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ゾンビパニックで火力マシマシ

力を合わせても無駄な時がある

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「いやぁぁあああ!!」
 少し前までは全然平気だったのにメリジューヌになった途端にゾンビに対して異常なまでも嫌悪感が沸き起こり、直視ができなくなる。
 急いで天井を破壊して空に飛び立つ。
「キモイキモイキモイ!」
 粘性燃焼爆弾を発射して拠点ごと燃やす、燃えやすい素材もあったおかげで勢いよく燃えてくれた、その光量が大きかったようでゾンビが消滅してくれた。

「……お風呂入りたい」
 この世界に来てから2人とも水浴びを含めて体を清めていない、いくら好き同士とはいえ流石に匂いが気になり始めた所なので1人になったので丁度いいのかもしれない。

 ゾンビがいなくなったので拠点に戻る。
「……はぁ」
 バリケードなどは全て延焼してしまい日の出まで持ちこたえてくれた、しかしその頃にはすっかり焼け落ちて何も無くなってしまった。
「どうしよ……」
 作った拠点を感情に任せて焼失してしまい、次の夜は更に増えて来るだろうし、一晩中戦い続けるのは流石にしんどい物がある。
 残骸を漁ろうにもほぼ全て黒焦げになっており寝床も無くなっている。
「はぁ……」
 再びため息をついて途方に暮れる。


「ん?」
 とりあえずその辺でふて寝でもするかと考えいると2人が近づいてくるのを探知した、敵対しているなら全力で空に逃げれば良いかと考えていると青年2人組が真っすぐこちらに向かっていた。
「コレは君がやったのか?」
「コレとは?」
「えっとあぁ、この火事の跡みたいな状況にしたのは君かい?」
「まぁそっすね」
「なんでこんな、燃やしたんだ?」
「いやぁ、あいつら光に弱いので明かりを作って退散させた感じです」
「なんと、そうだったのか?!」
 この世界の住人なのに知らなかったのだろうか、それともゾンビを消すほどの光を作る事ができないだろうか。

「とにかく、君は行くところが無いのなら我々と共に来るか?」
「あぁ行く当てがないんでついていきますよ」
 昨晩に大声をだして大急ぎで特殊な爆弾を生成したので眠気がかなり強い、とりあえず彼らについて行けばなんとかなるだろうと適当に考えて同行する。
「ではついて来てほしい我々の拠点はすぐ近くだ」
「あぁはい」
 青年たちについていくと崖に骨組みで固定され高床式になっている家が見えた。
「これが我々の拠点の一つだ」
「はぇ~」
 青年たちに対して敵意や危機感を感じないので眠気が優先されてしまい、骨組みをよじ登って勝手に室内に侵入し寝床をみつけてすぐに眠りについた。
「そこ僕の寝床……」
「どんまい」
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