424 / 427
悪魔でシスターですから
目的は別物
しおりを挟む
とりあえず気配を消してゆっくりを進んでいく、これでさっきのアレを探す。
(……いた)
意外とすぐ見つけることができた、ひとまずアレをしばらく尾行しつつ遺跡の内部を把握していく。
アレの動きを見ていると体を引きずっているのでどうも見ても気配を察知して素早く姿を消せるとは思えない、試しに小石をアレの近くに落としてみる。
(なるほどね)
小石が落ちるやいなやアレの姿と気配が瞬時に消えた、やはりというか素早く動ける訳ではないようだ。
それでも気配が完全に消えているし痕跡もないので追跡のしようがない、もっともさっきの様子では大して動いてはないだろう。
少しすると再びアレが姿を現した、やはり大きく動けてないようで近くで体を引きずっていた。
遺跡に入って唯一見つけた存在ではあるがアレがどうしても依頼対象には見えなかった。
(これはもう少し様子見かなぁ……)
痛々しいのもあって討伐が躊躇われてしまった、アレしかいないのならば何もなかったと報告してもいいんじゃないのかと思えてしまった。
(そもそもアレはどこに向かっているんだ?)
時間だけはまだまだあるのでしばらく尾行を続けてみる。
しばらく尾行していると遠くから何者かが走ってくる足音がしてきた、アレは当然姿と気配を消して対応する。
向かってきたのは狼とトカゲが混ざったような怪物が向かってきた、怪物はアレを探しているようで、匂いを嗅いで周囲を探っている、匂いも消えているようですぐに見失っているようだ。
(……アレでいっか)
いかにも討伐して証拠になりそうな怪物を仕留めておくことにする。
「てい、ぉおう」
不意打ち気味で攻撃してみると、まるで背後に目がついて見えていたように簡単に回避された、回避されると思ってないかったので逆に不意打ちを食らったような気分になってしまった。
「えい、このぉ」
怪物はいままで戦った物よりもすばしっこくてとらえるのに手間取ってしまった、何度かやりとりしていると、こちらに向かって走ってくる足音が聞こえてきた。
「加勢します」
その言葉と共に魔力の光線が怪物を貫いた。
「あ、どうも」
振り向いて加勢してくれた人の方向を向くと、ダリヤが肩で息をしながら向かってきていた。
「あら、昨日ぶりですね」
「ダリヤさんもココの依頼を?」
「ええ、人探しついでに」
「人探し、ですか……、こんな所でですか?」
「ええ、ちょうど見つかりまして」
ダリヤが何もない所を掴むと、先ほどのアレが掴まれていた。
「ようやく見つけましたよ、カザリちゃん」
「な、なんでわかるんですか……」
弱弱しい声でダリヤにドン引きしていた。
(……いた)
意外とすぐ見つけることができた、ひとまずアレをしばらく尾行しつつ遺跡の内部を把握していく。
アレの動きを見ていると体を引きずっているのでどうも見ても気配を察知して素早く姿を消せるとは思えない、試しに小石をアレの近くに落としてみる。
(なるほどね)
小石が落ちるやいなやアレの姿と気配が瞬時に消えた、やはりというか素早く動ける訳ではないようだ。
それでも気配が完全に消えているし痕跡もないので追跡のしようがない、もっともさっきの様子では大して動いてはないだろう。
少しすると再びアレが姿を現した、やはり大きく動けてないようで近くで体を引きずっていた。
遺跡に入って唯一見つけた存在ではあるがアレがどうしても依頼対象には見えなかった。
(これはもう少し様子見かなぁ……)
痛々しいのもあって討伐が躊躇われてしまった、アレしかいないのならば何もなかったと報告してもいいんじゃないのかと思えてしまった。
(そもそもアレはどこに向かっているんだ?)
時間だけはまだまだあるのでしばらく尾行を続けてみる。
しばらく尾行していると遠くから何者かが走ってくる足音がしてきた、アレは当然姿と気配を消して対応する。
向かってきたのは狼とトカゲが混ざったような怪物が向かってきた、怪物はアレを探しているようで、匂いを嗅いで周囲を探っている、匂いも消えているようですぐに見失っているようだ。
(……アレでいっか)
いかにも討伐して証拠になりそうな怪物を仕留めておくことにする。
「てい、ぉおう」
不意打ち気味で攻撃してみると、まるで背後に目がついて見えていたように簡単に回避された、回避されると思ってないかったので逆に不意打ちを食らったような気分になってしまった。
「えい、このぉ」
怪物はいままで戦った物よりもすばしっこくてとらえるのに手間取ってしまった、何度かやりとりしていると、こちらに向かって走ってくる足音が聞こえてきた。
「加勢します」
その言葉と共に魔力の光線が怪物を貫いた。
「あ、どうも」
振り向いて加勢してくれた人の方向を向くと、ダリヤが肩で息をしながら向かってきていた。
「あら、昨日ぶりですね」
「ダリヤさんもココの依頼を?」
「ええ、人探しついでに」
「人探し、ですか……、こんな所でですか?」
「ええ、ちょうど見つかりまして」
ダリヤが何もない所を掴むと、先ほどのアレが掴まれていた。
「ようやく見つけましたよ、カザリちゃん」
「な、なんでわかるんですか……」
弱弱しい声でダリヤにドン引きしていた。
0
お気に入りに追加
140
あなたにおすすめの小説

