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3章 武力

147.

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「こういうのってさ、スキルとかにはないのか?」
《俺も主もそうだが、スキルを基本的に使わないのは、スキルは軌道を読みやすいからだ。
例えば、主がよく使うスキルの…陽光とかは、光を操るスキルだろ?
そこから先の操作は使用者の技術次第で変わるが、剣術とかのスキルは、基本的に動作が決定しているんだ。
例えば、大剣士の〔大地割り〕
このスキルは、発動すると使用後まで強制的に肉体を動かされるんだが、言ってしまえば上段からの振り下ろしを強化したものだ。
だから、発動した瞬間に…懐に入り込み、片手で振り下ろす前に剣を入れて下ろせないようにした後、もう片方の剣で相手に攻撃…
こうすると、スキルが発動せず、ペナルティとして少しスタンが入る。
発動して軌道が読まれるか、発動できずにスタンを食らうか…スキルを完全に操れるものならともかく、スキルに頼ろうとする間はスキルが体を強制的に動かしちまうから、スキルは使わないんだ》
「なるほど…うん?スキルって操れるのか?さっきの説明を聞いてたら、無理そうだったが…」
《できる。というのも、スキル同士を繋げたり、スキルの範囲内で起動を変える、というのは可能なんだ。
まぁ、精神が異常に強いやつなんかは、スキルを完全に操れるがな。
さっきの大地割りは下に振り下ろすスキルだが、それを何故か上に発動するやつも居るくらいだ》
「えぇ…」
《まぁ、スキルの連携を見せるから、ちょっと離れててくれ》

壱晴から少し離れて、彼の動きを眺めていると、まずは最初に連撃を出した。

《〔双龍〕〔大地割り〕〔ブリンク〕から…
えぇっと、〔居合:二閃〕〔風花〕〔瞬突〕
とまぁ、ブリンクを使ったのは次の動作に距離が必要だったからだが、攻撃のタイミングで切り替えたり、伏せがれそうなら、その体制から繋げられる別のスキルを使えば切り替えられる》
「なぁ、壱晴が使ってるのって双剣と…大剣術のスキル、あとは刀のスキルだよな?」
《あとは槍のスキルもだったな。これに関しては、主も同じような事が出来ると思うぞ。
基本的にスキルは、○剣術みたいな感じで別々だが、剣を変えずに別のスキルを発動するには、統合スキルが必要になるんだが…主はそれを持ってるからな》
「ああ、壱晴と同じやつだよな?てことは、あれも俺はできるのか…」
《ま、あとは練習あるのみだな。とりあえず主は連撃とその流れを意識して双剣を使って練習しよう》
「おう!」
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