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2章 自慢の仲間

九十、第3訓練場

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「さてと…まずは試運転。アンデッドって挑発効くのか?」
「一応効くぞ。だが、アンデッドは殆ど感情がないから、より精密でなければ精神攻撃は効かないな」
「なるほど…なら、初めは半霊半獣の敵、そこから段階的に挑発を鍛えていこう。
出来れば、挑発と攻撃を継続して行う体力とそれに着いてくる肉体、あと持続力が必要だ」
「そうだな。俺らは2人1組とはいえ、戦い方で言えば1対1、もしくは1対多数に持ち込む戦いだから、1人でも戦える実力を身に付け、その後にパーティを組めばいい」
「ってことで、その前に…ガラハド、ちょっとここ座ってくれ」
「おう──ほら、お前もここ座れ」

俺はその言葉通り、あぐらをかいたガラハドの足にそのまま座った。

「ふぅ…やっと休める」
「ポンッ…ここは今は俺たちしか居ないんだから、存分に休め」
「暫くこのまま進めてもいいか?」
「ああ、良いぞ」
「ん~、半霊半獣…折角なら、アンデッドとは言え、見た目は良くしたいよな。
だから、リスペクトするのはやっぱ地球上で見ていた神秘的な動物のイラスト、かなぁ…
あとは、白や黒といった通常時でも、綺麗だとか神秘的だとか、そういった色を使ったりするのも良さそうだな」
「おお…見たことない生物もいるが…アンデッドというより、霊獣だな…」
「霊獣?」
「ああ、動物の中でも位があって、一番普通の位が獣、その下…まぁ魔なる者に連なるのが魔獣、魔物で、
聖なる者に連なるのが霊獣、神獣なんだ」
「なるほど、その霊獣に似ていると…うん、折角だしアンデッドの設定を取っぱらって、その霊獣とやらを採用しよう。そっちの方がイメージもしやすい」
「…なんかこういうの良いな。してることはいつも通りなんだが──」
「「…たまには2人きりで、してみるって?」」

その体勢のまま、俺たちはお互いの顔を見合わせた。

「…うん、良いな。2人きりの日常ってのも」
「たまにはこういった時間を取ろうか」
「そうだな…さて、これで半霊獣は完成したから、次は第2段階、霊獣を作ろう。
と言っても、あれが不完全な状態としたら、霊獣は普通に作れば良いだけなんだが…すまん、ガラハド。少しだけ、寝ても良いか」
「あ?ああ…別に構わないが…どうした、眠くなったのか?」
「うーん…」

彼は疑問を持つような声を上げた瞬間、静かに眠りに入った。

「なっ…せ、世界が…崩壊を始めてる?
おいおいおい、箱庭の世界は朝陽が居る限り壊れないんじゃなかったのかよ!
朝陽の方は…うん、心臓は動いてる、息もちゃんとしているから寝てるだけだ、問題ねぇとは思うが…まずは脱出からか…確か、敵を倒せば帰還石を獲得できるようになるんだったな…なら…俺と朝陽の2人分、さっさと狩るとするか」
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