでしたね……本当にすまないことをしてしまいました。こうなったら、いくら上級神官様とはいえ、抗議に……」
「い、いえ、違うんです。悪いのは、私なのです。あの方はひどいことなど、何もなさっていません」
俯いたアンジェリアの態度を誤解したカプリスが憤るのを、アンジェリアは慌てて止める。
「うまくお役目を果たせなかったことを、私自身が情けなく思っているだけなのです。あの方は、素敵な方でしたわ」
アンジェリアが弁明すると、カプリスは訝しそうな顔をしながらも、それ以上追及することはなかった。
昨日は宴のために領主の館で過ごしたが、これからベルナルドは神殿の敷地内にある宿舎に滞在することになる。すでに受け入れ準備は終わっており、今から特にすることもない。
いったいどういう顔をしてベルナルドと会えばよいのかと不安になるアンジェリアだったが、まだベルナルドはやって来ていないというので、少し胸を撫で下ろす。
心を落ち着けるため、アンジェリアは日課である神殿の掃除をすることにした。
アンジェリアは一人で奥庭を掃除しながら、ぼんやりと昨夜の出来事に思いを馳せる。
初めて会った男性に肌をさらし、触れられたことを思い出せば、体がかあっと燃えるほど恥ずかしくなってくる。しかも初めての快楽に身をゆだね、絶頂を迎えたのだ。本当にあれは自分だったのだろうかという疑問すら浮かんでくるほど、現実感がない。
だが、続いてベルナルドが出て行ってしまったことを思い出すと、アンジェリアの心はずっしりと重くなってしまう。
やはり、自分のような小娘は気に入ってもらえなかったのではないだろうか。
我慢して味見してやろうと思ったのはいいが、不甲斐ないアンジェリアにうんざりして、放り出してしまったのかもしれない。
暗い気分になっていくのを感じながら、それでも使いをよこして伝言をくれたのだと、アンジェリアは自分を励まそうとする。
本当にどうでもよいと思っているのなら、そのまま打ち捨てていたはずだ。律儀に伝言をくれたのだから、きっと本当に急用があったのだろう。
己に言い聞かせながら、雑念を振り払うように、アンジェリアは掃除に力をこめる。
母が生きていた頃は、母が一生懸命に掃除をしていたと記憶がよみがえり、懐かしさと寂しさがアンジェリアの心によぎった。
そのとき、足音が聞こえてきた。
アンジェリアはびくりと身を震わせ、掃除の手を止めて、足音の方向を見る。
すると、ベルナルドが大きな体をどことなく縮めるようにしながら、やって来たのだ。
何を言っていいのかわからず、アンジェリアはただその場に立ち尽くす。ベルナルドもやって来たはいいが、戸惑いを浮かべていて、向かい合いながら二人の間に沈黙が流れた。
「そ……その、昨晩はすまなかった。本当に急用で……法力による連絡が突然来たんだ。あのように放置して、本当にすまなかった……」
やがて、口火を切ったのはベルナルドだった。
目が泳がせながら、しどろもどろになりつつ詫びる。
「い……いえ……旦那様は大切なお役目で、この地にいらっしゃったのですもの。私ごときのことなど、お気になさらないでくださいませ」
まさか、黒の神官とすら呼ばれる相手が、このように低姿勢で謝ってくるなど思いもよらず、アンジェリアは慌てる。
もともと、ベルナルドは上級神官であり、結界の補修のため、この地にやって来たのだ。それを自分ごときのことで煩わせてしまうなど、申し訳なかった。
「……この神殿は、清浄な気に包まれているな。神殿長であるはずの領主の様子から、もっと荒れ果てていると思っていたが……いつも、こうして掃除を?」
気まずい雰囲気を打ち消すように、ベルナルドが周囲を見回しながら問いかけてくる。
「は……はい。母が生前はいつも掃除をしていて、物心ついたときから、私も手伝っておりましたので……」
「そうか……母御は神官だったのか?」
「いえ……神官見習いではありましたが、正式な神官の資格は持っておりませんでした」
