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1章 学園
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「…お前だな、エルダー種のドワーフは」
「話は聞いているぞ、改変者」
「お、ダンから既に話が言ってるのか、なら話は早い。
来月の頭くらいに、ここに魔王軍が攻めてくる。
その準備をしておけ」
「魔王軍とな…それは厄介だな」
「俺の持つ戦力も幾らかここに寄越すが…4箇所同時に攻められるから、全戦力とまではいかないんだ。
王国は、取り敢えず俺が居れば問題ないから、
あとはエルフ、獣人、そしてここ、ドワーフの里だ。
そうだな…今の所で言えば、ここは影が多いし、闇龍と…あとはどうするか」
「守護龍を従えているのか?」
「ああ、今は三体。魔王軍と対敵する前に、数は増やすがな。
そうだな、ドワーフは火と土の力が相性がいいし、ここには火龍も置いておこう」
「それはありがたい!して、対価はなんだ?」
「鍛冶を頼みたい。俺の装備もそうだが、今後増えてくる戦力のな」
「…わかった、ドワーフの誰かに頼んでおこう」
「いや、お前が作るんだ。そのために、俺が来たからな」
「?それはどういう…」
「背中を出してくれ、神から受けた誓約を解除する」
「なっ…ほ、本当にこれを解除できるのか!?」
「ああ、既にダンの誓約は解除したからな。
取り敢えず、背中を──」
「長、ご無事ですか!」
「良い、下がれ」
「で、ですが…」
「彼は知り合いだ」
「か、かしこまりました…」
レイドはエルダードワーフの後ろに立つと、その背中に刻まれた誓約を、ダンの時と同じように解除した。
「…あれ、この誓約って種族ごとに違ってくるのか」
「むっ、そんな筈はない。あの誓約は我らが同時に受けたものだ」
「いや、少しだけ違う。これは…時間があれば研究してみてもいいかもしれんな。
っと、そろそろ時間だ」
「む、もう旅立つのか。嵐のような…むっ!?か、身体が…」
「誓約を解除されたことにより、体内に封じられた魔力が一気に開放されたおかげで、身体が元の肉体に若返っているんだ。
エルダー種とかの古代人種は元々、ほぼ不老というレベルで長寿だから、大分若返るんじゃないか?」
「…す、凄まじい…これは…これならば、今ならば聖剣を量産できるぞ!」
「…じゃ、俺は次の場所に行くから、鍛冶の練習と軍の訓練を進めてくれ」
「うむ!」
「話は聞いているぞ、改変者」
「お、ダンから既に話が言ってるのか、なら話は早い。
来月の頭くらいに、ここに魔王軍が攻めてくる。
その準備をしておけ」
「魔王軍とな…それは厄介だな」
「俺の持つ戦力も幾らかここに寄越すが…4箇所同時に攻められるから、全戦力とまではいかないんだ。
王国は、取り敢えず俺が居れば問題ないから、
あとはエルフ、獣人、そしてここ、ドワーフの里だ。
そうだな…今の所で言えば、ここは影が多いし、闇龍と…あとはどうするか」
「守護龍を従えているのか?」
「ああ、今は三体。魔王軍と対敵する前に、数は増やすがな。
そうだな、ドワーフは火と土の力が相性がいいし、ここには火龍も置いておこう」
「それはありがたい!して、対価はなんだ?」
「鍛冶を頼みたい。俺の装備もそうだが、今後増えてくる戦力のな」
「…わかった、ドワーフの誰かに頼んでおこう」
「いや、お前が作るんだ。そのために、俺が来たからな」
「?それはどういう…」
「背中を出してくれ、神から受けた誓約を解除する」
「なっ…ほ、本当にこれを解除できるのか!?」
「ああ、既にダンの誓約は解除したからな。
取り敢えず、背中を──」
「長、ご無事ですか!」
「良い、下がれ」
「で、ですが…」
「彼は知り合いだ」
「か、かしこまりました…」
レイドはエルダードワーフの後ろに立つと、その背中に刻まれた誓約を、ダンの時と同じように解除した。
「…あれ、この誓約って種族ごとに違ってくるのか」
「むっ、そんな筈はない。あの誓約は我らが同時に受けたものだ」
「いや、少しだけ違う。これは…時間があれば研究してみてもいいかもしれんな。
っと、そろそろ時間だ」
「む、もう旅立つのか。嵐のような…むっ!?か、身体が…」
「誓約を解除されたことにより、体内に封じられた魔力が一気に開放されたおかげで、身体が元の肉体に若返っているんだ。
エルダー種とかの古代人種は元々、ほぼ不老というレベルで長寿だから、大分若返るんじゃないか?」
「…す、凄まじい…これは…これならば、今ならば聖剣を量産できるぞ!」
「…じゃ、俺は次の場所に行くから、鍛冶の練習と軍の訓練を進めてくれ」
「うむ!」
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