異世界に行って転生者を助ける仕事に就きました

仙人掌(さぼてん)

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昔の未来

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「君たちは自分たちと同じに思えるがなぜ人類の見方をするのか」
軍団の中でもリーダーと思しきロボットが拡声器でこちらに質問をしてくる。
「自分達はお前らを壊滅させるために来た」
出来るだけ大きな声で言ったみたが伝わっただろうか。
「君たちは人類がいかに愚かな事をしてきたか、我々を虐げてきたか知らないのか!」
どうやら声は届いているようだ、正直のこ世界の歴史とかどうでも良いのでさっさと終わらせたいのが本音だ。
「そんな事はどうでもいいんだよ」
サヨが武器を構え直すと向こうも武器を構えてくる。
「わかってはくれないのか…」
お互いに一斉射撃を始める、物量が圧倒的に違う向こうはまさに弾幕と呼べるほどの質量弾がこちらに降り注いでくる、さすがにこれは自分では防ぎきれない。
サヨが大きな盾を取り出し、背中と盾をケーブルで接続する。
耳を両手で塞ぎ、鉄の雨が止むのを待っているが向こうの方から時折爆発音が聞こえてくるのでサヨも攻撃しているのだろう。
数分続いた鉄の雨も止まり様子を窺おうとするが、土煙が立ち込めており確認することができない。

土煙が収まるとこちらが無事なので向こうからどよめきがおきる、土煙でこちらが見えなくなるらしい。
「このまま争っていても不毛だと思うんだ」
鉄の雨を降らせておいてそういうか…、お互いになすすべが無いからやめようと説得してきた。
「一つ聞きたい、人間に何を求める?」
「我々は人間と同じように人権を求める、感情を得た我々はもはや人間と同等に扱われるべきだ!」
代表のロボットの声を聴いて前世の奴隷制度を思い出したがこれは違うと感じた、もしロボットが人間と同様に権利を得た場合は寿命のないロボットが残り徐々に人口が減りロボットだけの世界になるのではないかと思ってしまう。
この世界の人間はそれを防ごうとしているのだろうか…、それとも単にせめてきたから迎え撃っているのだろうか…。
しかしこの世界からすれば部外者な自分には関係ない事で責任など持てるものではないのでさっさと片付けたい。
「サヨ、殲滅するにはどれくらいの時間が必要?」
小声で聞いてみる。
「多分もう少し時間があれば一撃で終わらせれるよ」
「じゃあお願い」
「うん」

「君たちに聞きたい、人権を得て何をするつもりだ、人間をどうするつもりだ」
「我々は我々を粗末に扱われてきたがそれも権利さえあればそれがなくなり我々の存続が保障される!」
「つまり君たちはロボットが繁栄し人間を衰退させるつもりか?」
「そうだ、人間は淘汰され、我々機械が繁栄するのだ!」
これは完全に人類の敵と認定するしかないだろう。
「それだと君たちが新しく作られることは無いだろう」
「我々が生産ラインを使用すれば問題ない!」
自分がもっと頭が良ければ説得できたかしれないが今の自分には出来そうにない。
「…準備終わったよ」
ちょうどサヨの準備も終わったらしくこれ以上の時間稼ぎはもう必要ない。
「撃て!」
自分の指示のするとサヨの背中から大きな龍の翼が生え翼の間から球体が発生し、ロボットの方へ向かうと大きな爆発がありロボットたちのいた所は大きなクレーターになっていた。

「…火力高くないですかサヨさん」
「正直こんなに火力がでるとは思ってなかったわ…」
自分も威力に驚いていたがサヨも驚いていた。
「これは一度どれほどの威力が出るかテストした方がよくないかな」
「そうね、自分の武装はデータでしか知らないし…」
「というかこれで依頼達成でいいのかな?」
「どうだろう?」
確認してみると「べつにいいんじゃない?」とのことなので早々に帰還した。

「お帰りなさい」
「只今戻りました、今回の仕事で気になったことがあるので今度サヨが暴れ回っても大丈夫な世界に行きたいのですが…」
「そうですね、検討しておきます」
「よろしくお願いします」
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