神官になるためには、修行期間が必要となる。だが、このさびれた神殿では、神官と認められるための修行が行えなかったのだ。
アンジェリアの母も、アンジェリアと同じく、神官見習いという名の雑用係だった。
ちなみに神殿長代理であるカプリスは、正式な神官の資格を持っている。若い頃に王都で修行していたことがあるらしいが、詳しいことは本人が語りたがらないため、アンジェリアはよく知らなかった。
「えっと……アンジェリアだったか。おまえも、神官見習いか?」
「はい。私も神官見習いとして、この神殿に置いていただいています」
名前を覚えていてくれたことに驚き、喜びに心を揺さぶられながら、つとめて平静を装ってアンジェリアは答える。
ベルナルドは、そうか、とだけ頷いた。
「……アンジェリア、おまえは俺のことが恐ろしくないのか?」
「え?」
ややあって投げかけられた質問に、アンジェリアは意表をつかれて、きょとんとしてベルナルドを見つめた。
彼を見た女の多くは、まずその外見に恐れを抱く。しかし、アンジェリアにとっては、ベルナルドの大きな熊を思わせる巨体は頼もしかったし、頬の傷はおそらく魔物と戦った際の名誉の負傷であろうから、勇敢さを表すものにしか映らない。
外見が恐ろしいという発想すらないアンジェリアに浮かんだのは、ベルナルドの身分のことである。
名門貴族出身で上級神官でもあるベルナルドに対し、アンジェリアは貧しい平民の神官見習いでしかない。本来、こうしてまともに口をきくことができるような相手ではないのだ。
つまり、『高貴な身分である自分に対し、何を対等に振る舞っているのだ』というお叱りだろう。
「も……申し訳ございません。旦那様と私では、身分が違うというのに、こうして普通に口をきくなど……」
「い……いや、待て。そのようなことなど、言っていない。普通に口をきいてくれ。何だったら、俺のこともベルナルドと呼び捨てにしてくれてもいい」
ベルナルドは慌てふためきながら、アンジェリアがたどりついた答えを否定する。
その慌てぶりは、アンジェリアをいっそう驚かせた。
「そ……そんな、旦那様を呼び捨てになど、恐れ多い……」
アンジェリアは、どうにかそれだけを口にする。
どうして自分ごときにそこまで謙虚な態度で接するのか、さっぱりわからない。
以前耳にした数々の恐ろしい噂は、実際に目にしている本人と、あまりにもかけ離れていた。
女をいたぶるのが好きというものもあったが、それは相手を困惑させてしまうといった意味なのだろうかと、アンジェリアの頭に浮かんでくる。立派な体格に高い地位を持ちながら、身分の低い者にまでこれほど低姿勢ならば、相手を混乱させるには十分だろう。
「とにかく、普通に接してくれ。普通に。頼む、お願いだ」
「は……はい……」
命令するわけではなく、必死になって頼み込んでくるベルナルドの姿は、やはり不相応だ。
アンジェリアはどうしてよいものかわからず、頷くのがやっとだった。
困惑しながら、アンジェリアはベルナルドが戻ってくるのを待つ。
火照った肌が徐々に冷えていき、アンジェリアはやはり失敗してしまったのだと、悲しみに包まれる。
あれしきの痛みで悲鳴をあげてしまうなど、なんと情けないことだろうか。さぞ失望されてしまったに違いない。
しかも、アンジェリアはただ、されるがままになっていただけだ。本当は、アンジェリアこそが色々と奉仕せねばならぬはずなのに、何もできなかった。
役立たずにも程があると、アンジェリアは自己嫌悪にうなだれる。
そのとき、ドアをノックする音が響いた。
アンジェリアは、もしやベルナルドが戻ってきたのだろうかと、期待をこめてドアに視線を向ける。
「失礼します。ベルナルド上級神官からの伝言を預かってまいりました」
しかし、聞こえてきたのは期待した相手の声ではなかった。
「大変申し訳ないが、急用ができてしまい、出て行かねばなからなかった。今日はもう戻れないので、休んでほしい、とのことです」
