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2章 商業都市

93.

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「さてと、それじゃあ壱晴。ちょっと頼み事があるんだがいいか?」
《ああ、なんだ?》
「商業都市のとこで会った領主にこの手紙を持っていって欲しいんだ。
で、その後に商業ギルドにこの紙とこの砂糖を持って行ってくれ」
《わかった。何か質問を受けたらどうしたらいい?》
「手紙に全部書いているから、それ以上もそれ以下もないと言ってきたら良い。断られるのであれば、商業ギルドを敵に回す」
《わかった、行ってくる》

壱晴が去った後、俺は拠点建築を雷輝に任せて商業都市へとワープした。

「さてと…じゃ、ここらでレベル上げと行こう」

俺は商業都市の外から、更に進んだ場所の非安全地帯へと向かった。

「さて、始まりの街は辺り一面が平原だったがこっちはどうだろうな。始まりの街から東に進めば商業都市だから…
ここから見て西側は森、北は始まりの街からずっと続いている山脈がある…んじゃ、まだ何があるか分からないのは南と東か。
ん~…よし、東に行こう!」

俺は商業都市の防壁を回って東方向を真っ直ぐ進んで行った。

「ふぅむ…やっぱり安全地帯が結構広いな。この国の歴史はあまり知らないが、安全地帯は作れるものみたいだよな…どうやって作るかは分からないが、魔物が出現しないエリアを作ることが出来れば拠点周辺が大分安全になるとは思うが…
お、ここから戦闘エリアみたいだな!
さぁて、どんな敵が居るだろうな?」

辺り一面を見渡すと、モンスターたちがバラバラに出現していたが、飛行型を含め、目視だけでもモンスターの種類が一気に増えていた。

「おお…めっちゃ色んなモンスターが居るな。
これは称号を取るのが難しいな…だが、やるからには完全攻略をしたいしな…よし、取り敢えずレベル上げ目的だし、見つけた敵は全員ぶっ倒していこう!」

緑狼の上位種である嵐狼、鳥型のモンスターは攻撃しない限りは中立な鳩や雀等の小型、ずっと敵対している大型の部類に入る烏や鷹、様々な敵が現れた。

「うわ、こりゃ一旦撤退したほうがいいな。倒せはするが、如何せん群れが面倒だ。
それに、インベントリを見ても食料がもうない。これは探索に時間がかかりすぎそうだが…」
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