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昔の未来
予想や予言には願望が含まれている
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「さて今回の仕事なのですが…」
今回は何故かいつも案内してくれる人が乗り気ではないようだ。
「今回は元気ないですね」
「今回は正直行かなくてもいいかなと思う位なんですよね、あんな世界滅べばいいのに…」
「さすがにそれは物騒すぎませんか。というか今回も世界を救う系なんですか?」
「まぁ一応そうなんですけどね、あの世界ってかなり昔に分岐した平行世界らしいけどあの世界って神社とか全部解体済みなのよね、だから個人的にそのまま消えて欲しい…」
「でも今回はその世界に行くんですよね?」
「なんでも神に愛された人が転生した先らしくその人を周辺も助けるためにはその世界を救うしかないらしく…」
案内の人は送るが嫌そうだった。
「自分も神様に愛されているのだろうか…」
「うーん愛されているか分からないけどこの仕事をしているから見られてはいると思うよ多分」
「多分ですか…」
「はぁ、不本意ですが案内します、一応文明はこの世界より進んでいると思って下さい」
「あ、は…」
言い切る前に景色が変わった、言い切る前に転送されるとやはり萎える。
転送された先は未来が広がっていた。
物理法則を無視したような形をしたカラフルな高層ビルが乱立し、透明なチューブがいたる所にあり、その中を高速で車が行きかっている。
チューブがない所でも車がビルの間を飛び交っていた。
一定間隔で塔が立っており、そこ大きなモニターからテレビ番組が放送されていた。
「なんか目が痛いね…」
「そうだね…」
まるで古い子供向け雑誌にあるような未来予想の世界が広がっていた。
「君たち、昔の作品のキャラクターのコスプレかい、このご時世でよく素材が手に入ったね」
後ろから全身タイツを着た陽気な男性が話しかけてくる。
「…え、えぇそうなんですよ、マイナーな作品なんで誰も知らないんですけどね」
周囲を見回すとどうやら今着地した場所は大きな公園のようで子供達が走り回っていた、視界に映る限りの人の服装が全身タイツを着ており洋服を着ているのは自分達しかいない、しかも話しかけてきた男性が昔のコスプレと言っていたのでとりあえず誤魔化しておく。
「そうか、しかし布の服というのは何かと不便ではないかないやコスプレだったな失敬失敬、しかしコスプレとはいえ直に洋服を見たのは120年ぶりかなぁ」
「120年ですか?」
「そうなんだおじさんはね、これでももうすぐ200歳なんだギリギリアンチエイジングが間に合った世代だよ」
「すごいです、てっきり20代中頃かと思ってしまいましたよ」
「嬉しいこといってくれるね、でもね見かけに騙されちゃいけないよ昔ならともかく今は外見なんて自由自在なんだからね」
「はい、肝に銘じておきます」
「いい返事だね、おじさん嬉しいからおこずかいをあげちゃおう」
「いいんですか、ありがとうございます」
男性はポケットから紙幣を取り出して自分とサヨに手渡す。
「そうやって素直に喜んでくれるのはなかなかいないからね、また機会があったらあおうね」
そう言って手を大きく振りながら去っていったが、迎えの車があったようでサングラスを付けた四角いロボットが扉を開けて待機していた、男性が車に乗り込むとロボットが運転席に乗り込み車を発進させた。
「これで服買えるといいけけどな…」
「え…」
初めてサヨが嫌がっている顔を見た、どうやら全身タイツは着たくないようだ。
今回は何故かいつも案内してくれる人が乗り気ではないようだ。
「今回は元気ないですね」
「今回は正直行かなくてもいいかなと思う位なんですよね、あんな世界滅べばいいのに…」
「さすがにそれは物騒すぎませんか。というか今回も世界を救う系なんですか?」
「まぁ一応そうなんですけどね、あの世界ってかなり昔に分岐した平行世界らしいけどあの世界って神社とか全部解体済みなのよね、だから個人的にそのまま消えて欲しい…」
「でも今回はその世界に行くんですよね?」
「なんでも神に愛された人が転生した先らしくその人を周辺も助けるためにはその世界を救うしかないらしく…」
案内の人は送るが嫌そうだった。
「自分も神様に愛されているのだろうか…」
「うーん愛されているか分からないけどこの仕事をしているから見られてはいると思うよ多分」
「多分ですか…」
「はぁ、不本意ですが案内します、一応文明はこの世界より進んでいると思って下さい」
「あ、は…」
言い切る前に景色が変わった、言い切る前に転送されるとやはり萎える。
転送された先は未来が広がっていた。
物理法則を無視したような形をしたカラフルな高層ビルが乱立し、透明なチューブがいたる所にあり、その中を高速で車が行きかっている。
チューブがない所でも車がビルの間を飛び交っていた。
一定間隔で塔が立っており、そこ大きなモニターからテレビ番組が放送されていた。
「なんか目が痛いね…」
「そうだね…」
まるで古い子供向け雑誌にあるような未来予想の世界が広がっていた。
「君たち、昔の作品のキャラクターのコスプレかい、このご時世でよく素材が手に入ったね」
後ろから全身タイツを着た陽気な男性が話しかけてくる。
「…え、えぇそうなんですよ、マイナーな作品なんで誰も知らないんですけどね」
周囲を見回すとどうやら今着地した場所は大きな公園のようで子供達が走り回っていた、視界に映る限りの人の服装が全身タイツを着ており洋服を着ているのは自分達しかいない、しかも話しかけてきた男性が昔のコスプレと言っていたのでとりあえず誤魔化しておく。
「そうか、しかし布の服というのは何かと不便ではないかないやコスプレだったな失敬失敬、しかしコスプレとはいえ直に洋服を見たのは120年ぶりかなぁ」
「120年ですか?」
「そうなんだおじさんはね、これでももうすぐ200歳なんだギリギリアンチエイジングが間に合った世代だよ」
「すごいです、てっきり20代中頃かと思ってしまいましたよ」
「嬉しいこといってくれるね、でもね見かけに騙されちゃいけないよ昔ならともかく今は外見なんて自由自在なんだからね」
「はい、肝に銘じておきます」
「いい返事だね、おじさん嬉しいからおこずかいをあげちゃおう」
「いいんですか、ありがとうございます」
男性はポケットから紙幣を取り出して自分とサヨに手渡す。
「そうやって素直に喜んでくれるのはなかなかいないからね、また機会があったらあおうね」
そう言って手を大きく振りながら去っていったが、迎えの車があったようでサングラスを付けた四角いロボットが扉を開けて待機していた、男性が車に乗り込むとロボットが運転席に乗り込み車を発進させた。
「これで服買えるといいけけどな…」
「え…」
初めてサヨが嫌がっている顔を見た、どうやら全身タイツは着たくないようだ。
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