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ゾンビパニックで火力マシマシ

あって良かった魔法

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「あの起きて下さい!」
「……なにぃ?」
 体を無理やり揺らされて覚醒させられる。
「ゾンビが来たんですよ、早く起きて下さい!」
「ヒィッ!」
 ゾンビと聞いて全身に寒気が走り一気に目が覚める。

「え、どうするんですか?」
「どうするってあなた昨日にゾンビらを撃退したのでしょう?」
「確かにしたけど、燃やしただけですよぉ」
 すぐ近くにゾンビがいると思うといつものようにやる気がでないなり弱気になってしまう、苦手な物があるとここまで弱体化するのかと後で関心してしまった。
「あいつら燃えないし松明の火じゃなんともないのよ」
「ええぇ、そんなぁ」
 効果がないと聞いて頭が真っ白になってしまい対応策が浮かんでこなくなった。
「ああぁっとええぇっと……」
「とにかく行って下さい」
「ふええぇぇ」
 力が抜けているせいで強引に外に連れ出されてしまった。

「むりぃぃいいい!!」
 ゾンビを見た瞬間やっぱり足腰に力が入らなくなってくる、何とか立つ事はできているが戦闘はできそうにない、こうなってしまえば反動のある銃は使えないので魔法に頼る事になる、しかしこの世界に魔法があるのか分からないのむやみに使う訳にもいかない。
 弾の残りが心もとないがゾンビが気持ち悪すぎるので照明弾を使用してゾンビを撃退する。

「なんだ、できるじゃない」
「でもコレすぐに消えちゃいます……」
「急げ! 今の内に陣を構築するんだ」
 照明弾がすぐに消えると聞いて男性陣が大急ぎで魔法を行使して陣らしき物を構築する、どうやらこの世界に魔法があるようだ。
「あれは、何?」
 とりあえず知らないので聞いてみる。
「何って陣作成の魔法よ知らないの?」
「う、うん」
「いい、陣作成っていうのはね、ゾンビが出てこなくなる魔法なのよ、こうしないとまともに生活できないもの」
「じゃあ他に魔法があるの?」
「ええ、あるわよ、というかあなたがさっきやった光もあなたの魔法でしょう?」
「私の、そうなりますね」
 ここで違うと言ってしまえば残り少ない弾数の照明弾を奪われてしまう可能性があるので、黙っておく。

「そもそもあのゾンビってなんなんですか、たまたま私の魔法が役に立ちましたけど……」
「あなた、どこから来たの? ……ゾンビっていうのはね私達でもよくわかってないの、でも夜だったり暗い所にいつの間にか現れて私達に攻撃してくるの、それで1体が出てきたら更に増えて来るのよね」
「かなりしんどいですね」
「そうなのよ、だから私達はこうして集まって抵抗しているの、あとなぜか男達が使える陣の魔法の効果が反映されている間はゾンビが出てこないって事ね」
「なるほど、ちなみにそちらはどんな魔法が使えるんですか?」
「私はねぇ、飲み水を生成できる魔法よ」
(めっちゃ重要じゃん)
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