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1章 学園

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「俺が出ようか?」
「いえ、試したいこともありますのでファブルさんはそのままで」
「?、そうか」

敵の数は5体、敵は狼か…なら、奇襲の方が良さそうかな。

「さてと…〘炎牢〙
取り敢えず、出来るかは分からないが…狼の上に、結界設置」
«ワゥッ!?»
「攻撃魔法は使えないが…まぁ、問題ない。剣術があるしな…
さて、自分の目の前にも結界を出して…結界同士を魔力で連結。
目の前の結界に剣で攻撃する瞬間に、結界の性質を拡散にして…向こうの結界に斬撃を転移させる…!」

っし、成功だ…だが、これはどういう名称にするか…んー…よし!

「そのままの命名にするか!〘拡散結界〙」
「む、終わったか」
「ええ、草原狼でしたし、ここらに住んでいたのでしょう」
「なるほどなぁ…だが、気配を隠しているとはいえ、馬車にわざわ近付くか?」
「そこが分からないんですよね。通常ならば警戒してあまり近づかないと思うのですが…狼は痩せ気味…どうやら、草原で生態ピラミッドが崩れているようですね。
ファブルさん、申し訳ございませんが、馬車の護衛をお願いしても宜しいでしょうか?
私はこのまま草原に調査に行きます」
「ああ、わかった。先に行っておこう」

さて…俺らの家は平原から近いから、何かあれば避難が大変になる。
事前に防げれば良いんだが…

「ここらの生態系はあまり分からないが、強者が現れたのか、はたまた兎とかの餌がなくなったか…だが、草原では餌なんかそこら中にあると思うんだがなぁ…」

さてと…ちゃちゃっと探査していこう。

「〘身体強化〙〘探査結界〙」

レイドはそのまま草原を駆け回り、異常がないか、生態系の数に変化がないかを確認していった。

「っ…なるほど、これか…なんでこんな規模で地面が焼けているんだ…魔力干渉…続いている先はあっちか…山岳地帯…あそこも見に行かないといけないか。
だが、先にここらの修復が先だな。
スキルの合わせ技で…〘再生結界〙」
«キュウッ»
「お、集まってきたな。沢山育てよ」

さて…魔力を辿って、原因を探さなければ。

「あー、嫌な予感がすんだよなぁ…これ絶対に戦闘起きるじゃん…はぁ、この武器はまだ調整できてないから使えないし…俺の武器と連結してる結界と、この剣に付与した結界の位置を入れ替えて…〘転移結界〙」

ったく、マジでそこら中で面倒ごとが…うん?学園の試験の後に起きた事件…

「あれ、これシナリオにあった気がする…確か、騎士団長が調査で…ドラゴンを見つけたって話だよな…そうか、なるほど…これ、シナリオかぁ…じゃあエンカウントは確定じゃねぇか!
しかもこれ、確か選択クエストで選ばないと街が滅ぶし、選んでも騎士団長は重傷になって暫くの間眠りについてたし…くっそ、ダルすぎんだろ…」
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