内容も望まぬもので、涼しげな声は事務的にそれだけを言うと、去っていったようだった。
アンジェリアは、寝台の上でぽつりとたたずみ、途方に暮れてしまう。
休めと言われたところで、はいそうですかと休めるほどの豪胆さも持ち合わせておらず、アンジェリアはぎゅっとシーツを握り締めて俯く。
ぽとり、と涙がこぼれ落ちた。
結局、まともに寝ることなどできないまま、夜が明けてしまった。
ベルナルドが戻ってくることもなく、アンジェリアは領主の屋敷を去って神殿に戻った。
神殿ではカプリスが、こちらも一睡もしていないような憔悴した顔で待っていて、アンジェリアの無事な姿を見てほっとした微笑みを浮かべた。
アンジェリアもカプリスの顔を見ると、いつもの場所に戻ってきたのだと実感がわいてきて、安堵する。
「アンジェリア……ひどいことはされませんでしたか?」
「……それが……」
問いかけられ、昨夜の失態を思い出して、アンジェリアは沈み込む。
「……つらい思いをしてしまいましたか。やはり、行かせたのは間違いでしたね……本当にすまないことをしてしまいました。こうなったら、いくら上級神官様とはいえ、抗議に……」
「い、いえ、違うんです。悪いのは、私なのです。あの方はひどいことなど、何もなさっていません」
俯いたアンジェリアの態度を誤解したカプリスが憤るのを、アンジェリアは慌てて止める。
「うまくお役目を果たせなかったことを、私自身が情けなく思っているだけなのです。あの方は、素敵な方でしたわ」
アンジェリアが弁明すると、カプリスは訝しそうな顔をしながらも、それ以上追及することはなかった。
昨日は宴のために領主の館で過ごしたが、これからベルナルドは神殿の敷地内にある宿舎に滞在することになる。すでに受け入れ準備は終わっており、今から特にすることもない。
いったいどういう顔をしてベルナルドと会えばよいのかと不安になるアンジェリアだったが、まだベルナルドはやって来ていないというので、少し胸を撫で下ろす。
心を落ち着けるため、アンジェリアは日課である神殿の掃除をすることにした。
アンジェリアは一人で奥庭を掃除しながら、ぼんやりと昨夜の出来事に思いを馳せる。
初めて会った男性に肌をさらし、触れられたことを思い出せば、体がかあっと燃えるほど恥ずかしくなってくる。しかも初めての快楽に身をゆだね、絶頂を迎えたのだ。本当にあれは自分だったのだろうかという疑問すら浮かんでくるほど、現実感がない。
だが、続いてベルナルドが出て行ってしまったことを思い出すと、アンジェリアの心はずっしりと重くなってしまう。
やはり、自分のような小娘は気に入ってもらえなかったのではないだろうか。
我慢して味見してやろうと思ったのはいいが、不甲斐ないアンジェリアにうんざりして、放り出してしまったのかもしれない。
暗い気分になっていくのを感じながら、それでも使いをよこして伝言をくれたのだと、アンジェリアは自分を励まそうとする。
本当にどうでもよいと思っているのなら、そのまま打ち捨てていたはずだ。律儀に伝言をくれたのだから、きっと本当に急用があったのだろう。
己に言い聞かせながら、雑念を振り払うように、アンジェリアは掃除に力をこめる。
母が生きていた頃は、母が一生懸命に掃除をしていたと記憶がよみがえり、懐かしさと寂しさがアンジェリアの心によぎった。
そのとき、足音が聞こえてきた。
アンジェリアはびくりと身を震わせ、掃除の手を止めて、足音の方向を見る。
すると、ベルナルドが大きな体をどことなく縮めるようにしながら、やって来たのだ。
何を言っていいのかわからず、アンジェリアはただその場に立ち尽くす。ベルナルドもやって来たはいいが、戸惑いを浮かべていて、向かい合いながら二人の間に沈黙が流れた。
「そ……その、昨晩はすまなかった。本当に急用で……法力による連絡が突然来たんだ。あのように放置して、本当にすまなかった……」