今さら言われても・・・私は趣味に生きてますので
sherry
ファンタジー
ある日森に置き去りにされた少女はひょんな事から自分が前世の記憶を持ち、この世界に生まれ変わったことを思い出す。
早々に今世の家族に見切りをつけた少女は色んな出会いもあり、周りに呆れられながらも成長していく。
なのに・・・今更そんなこと言われても・・・出来ればそのまま放置しといてくれません?私は私で気楽にやってますので。
※魔法と剣の世界です。
※所々ご都合設定かもしれません。初ジャンルなので、暖かく見守っていただけたら幸いです。

特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった
なるとし
ファンタジー
鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。
特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。
武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。
だけど、その母と娘二人は、
とおおおおんでもないヤンデレだった……
第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。

チート幼女とSSSランク冒険者
紅 蓮也
ファンタジー
【更新休止中】
三十歳の誕生日に通り魔に刺され人生を終えた小鳥遊葵が
過去にも失敗しまくりの神様から異世界転生を頼まれる。
神様は自分が長々と語っていたからなのに、ある程度は魔法が使える体にしとく、無限収納もあげるといい、時間があまり無いからさっさと転生しちゃおっかと言いだし、転生のため光に包まれ意識が無くなる直前、神様から不安を感じさせる言葉が聞こえたが、どうする事もできない私はそのまま転生された。
目を開けると日本人の男女の顔があった。
転生から四年がたったある日、神様が現れ、異世界じゃなくて地球に転生させちゃったと・・・
他の人を新たに異世界に転生させるのは無理だからと本来行くはずだった異世界に転移することに・・・
転移するとそこは森の中でした。見たこともない魔獣に襲われているところを冒険者に助けられる。
そして転移により家族がいない葵は、冒険者になり助けてくれた冒険者たちと冒険したり、しなかったりする物語
※この作品は小説家になろう様、カクヨム様、ノベルバ様、エブリスタ様でも掲載しています。

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。

俺しか使えない『アイテムボックス』がバグってる
十本スイ
ファンタジー
俗にいう神様転生とやらを経験することになった主人公――札月沖長。ただしよくあるような最強でチートな能力をもらい、異世界ではしゃぐつもりなど到底なかった沖長は、丈夫な身体と便利なアイテムボックスだけを望んだ。しかしこの二つ、神がどういう解釈をしていたのか、特にアイテムボックスについてはバグっているのではと思うほどの能力を有していた。これはこれで便利に使えばいいかと思っていたが、どうも自分だけが転生者ではなく、一緒に同世界へ転生した者たちがいるようで……。しかもそいつらは自分が主人公で、沖長をイレギュラーだの踏み台だなどと言ってくる。これは異世界ではなく現代ファンタジーの世界に転生することになった男が、その世界の真実を知りながらもマイペースに生きる物語である。

【完結】父が再婚。義母には連れ子がいて一つ下の妹になるそうですが……ちょうだい癖のある義妹に寮生活は無理なのでは?
つくも茄子
ファンタジー
父が再婚をしました。お相手は男爵夫人。
平民の我が家でいいのですか?
疑問に思うものの、よくよく聞けば、相手も再婚で、娘が一人いるとのこと。
義妹はそれは美しい少女でした。義母に似たのでしょう。父も実娘をそっちのけで義妹にメロメロです。ですが、この新しい義妹には悪癖があるようで、人の物を欲しがるのです。「お義姉様、ちょうだい!」が口癖。あまりに煩いので快く渡しています。何故かって?もうすぐ、学園での寮生活に入るからです。少しの間だけ我慢すれば済むこと。
学園では煩い家族がいない分、のびのびと過ごせていたのですが、義妹が入学してきました。
必ずしも入学しなければならない、というわけではありません。
勉強嫌いの義妹。
この学園は成績順だということを知らないのでは?思った通り、最下位クラスにいってしまった義妹。
両親に駄々をこねているようです。
私のところにも手紙を送ってくるのですから、相当です。
しかも、寮やクラスで揉め事を起こしては顰蹙を買っています。入学早々に学園中の女子を敵にまわしたのです!やりたい放題の義妹に、とうとう、ある処置を施され・・・。
なろう、カクヨム、にも公開中。
悪役令嬢と言われ冤罪で追放されたけど、実力でざまぁしてしまった。
三谷朱花
恋愛
レナ・フルサールは元公爵令嬢。何もしていないはずなのに、気が付けば悪役令嬢と呼ばれ、公爵家を追放されるはめに。それまで高スペックと魔力の強さから王太子妃として望まれたはずなのに、スペックも低い魔力もほとんどないマリアンヌ・ゴッセ男爵令嬢が、王太子妃になることに。
何度も断罪を回避しようとしたのに!
では、こんな国など出ていきます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる