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2章 商業都市

95.

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「雷輝、順調そうだな」
《まぁな。だが、資源を回収しながらだから、まだあんまできてねぇが》
「ああ、その点は失念していたな…すまん」
《いや、幸いここら辺は資源が豊富だから大丈夫だ。ただ、地質調査はした方が良いと思う》
「どういうことだ?」
《研究所の方でちと問題が出ちまってな。拠点の方はこのままいけば明日には完成するとは思うんだが…》

雷輝の言っていた問題を確認しに、俺達は研究所予定地の場所に向かった。

《とりあえず、一旦第1層を作るために一層目分の穴と、それを支えるための補強分を掘ってみたんだが…ここが問題なんだ》
「これは…石か?」
《ああ。確かに、地面を掘ればいずれは石の地層に着くかもしれないが、これはちと早すぎる。
土の層が殆ど無いって事は、作物とかが育ちにくいかもしれないんだ。
だが、森の方は栄養がたっぷりあるみたいだから、そこら辺は調べてみないとって感じだが…残念だが、俺にはそこまでの知識がなくてな》
「なるほど…わかった。どうにかできるか策を考えてみる」
《おう。とまぁ、問題とは言ったが、結局はそんなに気にしなくていい。
この石材はかなり頑丈で掘るのには苦労するが、その分建材に回せば頑丈な研究所になる。多少暴れても中々壊れねぇと思うが…
そこら辺は、建築家の俺のスキルでも補強するから、大抵は壊れねぇと思って欲しい》
「人工天使の自爆は耐えれるか?」
《いや、あれは流石に無理だ。原型は残るが、そのあとの使用が多分無理だな。
もう少し頑丈は建材なら出来るかもしれないが…そこまで行くと、この世界じゃあ火山とかかなり深い地層まで下がらねぇと出てこない》
「そうか。まぁ、じゃあそこら辺は追々つて感じか」
《まぁ、建築スキルの中には素材変更ってスキルも入っているから、頑丈な素材が手に入り次第それに変換していくってのもできるが…》
「じゃ、それで頼む。とりあえず、建材だけ確保するか…拠点の方は何が必要だ?」
《そうだな…木材があんま足りない。ここの木は魔素を多く含んでいて、かなり硬くてな。切るのは問題ないが、加工に少し時間が掛かるんだ》
「じゃあ、とりあえずこっちで木を切ってくる」
《ああ、頼んだ。それと…和風建築?ってやつの知識をダウンロードしてみたが、畳ってのが造りが分からねぇんだ》
「ああ、そうか。この世界にはないしな…えっと、じゃあ畳はこっちで作るからどれくらい必要かだけ記録しておいてくれ」
《わかった》
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