やがて、口火を切ったのはベルナルドだった。
目が泳がせながら、しどろもどろになりつつ詫びる。
「い……いえ……旦那様は大切なお役目で、この地にいらっしゃったのですもの。私ごときのことなど、お気になさらないでくださいませ」
まさか、黒の神官とすら呼ばれる相手が、このように低姿勢で謝ってくるなど思いもよらず、アンジェリアは慌てる。
もともと、ベルナルドは上級神官であり、結界の補修のため、この地にやって来たのだ。それを自分ごときのことで煩わせてしまうなど、申し訳なかった。
「……この神殿は、清浄な気に包まれているな。神殿長であるはずの領主の様子から、もっと荒れ果てていると思っていたが……いつも、こうして掃除を?」
気まずい雰囲気を打ち消すように、ベルナルドが周囲を見回しながら問いかけてくる。
「は……はい。母が生前はいつも掃除をしていて、物心ついたときから、私も手伝っておりましたので……」
「そうか……母御は神官だったのか?」
「いえ……神官見習いではありましたが、正式な神官の資格は持っておりませんでした」
神官になるためには、修行期間が必要となる。だが、このさびれた神殿では、神官と認められるための修行が行えなかったのだ。
アンジェリアの母も、アンジェリアと同じく、神官見習いという名の雑用係だった。
ちなみに神殿長代理であるカプリスは、正式な神官の資格を持っている。若い頃に王都で修行していたことがあるらしいが、詳しいことは本人が語りたがらないため、アンジェリアはよく知らなかった。
「えっと……アンジェリアだったか。おまえも、神官見習いか?」
「はい。私も神官見習いとして、この神殿に置いていただいています」
名前を覚えていてくれたことに驚き、喜びに心を揺さぶられながら、つとめて平静を装ってアンジェリアは答える。
ベルナルドは、そうか、とだけ頷いた。
「……アンジェリア、おまえは俺のことが恐ろしくないのか?」
「え?」
ややあって投げかけられた質問に、アンジェリアは意表をつかれて、きょとんとしてベルナルドを見つめた。
彼を見た女の多くは、まずその外見に恐れを抱く。しかし、アンジェリアにとっては、ベルナルドの大きな熊を思わせる巨体は頼もしかったし、頬の傷はおそらく魔物と戦った際の名誉の負傷であろうから、勇敢さを表すものにしか映らない。
外見が恐ろしいという発想すらないアンジェリアに浮かんだのは、ベルナルドの身分のことである。
名門貴族出身で上級神官でもあるベルナルドに対し、アンジェリアは貧しい平民の神官見習いでしかない。本来、こうしてまともに口をきくことができるような相手ではないのだ。
つまり、『高貴な身分である自分に対し、何を対等に振る舞っているのだ』というお叱りだろう。
「も……申し訳ございません。旦那様と私では、身分が違うというのに、こうして普通に口をきくなど……」
「い……いや、待て。そのようなことなど、言っていない。普通に口をきいてくれ。何だったら、俺のこともベルナルドと呼び捨てにしてくれてもいい」
ベルナルドは慌てふためきながら、アンジェリアがたどりついた答えを否定する。
その慌てぶりは、アンジェリアをいっそう驚かせた。
「そ……そんな、旦那様を呼び捨てになど、恐れ多い……」
アンジェリアは、どうにかそれだけを口にする。
どうして自分ごときにそこまで謙虚な態度で接するのか、さっぱりわからない。
以前耳にした数々の恐ろしい噂は、実際に目にしている本人と、あまりにもかけ離れていた。
女をいたぶるのが好きというものもあったが、それは相手を困惑させてしまうといった意味なのだろうかと、アンジェリアの頭に浮かんでくる。立派な体格に高い地位を持ちながら、身分の低い者にまでこれほど低姿勢ならば、相手を混乱させるには十分だろう。
「とにかく、普通に接してくれ。普通に。頼む、お願いだ」
「は……はい……」
命令するわけではなく、必死になって頼み込んでくるベルナルドの姿は、やはり不相応だ。
アンジェリアはどうしてよいものかわからず、頷くのがやっとだった。
0
お気に入りに追加
855
あなたにおすすめの小説

淫らな蜜に狂わされ
歌龍吟伶
恋愛
普段と変わらない日々は思わぬ形で終わりを迎える…突然の出会い、そして体も心も開かれた少女の人生録。
全体的に性的表現・性行為あり。
他所で知人限定公開していましたが、こちらに移しました。
全3話完結済みです。

巨乳令嬢は男装して騎士団に入隊するけど、何故か騎士団長に目をつけられた
狭山雪菜
恋愛
ラクマ王国は昔から貴族以上の18歳から20歳までの子息に騎士団に短期入団する事を義務付けている
いつしか時の流れが次第に短期入団を終わらせれば、成人とみなされる事に変わっていった
そんなことで、我がサハラ男爵家も例外ではなく長男のマルキ・サハラも騎士団に入団する日が近づきみんな浮き立っていた
しかし、入団前日になり置き手紙ひとつ残し姿を消した長男に男爵家当主は苦悩の末、苦肉の策を家族に伝え他言無用で使用人にも箝口令を敷いた
当日入団したのは、男装した年子の妹、ハルキ・サハラだった
この作品は「小説家になろう」にも掲載しております。


悪役令嬢は皇帝の溺愛を受けて宮入りする~夜も放さないなんて言わないで~
sweetheart
恋愛
公爵令嬢のリラ・スフィンクスは、婚約者である第一王子セトから婚約破棄を言い渡される。
ショックを受けたリラだったが、彼女はある夜会に出席した際、皇帝陛下である、に見初められてしまう。
そのまま後宮へと入ることになったリラは、皇帝の寵愛を受けるようになるが……。

婚約破棄された私は悪役令嬢に貶められて、妹皇女の身代わりとして他国に嫁ぐ
sweetheart
恋愛
アザルヘルド大陸の南に位置する皇国エンフェルトに住んでいる伯爵令嬢のリアラ・エメラルドは20という若さで皇子に見込められて、皇子の婚約者となったのだが、あまりに可愛すぎると妹皇女に嫉妬されて嫌がせをされてしまい手を挙げてしまった。
それを見た皇子の激情にあい婚約破棄されてしまう。
残された道は、国外追放で国を去るか、皇女の身代わりに北の帝国エルシェルドに嫁ぐことに皇帝はしかも、かなりの遊び人と聞いていたのに?!
「君以外考えれない」
と夜な夜な甘い言葉を囁いてきて……?
腹黒宰相との白い結婚
黎
恋愛
大嫌いな腹黒宰相ロイドと結婚する羽目になったランメリアは、条件をつきつけた――これは白い結婚であること。代わりに側妻を娶るも愛人を作るも好きにすればいい。そう決めたはずだったのだが、なぜか、周囲が全力で溝を埋めてくる。

巨×巨LOVE STORY
狭山雪菜
恋愛
白川藍子は、他の女の子よりも大きな胸をしていた。ある時、好きだと思っていた男友達から、実は小さい胸が好きと言われ……
こちらの作品は、「小説家になろう」でも掲載しております。

燻らせた想いは口付けで蕩かして~睦言は蜜毒のように甘く~
二階堂まや
恋愛
北西の国オルデランタの王妃アリーズは、国王ローデンヴェイクに愛されたいがために、本心を隠して日々を過ごしていた。 しかしある晩、情事の最中「猫かぶりはいい加減にしろ」と彼に言われてしまう。
夫に嫌われたくないが、自分に自信が持てないため涙するアリーズ。だがローデンヴェイクもまた、言いたいことを上手く伝えられないもどかしさを密かに抱えていた。
気持ちを伝え合った二人は、本音しか口にしない、隠し立てをしないという約束を交わし、身体を重ねるが……?
「こんな本性どこに隠してたんだか」
「構って欲しい人だったなんて、思いませんでしたわ」
さてさて、互いの本性を知った夫婦の行く末やいかに。
+ムーンライトノベルズにも掲載しております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる