53 / 110
52話
しおりを挟む
『…もはや、言い逃れは出来ぬようだな、ロキよ』
「まぁ、私は言及するような真似はしません。ただ、自由にさせて頂くだけですので…それと、他の者が帰りたいと切に願った時、こちらの世界の記憶を消してあちらの同じ時刻に転送すること、この世界の為に死んだ時、これも同じく、記憶を消して転送すること。
これを、創造神には確約して頂きたい。
聞けば創造神と破壊神は、神々の王だとか。部下の後始末…してくださいますよね?」
後始末…とはいっても、神々の事情を推測すると、恐らく今回の召喚は…というより、異世界からの召喚自体、そのどれもが神はほとんど関与していなかった、というあたりだろう。
つまり、帰りたいのであれば帰れる、ということでもある。
『うむ、よかろう。誰か、ガブリエルを呼んでこい』
「神託の天使…でしたっけ?人間界に行き来できる天使で、人間に知恵を授けた天使だとか」
『…どこまで知っているのだ、そなたは』
「地球にも、同じ名称の神々が存在します。ゼウスやシヴァ、ロキ…これらはほとんど外国の話ですが、ギリシャ神話や西欧神話、分野は少し違えど登場人物の概要は書いてます」
『ほぉ、人間が創り出したものの中でも、そのようなものが…』
「どうでしょう。一説によれば、神の使徒となった者が人間に広めたとか、その者自身が神であったとか、悟りを開いた時、天と地の存在があったとか…色んな説がありますので。
例えば、そうですね…人間の始まりは、神が創り出したというのはどれも同じですが、
一説によれば人間は初め、天界に住んでいた…神々が住んでいるのは天界ですか?」
『うむ。層は違うがな』
「天界に住んでいたその人間は二人いて、アダムとイヴという名を持っていた。
しかしその2人はある時、邪悪な蛇に騙されて黄金の果実を食べてしまった。
その果実を食すことは禁忌とされていて、その果実は食べた者に知恵を与える、という果実だったが為、果実を食べたアダムは性の知識を得たが、神々はその禁忌に対して怒り、下界へと追放された…」
『アダムとイヴ…ふむ、面白い話だ。だが、何故その果実は禁忌とされていたのだ?知恵が授かるならば、良いことだが』
「まぁ、価値観や捉え方の違いでしょう。ともかく、地球にも神々の存在があるかもしれない、という程度の話です。それが本当かどうかは、確かめることはできませんが。
まぁ、雑談はこのくらいにして…本題はなんでしょう」
「まぁ、私は言及するような真似はしません。ただ、自由にさせて頂くだけですので…それと、他の者が帰りたいと切に願った時、こちらの世界の記憶を消してあちらの同じ時刻に転送すること、この世界の為に死んだ時、これも同じく、記憶を消して転送すること。
これを、創造神には確約して頂きたい。
聞けば創造神と破壊神は、神々の王だとか。部下の後始末…してくださいますよね?」
後始末…とはいっても、神々の事情を推測すると、恐らく今回の召喚は…というより、異世界からの召喚自体、そのどれもが神はほとんど関与していなかった、というあたりだろう。
つまり、帰りたいのであれば帰れる、ということでもある。
『うむ、よかろう。誰か、ガブリエルを呼んでこい』
「神託の天使…でしたっけ?人間界に行き来できる天使で、人間に知恵を授けた天使だとか」
『…どこまで知っているのだ、そなたは』
「地球にも、同じ名称の神々が存在します。ゼウスやシヴァ、ロキ…これらはほとんど外国の話ですが、ギリシャ神話や西欧神話、分野は少し違えど登場人物の概要は書いてます」
『ほぉ、人間が創り出したものの中でも、そのようなものが…』
「どうでしょう。一説によれば、神の使徒となった者が人間に広めたとか、その者自身が神であったとか、悟りを開いた時、天と地の存在があったとか…色んな説がありますので。
例えば、そうですね…人間の始まりは、神が創り出したというのはどれも同じですが、
一説によれば人間は初め、天界に住んでいた…神々が住んでいるのは天界ですか?」
『うむ。層は違うがな』
「天界に住んでいたその人間は二人いて、アダムとイヴという名を持っていた。
しかしその2人はある時、邪悪な蛇に騙されて黄金の果実を食べてしまった。
その果実を食すことは禁忌とされていて、その果実は食べた者に知恵を与える、という果実だったが為、果実を食べたアダムは性の知識を得たが、神々はその禁忌に対して怒り、下界へと追放された…」
『アダムとイヴ…ふむ、面白い話だ。だが、何故その果実は禁忌とされていたのだ?知恵が授かるならば、良いことだが』
「まぁ、価値観や捉え方の違いでしょう。ともかく、地球にも神々の存在があるかもしれない、という程度の話です。それが本当かどうかは、確かめることはできませんが。
まぁ、雑談はこのくらいにして…本題はなんでしょう」
1
お気に入りに追加
38
あなたにおすすめの小説
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
寝室から喘ぎ声が聞こえてきて震える私・・・ベッドの上で激しく絡む浮気女に復讐したい
白崎アイド
大衆娯楽
カチャッ。
私は静かに玄関のドアを開けて、足音を立てずに夫が寝ている寝室に向かって入っていく。
「あの人、私が
令嬢の名門女学校で、パンツを初めて履くことになりました
フルーツパフェ
大衆娯楽
とある事件を受けて、財閥のご令嬢が数多く通う女学校で校則が改訂された。
曰く、全校生徒はパンツを履くこと。
生徒の安全を確保するための善意で制定されたこの校則だが、学校側の意図に反して事態は思わぬ方向に?
史実上の事件を元に描かれた近代歴史小説。
マイナー18禁乙女ゲームのヒロインになりました
東 万里央(あずま まりお)
恋愛
十六歳になったその日の朝、私は鏡の前で思い出した。この世界はなんちゃってルネサンス時代を舞台とした、18禁乙女ゲーム「愛欲のボルジア」だと言うことに……。私はそのヒロイン・ルクレツィアに転生していたのだ。
攻略対象のイケメンは五人。ヤンデレ鬼畜兄貴のチェーザレに男の娘のジョバンニ。フェロモン侍従のペドロに影の薄いアルフォンソ。大穴の変人両刀のレオナルド……。ハハッ、ロクなヤツがいやしねえ! こうなれば修道女ルートを目指してやる!
そんな感じで涙目で爆走するルクレツィアたんのお話し。
隣の席の女の子がエッチだったのでおっぱい揉んでみたら発情されました
ねんごろ
恋愛
隣の女の子がエッチすぎて、思わず授業中に胸を揉んでしまったら……
という、とんでもないお話を書きました。
ぜひ読んでください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる