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魔法学校の臨時講師

最後の授業にむけて

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「あ、そういえば次回で授業が最後ですよ」

サヨとのデート帰りにいきなり宣言を受けた、たしか貰った資料の中にはたしかあと2回あったはずだ。
「いやー授業自体は私も良いと思いますし継続して欲しいですが上がね」
「いきなりですね」
「そうなんですよ、私も今さっき聞いたもので、まぁあれです国の情勢が良くないので巻き込まれる前にって感じです」
「わかりました…」
これ以上はあまり聞かないで欲しい事は伝わったので退散する。


「戦争とかあるのだろうか…」
「確かに最近は実戦の授業が多いような気がしますね」
「つまり今の授業の生徒も実戦の授業にまわしたいんだろうな」
あと一回になってしまったので全力で準備を始める。

「あ、そういえば教材に使うものって経費でどこまで落とせたっけ?」
「確か50万ジュノンだったような…」
「そうかありがとう」
この世界の物価がいまいち理解できていないのでとりあえず使わない方針でいくことにした。
「既にある道具や資材でも割とよさそうな物がありそうだし明日は倉庫に籠るしかないかな」

翌日は授業に使えそうな道具を漁る。
ゴーレムを扱うための授業で使う道具の倉庫なだけあって、中の半分以上が土で占領されている。
設計図や資料等などが無く道具類が埃をかぶって整頓されている、ここ数年以上は使われていないのだろうか。
しかし土は埃がかぶっていないのでちょくちょく使われているのだろう。
そういえばこの部屋にある道具類はゴーレムの作成においてどの工程で使うのだろう…。
貰った資料には特に記載がなく、作成から運用まで魔法のみを使用しているので倉庫にある道具類の使い道が分からない、しかも魔石らしき物がはめ込まれているので迂闊に手が出せない。
「土しかつかえねぇ!」
密室の倉庫なので思いっきり叫ぶ事が出来る。
「帰ろ…」
土しかまともに触れる物がない所から退散することにした。

「結局貰った資料でなんとかするしかないのかなぁ…」
「あら、先生じゃないですか?」
帰る途中で女子生徒に声を掛けられる、確か貴族のご令嬢だったかな。
「こんな所で珍しいですわね、先生もゴーレムの運用についての考察で疲れたので外の空気を吸うついでに散歩ですか?」
「遠からずだな、確かこの時間は授業中のはずだが?」
「私は既に単位を取得済みですので授業に参加する必要はありませんわ」
この世界にも単位ってあるんだな。
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