56 / 110
55話
しおりを挟む
「さて、戻ってきたー!あっちはどうなってるかな?」
キングにそう聞くと、キングは空を数秒見たあと、森を探知していた。
«S級が何体か森を徘徊しているな。だが、まだ人間の移動には気付いていないようだ»
「やばそう?」
«この調子ならば大丈夫だとは思うが…結局、3回に分けたようだな。あと1回で終わるが…ふぅむ、空間の変化に魔物が気付いたようだ。
一体向かってきておる»
嫌そうな顔つきをしながら、キングは彼女を見る。
「なんていう魔物?」
«我は雷獣と呼んでおるが…彼奴は龍なのか獣なのかよく分からぬ魔物だ。
龍特有の角はあるが、姿は虎のような、熊のような…翼は生えておらぬし…ふむ、雷虎龍とでも名付けようか。
ともかく、そやつの特徴は、雷属性の魔物で、高速で動くわ攻撃は強いわ硬いわで我でもあまり戦いとうない相手だ。人間では太刀打ちできぬが…»
「なるほど。雷は効かなさそう。じゃ、行ってくるね」
«うむ。死ぬ前にこちらへ転移してこい»
少し素っ気ない返事の気もするが、守護を通して彼女を見守っているキングに少し安堵しつつ、私はすぐに転移した。
「はいはい…〔転移〕
さてと、魔物はどこに…って、あの光か。確かにあれは早いね。実体が見えない。
えーっと、1番早くぶつかる場所は…あそこかな。〔転移〕
〔防御結界×10〕〔大盾装備〕〔付与:耐久上昇×10〕〔空間干渉:減速〕〔身体強化〕〔循環強化〕…
さて、この先には行かせないよ。雷虎龍さん…ふっ!」
進行方向に向くように転移をした後、私は防御用のフィールドを展開し、雷虎龍との衝突地点にて思いっきり光と消滅衝突するように、力を前に押し出した。
「うっ…何とかとめれた…けど、結界全部割れたし盾も使えないね。
はぁ、龍神の素材で盾を作っとけば良かった」
«グルルル…何者だ»
「この先では私の仲間が避難中なの。君には悪いけど…ここで足止めさせて頂くよ」
とはいっても…あの纏ってる雷…速度強化は勿論、魔力循環による循環強化の上位互換だね。
雷の魔力を循環させることで、速度も力も同時にあげてる…雷無効とかのスキルでも持ってるのかな?私がやったら死にそうなんだけど…
«人間1人で我を足止めだと?フハハハ、つまらぬ冗談だ。死にたくなければすぐに退け。さすればお前は生かしてやろう»
「生憎、まだ死ぬようなことしてないから。それに…人間、なめんじゃないわよ!」
一か八か…
私は体内を循環している魔力に対し、雷の魔素を器から増幅させ、それを魔力と融合させ、循環させる。
そして、その循環速度を段々と上げていき、雷虎龍と同じく雷を身に纏った。
「…〔雷纏〕ッ!」
キングにそう聞くと、キングは空を数秒見たあと、森を探知していた。
«S級が何体か森を徘徊しているな。だが、まだ人間の移動には気付いていないようだ»
「やばそう?」
«この調子ならば大丈夫だとは思うが…結局、3回に分けたようだな。あと1回で終わるが…ふぅむ、空間の変化に魔物が気付いたようだ。
一体向かってきておる»
嫌そうな顔つきをしながら、キングは彼女を見る。
「なんていう魔物?」
«我は雷獣と呼んでおるが…彼奴は龍なのか獣なのかよく分からぬ魔物だ。
龍特有の角はあるが、姿は虎のような、熊のような…翼は生えておらぬし…ふむ、雷虎龍とでも名付けようか。
ともかく、そやつの特徴は、雷属性の魔物で、高速で動くわ攻撃は強いわ硬いわで我でもあまり戦いとうない相手だ。人間では太刀打ちできぬが…»
「なるほど。雷は効かなさそう。じゃ、行ってくるね」
«うむ。死ぬ前にこちらへ転移してこい»
少し素っ気ない返事の気もするが、守護を通して彼女を見守っているキングに少し安堵しつつ、私はすぐに転移した。
「はいはい…〔転移〕
さてと、魔物はどこに…って、あの光か。確かにあれは早いね。実体が見えない。
えーっと、1番早くぶつかる場所は…あそこかな。〔転移〕
〔防御結界×10〕〔大盾装備〕〔付与:耐久上昇×10〕〔空間干渉:減速〕〔身体強化〕〔循環強化〕…
さて、この先には行かせないよ。雷虎龍さん…ふっ!」
進行方向に向くように転移をした後、私は防御用のフィールドを展開し、雷虎龍との衝突地点にて思いっきり光と消滅衝突するように、力を前に押し出した。
「うっ…何とかとめれた…けど、結界全部割れたし盾も使えないね。
はぁ、龍神の素材で盾を作っとけば良かった」
«グルルル…何者だ»
「この先では私の仲間が避難中なの。君には悪いけど…ここで足止めさせて頂くよ」
とはいっても…あの纏ってる雷…速度強化は勿論、魔力循環による循環強化の上位互換だね。
雷の魔力を循環させることで、速度も力も同時にあげてる…雷無効とかのスキルでも持ってるのかな?私がやったら死にそうなんだけど…
«人間1人で我を足止めだと?フハハハ、つまらぬ冗談だ。死にたくなければすぐに退け。さすればお前は生かしてやろう»
「生憎、まだ死ぬようなことしてないから。それに…人間、なめんじゃないわよ!」
一か八か…
私は体内を循環している魔力に対し、雷の魔素を器から増幅させ、それを魔力と融合させ、循環させる。
そして、その循環速度を段々と上げていき、雷虎龍と同じく雷を身に纏った。
「…〔雷纏〕ッ!」
0
お気に入りに追加
38
あなたにおすすめの小説
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
寝室から喘ぎ声が聞こえてきて震える私・・・ベッドの上で激しく絡む浮気女に復讐したい
白崎アイド
大衆娯楽
カチャッ。
私は静かに玄関のドアを開けて、足音を立てずに夫が寝ている寝室に向かって入っていく。
「あの人、私が
隣の席の女の子がエッチだったのでおっぱい揉んでみたら発情されました
ねんごろ
恋愛
隣の女の子がエッチすぎて、思わず授業中に胸を揉んでしまったら……
という、とんでもないお話を書きました。
ぜひ読んでください。
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
小学生最後の夏休みに近所に住む2つ上のお姉さんとお風呂に入った話
矢木羽研
青春
「……もしよかったら先輩もご一緒に、どうですか?」
「あら、いいのかしら」
夕食を作りに来てくれた近所のお姉さんを冗談のつもりでお風呂に誘ったら……?
微笑ましくも甘酸っぱい、ひと夏の思い出。
※性的なシーンはありませんが裸体描写があるのでR15にしています。
※小説家になろうでも同内容で投稿しています。
※2022年8月の「第5回ほっこり・じんわり大賞」にエントリーしていました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる