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魔法学校の臨時講師
謎の道具
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「あーじゃああの倉庫でも行くか」
ついさっき出てきた倉庫を指さす。
「いいんですの!」
予想以上に食いついてきた。
「あ、ああ…できればあの倉庫にあった道具の使い方を教えてほしくてな、君はそういうのは詳しそうだし」
「先生に、ですか?」
「ああ、僕は流派が違って道具類を一切使わないからな、道具類があること自体最近知ったんだ、流石にこれは良くないと思ってなぁ、もしよかったら教えてくれないか」
女子生徒の顔が真剣な顔から一気に明るくなる。
「はい、ぜひ」
女子生徒を倉庫に戻る。
「ここって一般の生徒は立ち入り禁止ですの、ですので実は入るは初めてですの」
「え、そうなの?!」
「入るにはいろいろ許可が必要で面倒なんですよ、もちろん自分が可愛いのでこの事をお互い内緒ですよ」
「…っ、ああそうだな」
なぜか一瞬寒気がしたが気のせいにしよう。
「中はゴーレムが沢山あるという噂がありましたが、ただゴーレム用の土が大量にあるのと昔の道具があるだけですのね」
女子生徒は期待を大きく裏切られたと大きく溜息をつく。
「あーあんまり良い物ではない感じ?」
「そうですね、ここにあるのは一昔前の世代のゴーレムに使っていた道具ですわね、昔は鉄を材料にしていたらしいですわ、今は先生も使用しているとおり土ですわ、ここにある道具はその時代に使用した物で私も使用方法は文献でしか見た事がありませんわ」
「そうだったのか、ありがとうじゃあこれらは触らなくていいな」
「そうですわね、それにそれらの資料を読むのはいろいろ手続きがありますからね、少なくとも私はもう二度と閲覧したくないですわ」
ゴーレムの事に関しては節操が無いと思っていたが過去のゴーレムの資料に関して話している時だけゲッソリしていた。
「しかも貴族特権とかいろいろ根回ししてあれですからね」
どうやら本当にうんざりしている。
「ま、とにかく教えてくれてありがとう、誰かに見つかる前にここから離れよう」
「ええ、次の授業楽しみにしておりますね」
女子生徒と別れた後、一般の生徒でも閲覧できる資料室をしばらくうろついたが、いつの間にかこの世界の童話を読み込んでいた。
内容はとある騎士の英雄章で、最初は小さな村の出身の青年が近くの精霊と契約した事をきっかけに上り詰めていく話でいつの間にか少年誌のようにパワーインフレしてき、最終的に世界を作り直していた。
「なんじゃそれ…、いや何読んでるんだろ」
長編を読んだおかげですっかり遅くなり、もうすぐ締め出される時間になっていた。
「すんません、はやく出ます」
司書の人に睨まれていたので急いで退散する。
「結局貰った資料以上の情報はなしかな…」
部屋に戻り最初に貰った資料のほかに教科書も軽く眺める。
「…元ネタアリっぽいな」
歴史の教科書の内容が先ほど読んでいた童話に似ていた。
歴史上の武器などにゴーレムに使えそうな物がないか探してみると細身の剣が多く登場していた。
この世界では防御や装甲が厚く、太く相手を叩く事がメインで細身の剣は式典用がメインで切れ味はあまりよくない。
「日本人としては日本刀をおススメしたいところだが、もともと剣の作り方を知らない事もあり見た目しか似せることが出来ないから、ただの曲がった剣にしかならないだろうなぁ」
「本物の日本刀ってそんなにすごいの?」
夕食の仕込みが一段落したサヨが背中に自分の背中にもたれかかってくる。
「自分も実物は見た事ないんだよなぁ、やたら丈夫ですごい切れ味があるっていうイメージかな」
「私は知識でしかしらないけどあんなに強いとは思えないけど?」
「サヨが持ってる剣ってシンプルな見た目だよね」
「私は使いやすさ重視だからね、変な装飾もいらないかな」
「そういえばその剣ってどれくらい切れるの?」
「刃を高速で振動させて切れ味を上げるけど、でも刃の所がすぐに使えなくなるから今まで1回しか使ったことないかな、その時は本当にいろいろ切れるけどね」
「それだ!」
ついさっき出てきた倉庫を指さす。
「いいんですの!」
予想以上に食いついてきた。
「あ、ああ…できればあの倉庫にあった道具の使い方を教えてほしくてな、君はそういうのは詳しそうだし」
「先生に、ですか?」
「ああ、僕は流派が違って道具類を一切使わないからな、道具類があること自体最近知ったんだ、流石にこれは良くないと思ってなぁ、もしよかったら教えてくれないか」
女子生徒の顔が真剣な顔から一気に明るくなる。
「はい、ぜひ」
女子生徒を倉庫に戻る。
「ここって一般の生徒は立ち入り禁止ですの、ですので実は入るは初めてですの」
「え、そうなの?!」
「入るにはいろいろ許可が必要で面倒なんですよ、もちろん自分が可愛いのでこの事をお互い内緒ですよ」
「…っ、ああそうだな」
なぜか一瞬寒気がしたが気のせいにしよう。
「中はゴーレムが沢山あるという噂がありましたが、ただゴーレム用の土が大量にあるのと昔の道具があるだけですのね」
女子生徒は期待を大きく裏切られたと大きく溜息をつく。
「あーあんまり良い物ではない感じ?」
「そうですね、ここにあるのは一昔前の世代のゴーレムに使っていた道具ですわね、昔は鉄を材料にしていたらしいですわ、今は先生も使用しているとおり土ですわ、ここにある道具はその時代に使用した物で私も使用方法は文献でしか見た事がありませんわ」
「そうだったのか、ありがとうじゃあこれらは触らなくていいな」
「そうですわね、それにそれらの資料を読むのはいろいろ手続きがありますからね、少なくとも私はもう二度と閲覧したくないですわ」
ゴーレムの事に関しては節操が無いと思っていたが過去のゴーレムの資料に関して話している時だけゲッソリしていた。
「しかも貴族特権とかいろいろ根回ししてあれですからね」
どうやら本当にうんざりしている。
「ま、とにかく教えてくれてありがとう、誰かに見つかる前にここから離れよう」
「ええ、次の授業楽しみにしておりますね」
女子生徒と別れた後、一般の生徒でも閲覧できる資料室をしばらくうろついたが、いつの間にかこの世界の童話を読み込んでいた。
内容はとある騎士の英雄章で、最初は小さな村の出身の青年が近くの精霊と契約した事をきっかけに上り詰めていく話でいつの間にか少年誌のようにパワーインフレしてき、最終的に世界を作り直していた。
「なんじゃそれ…、いや何読んでるんだろ」
長編を読んだおかげですっかり遅くなり、もうすぐ締め出される時間になっていた。
「すんません、はやく出ます」
司書の人に睨まれていたので急いで退散する。
「結局貰った資料以上の情報はなしかな…」
部屋に戻り最初に貰った資料のほかに教科書も軽く眺める。
「…元ネタアリっぽいな」
歴史の教科書の内容が先ほど読んでいた童話に似ていた。
歴史上の武器などにゴーレムに使えそうな物がないか探してみると細身の剣が多く登場していた。
この世界では防御や装甲が厚く、太く相手を叩く事がメインで細身の剣は式典用がメインで切れ味はあまりよくない。
「日本人としては日本刀をおススメしたいところだが、もともと剣の作り方を知らない事もあり見た目しか似せることが出来ないから、ただの曲がった剣にしかならないだろうなぁ」
「本物の日本刀ってそんなにすごいの?」
夕食の仕込みが一段落したサヨが背中に自分の背中にもたれかかってくる。
「自分も実物は見た事ないんだよなぁ、やたら丈夫ですごい切れ味があるっていうイメージかな」
「私は知識でしかしらないけどあんなに強いとは思えないけど?」
「サヨが持ってる剣ってシンプルな見た目だよね」
「私は使いやすさ重視だからね、変な装飾もいらないかな」
「そういえばその剣ってどれくらい切れるの?」
「刃を高速で振動させて切れ味を上げるけど、でも刃の所がすぐに使えなくなるから今まで1回しか使ったことないかな、その時は本当にいろいろ切れるけどね」
「それだ!」
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