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1章 学園
-2話
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『な、なんと…なんということだー!まさかまさかの大番狂わせ!
毎年上級生が勝ち越していたバトルロワイヤルを、新星の王が勝ち取ったー!』
『…』
ダンはあの瞬間、レイドが間違いなくスキルを発動したのを見て立ち尽くしていた。
『け、結界が…』
「1万ポイント獲得、これで優勝は間違いないな」
「ええそうね。でも…この光景は圧巻ね。そこら中に死体の山ができてるわ。というかあなた、今スキルを使ったわね?」
「ああ、同じような結界を俺自身に張って効果を無効化したんだ。
身体強化に魔法を込めただけだが…まぁ、使えたし問題は無いだろ」
『しかしここで脱落した上級生から不正の報告が来ました!
試合の最後、新入生がスキルを発動したとのことです!
映像でもう一度確認してみましょう!』
実況者の1人がそういって映像を確認すると、レイドがスキルを使ったのは明白だった。
『こ、これは…完全な不正です!スキルの使用を確認いたしました!』
『…不正ではない』
『…が、学園長?』
『もう一度言おう、あれは不正ではない。
1つづつ解説をしていこう。
まず、この結界の効果は外部に影響のあるスキルを封じる、というものであり、体内で魔力を運用したり、スキルの身体能力の向上自体は使えるのだ』
『ええ、ですが最後のは…』
『あの瞬間、レイド・アズナブルは我が張ったこの結界をコピーして更に改良し、自身のみスキルを発動でき、他の者はスキルを封じられるという結界を、
身体強化の魔法に追加効果として込めたことによって、フィールドに張られた結界の効果が無効化されたのだ。
つまり、あれは不正ではなく…』
『が、学園長の技をコピーした…完全な技術による合法のスキル発動、ということですか!?』
『うむ。だが、まさかあの魔法を改良されるとは…我もまだまだだ』
『つ、つまりこの試合の結果は…』
『1万2600ポイント獲得により、新入生レイド・アズナブルの勝利とする!
1位、2位、3位のものは表彰台へ』
「だってよ。俺は抜け出すが…どうする?」
「なんで抜け出すのよ。ちゃんとした勝利でしょ?」
「面倒事は嫌いなんだ。それと、表舞台で注目を浴びるのもな」
「だけど、ここで行かないとワルガキ認定されるぞ?」
「良いじゃねぇか、新入生最強グループのワルガキ共ってな!」
「…それもそうね。折角学園に来たんだもの、羽目を外すくらいが丁度良いわね!」
「ふ、2人とも?」
「どうする?ルイ。1人で表彰台に行くか、それとも俺たちと今から抜け出して街に遊びに行くか…」
「…あ、遊びに行く!」
「よし、じゃあ2人とも掴まれ、街へ転移する!」
「うん!」「ええ!」
「あ、その前に…ダンに分かりやすいように手を振って…ほら、お前らも」
「「じゃあな(ね)~!」」
『!ま、まさか…悪ガキ共を直ぐに止めよ!』
『ど、どうされました!?』
『…はぁ、全く…国王陛下、申し訳ありませぬ。
どうやら…逃げられた様です』
『クッ…クハハハハ!よいよい、元気な証拠だ。全く、新入生に現れた最強グループがこれ程の悪ガキだったとは』
毎年上級生が勝ち越していたバトルロワイヤルを、新星の王が勝ち取ったー!』
『…』
ダンはあの瞬間、レイドが間違いなくスキルを発動したのを見て立ち尽くしていた。
『け、結界が…』
「1万ポイント獲得、これで優勝は間違いないな」
「ええそうね。でも…この光景は圧巻ね。そこら中に死体の山ができてるわ。というかあなた、今スキルを使ったわね?」
「ああ、同じような結界を俺自身に張って効果を無効化したんだ。
身体強化に魔法を込めただけだが…まぁ、使えたし問題は無いだろ」
『しかしここで脱落した上級生から不正の報告が来ました!
試合の最後、新入生がスキルを発動したとのことです!
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『こ、これは…完全な不正です!スキルの使用を確認いたしました!』
『…不正ではない』
『…が、学園長?』
『もう一度言おう、あれは不正ではない。
1つづつ解説をしていこう。
まず、この結界の効果は外部に影響のあるスキルを封じる、というものであり、体内で魔力を運用したり、スキルの身体能力の向上自体は使えるのだ』
『ええ、ですが最後のは…』
『あの瞬間、レイド・アズナブルは我が張ったこの結界をコピーして更に改良し、自身のみスキルを発動でき、他の者はスキルを封じられるという結界を、
身体強化の魔法に追加効果として込めたことによって、フィールドに張られた結界の効果が無効化されたのだ。
つまり、あれは不正ではなく…』
『が、学園長の技をコピーした…完全な技術による合法のスキル発動、ということですか!?』
『うむ。だが、まさかあの魔法を改良されるとは…我もまだまだだ』
『つ、つまりこの試合の結果は…』
『1万2600ポイント獲得により、新入生レイド・アズナブルの勝利とする!
1位、2位、3位のものは表彰台へ』
「だってよ。俺は抜け出すが…どうする?」
「なんで抜け出すのよ。ちゃんとした勝利でしょ?」
「面倒事は嫌いなんだ。それと、表舞台で注目を浴びるのもな」
「だけど、ここで行かないとワルガキ認定されるぞ?」
「良いじゃねぇか、新入生最強グループのワルガキ共ってな!」
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「うん!」「ええ!」
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「「じゃあな(ね)~!」」
『!ま、まさか…悪ガキ共を直ぐに止めよ!』
『ど、どうされました!?』
『…はぁ、全く…国王陛下、申し訳ありませぬ。
どうやら…逃げられた様です』
『クッ…クハハハハ!よいよい、元気な証拠だ。全く、新入生に現れた最強グループがこれ程の悪ガキだったとは』
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