異世界に行って転生者を助ける仕事に就きました

仙人掌(さぼてん)

文字の大きさ
上 下
314 / 427
数をこなすため

初めての休日

しおりを挟む
「どうしよかなぁ」
 メリジューヌになったまま日本でおでかけするのは初めてなので不思議と足取りが軽くなっていく、サヨさんの持っている姿鏡の前に立って今の自分に問題が無いか何度も確認をしている。

「……よし」
 気合を入れて外に出る、近くに商業施設があるのは分かっているのでまずはそこへ向かう、何よりも服が必要だ今は一張羅しかないので今後メリジューヌになる事がなくても服は欲しいしおしゃれがしたい。

「すごい……」
 記憶にある服売り場は大した物ではなかったハズだがいざ踏み込んでみるとそこには誘惑しかなった、沢山ある服やアクセサリーが視線を奪っていく。
 これは一日中見てられる、いや全て見終わるまでは帰りたくない、朝早い時間に来たおかげで見ていられる時間は十分にあるというか休日は別に今日だけではないので存分に楽しむ。

「買っちゃった」
 仕事で稼いだお金をこの世界であまり使っていないおかげで気になったものは全て買ってしまった、両手いっぱいに紙袋もって最初の商業施設を出てきた時間は既に遅くなっておりもう他に行けるような時間ではない。
 鼻歌を歌いながら帰宅して戦利品を眺める、この満足感は合体する前の2人の記憶の中でもなかなかない、大量に買ったせいで収納する場所がないどころか居住スペースを大きく圧迫しているがそんな事は気にならない。
 買った物を開封してタグを外していく、もちろんサイズは全て試着しているので問題ない、それから1人で鏡の前でファッションショーをして楽しむ、それらが終わる頃には太陽が昇り始めていた。
 ひとしきり楽しんだ後は遅れてやってきた眠気に従いベットに倒れる、その顔はとても満足した物だった。

 翌日は昼過ぎに起きて昨日買った物を改めて眺めて満足する、今日は買った物をいろいろ組み合わせてコーディネートしていく、お出かけの為に来ていく組み合わせは決まった。
 次の日にはそのコーディネートで目的の場所に向かう、近所の商業施設程度でも両手にギリギリ持てる程度の量で尚且つお手頃価格で済んだものの、若者が集まるような所ではどれ程の金額が使ってしまうか分からないので今回は財布に現金だけを入れて向かう、もちろん端末にも支払いをできる機能があるにはあるがその機能は解放していないのでそのままにしている、間違えて使いすぎてしまって借金だらけにはなりたくはない。

「やっちまった……」
 目的の場所に到着したもののそういえば日本に帰ってきてから何も食べていない事を思い出して近くの飲食店で持ってきた予算を使い切ってしまった。
「満足したからいいや」
 そんなこんなで充実した休日をメリジューヌで過ごす事ができた。
しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

【一話完結】断罪が予定されている卒業パーティーに欠席したら、みんな死んでしまいました

ツカノ
ファンタジー
とある国の王太子が、卒業パーティーの日に最愛のスワロー・アーチェリー男爵令嬢を虐げた婚約者のロビン・クック公爵令嬢を断罪し婚約破棄をしようとしたが、何故か公爵令嬢は現れない。これでは断罪どころか婚約破棄ができないと王太子が焦り始めた時、招かれざる客が現れる。そして、招かれざる客の登場により、彼らの運命は転がる石のように急転直下し、恐怖が始まったのだった。さて彼らの運命は、如何。

【完結】殿下、自由にさせていただきます。

なか
恋愛
「出て行ってくれリルレット。王宮に君が住む必要はなくなった」  その言葉と同時に私の五年間に及ぶ初恋は終わりを告げた。  アルフレッド殿下の妃候補として選ばれ、心の底から喜んでいた私はもういない。  髪を綺麗だと言ってくれた口からは、私を貶める言葉しか出てこない。  見惚れてしまう程の笑みは、もう見せてもくれない。  私………貴方に嫌われた理由が分からないよ。  初夜を私一人だけにしたあの日から、貴方はどうして変わってしまったの?  恋心は砕かれた私は死さえ考えたが、過去に見知らぬ男性から渡された本をきっかけに騎士を目指す。  しかし、正騎士団は女人禁制。  故に私は男性と性別を偽って生きていく事を決めたのに……。  晴れて騎士となった私を待っていたのは、全てを見抜いて笑う副団長であった。     身分を明かせない私は、全てを知っている彼と秘密の恋をする事になる。    そして、騎士として王宮内で起きた変死事件やアルフレッドの奇行に大きく関わり、やがて王宮に蔓延る謎と対峙する。  これは、私の初恋が終わり。  僕として新たな人生を歩みだした話。  

ぐ~たら第三王子、牧場でスローライフ始めるってよ

雑木林
ファンタジー
 現代日本で草臥れたサラリーマンをやっていた俺は、過労死した後に何の脈絡もなく異世界転生を果たした。  第二の人生で新たに得た俺の身分は、とある王国の第三王子だ。  この世界では神様が人々に天職を授けると言われており、俺の父親である国王は【軍神】で、長男の第一王子が【剣聖】、それから次男の第二王子が【賢者】という天職を授かっている。  そんなエリートな王族の末席に加わった俺は、当然のように周囲から期待されていたが……しかし、俺が授かった天職は、なんと【牧場主】だった。  畜産業は人類の食文化を支える素晴らしいものだが、王族が従事する仕事としては相応しくない。  斯くして、父親に失望された俺は王城から追放され、辺境の片隅でひっそりとスローライフを始めることになる。

記憶喪失の転生幼女、ギルドで保護されたら最強冒険者に溺愛される

マー子
ファンタジー
ある日魔の森で異常が見られ、調査に来ていた冒険者ルーク。 そこで木の影で眠る幼女を見つけた。 自分の名前しか記憶がなく、両親やこの国の事も知らないというアイリは、冒険者ギルドで保護されることに。 実はある事情で記憶を失って転生した幼女だけど、異世界で最強冒険者に溺愛されて、第二の人生楽しんでいきます。 ・初のファンタジー物です ・ある程度内容纏まってからの更新になる為、進みは遅めになると思います ・長編予定ですが、最後まで気力が持たない場合は短編になるかもしれません⋯ どうか温かく見守ってください♪ ☆感謝☆ HOTランキング1位になりました。偏にご覧下さる皆様のお陰です。この場を借りて、感謝の気持ちを⋯ そしてなんと、人気ランキングの方にもちゃっかり載っておりました。 本当にありがとうございます!

婚約破棄され、平民落ちしましたが、学校追放はまた別問題らしいです

かぜかおる
ファンタジー
とある乙女ゲームのノベライズ版悪役令嬢に転生いたしました。 強制力込みの人生を歩み、冤罪ですが断罪・婚約破棄・勘当・平民落ちのクアドラプルコンボを食らったのが昨日のこと。 これからどうしようかと途方に暮れていた私に話しかけてきたのは、学校で歴史を教えてるおじいちゃん先生!?

【本編完結】転生したら第6皇子冷遇されながらも力をつける

そう
ファンタジー
転生したら帝国の第6皇子だったけど周りの人たちに冷遇されながらも生きて行く話です

冷遇された第七皇子はいずれぎゃふんと言わせたい! 赤ちゃんの頃から努力していたらいつの間にか世界最強の魔法使いになっていました

taki210
ファンタジー
旧題:娼婦の子供と冷遇された第七皇子、赤ちゃんの頃から努力していたらいつの間にか世界最強の魔法使いになっていた件 『穢らわしい娼婦の子供』 『ロクに魔法も使えない出来損ない』 『皇帝になれない無能皇子』 皇帝ガレスと娼婦ソーニャの間に生まれた第七皇子ルクスは、魔力が少ないからという理由で無能皇子と呼ばれ冷遇されていた。 だが実はルクスの中身は転生者であり、自分と母親の身を守るために、ルクスは魔法を極めることに。 毎日人知れず死に物狂いの努力を続けた結果、ルクスの体内魔力量は拡張されていき、魔法の威力もどんどん向上していき…… 『なんだあの威力の魔法は…?』 『モンスターの群れをたった一人で壊滅させただと…?』 『どうやってあの年齢であの強さを手に入れたんだ…?』 『あいつを無能皇子と呼んだ奴はとんだ大間抜けだ…』 そして気がつけば周囲を畏怖させてしまうほどの魔法使いの逸材へと成長していたのだった。

公爵家三男に転生しましたが・・・

キルア犬
ファンタジー
前世は27歳の社会人でそこそこ恋愛なども経験済みの水嶋海が主人公ですが… 色々と本当に色々とありまして・・・ 転生しました。 前世は女性でしたが異世界では男! 記憶持ち葛藤をご覧下さい。 作者は初投稿で理系人間ですので誤字脱字には寛容頂きたいとお願いします。

処理中です...