異世界に行って転生者を助ける仕事に就きました

仙人掌(さぼてん)

文字の大きさ
上 下
313 / 427
数をこなすため

ゲットだぜ

しおりを挟む
「なんか、慣れてきた」
 巨獣の攻撃は単調であまり手段がないのかしばらく回避を続けていると徐々に動きに余裕が出来てくる、かといって攻撃する気はおこらないので暇になってくる。

「……まだかな」
 しばらくして完全に余裕をもって回避できる頃には端末を眺めながら待っている、巨獣は相変わらず攻撃の手を緩める事なく続けている。

  いいかげん待っているのも飽きてきたので自己流で捕獲できないか試してみる。
 とりあえずはロープを出してみて縛ってみる、しかし発射される針にズタズタにされてしまったやはりただの紐では通用しないようだ。
 次に地面を陥没させて拘束できないかとやってみたが元々地面に潜っていただけあって意味はなかった。
「えいや……無理か」
 拘束の魔法でも使えないかと試してみたがそういった魔法はサヨの時点で不慣れだったこともあり不発だった。
「ぐぬぬ……」
 ここにきて自分が戦闘に特化した能力である事が恨めしく思ってしまった、そもそも戦闘に来たので捕獲する予定などは一切ないのであるが……。


(何とか捕獲する算段つけましたよ)
「本当ですか!」
 捕獲が上手くいかずにイライラし始めた時に捕獲の連絡がきた、お陰で沈みかけた気持ちが一気に浮上してきた。
(とりあえずは捕獲はできますが制御下に置く事はできないので一旦封印する事になりますよ)
「大丈夫です、構いません!」
 どんな形であれあの巨獣が手に入るなら構わない、ペット間隔で使いたいと思っていたが最悪封印された形でも良いと思っている。
「それでどうするんですか?」
(まずですね、今の使っている端末のアプリから新しい項目があるのでそれを使用して下さい、使い方は対象にカメラを向けて起動すればいけるハズです)
「ありがとうございます」
 端末を取り出して早速実行する、もちろんずっと巨獣から針が飛んで来ている。

 カメラを巨獣に向けて起動すると端末から複数の魔法陣が出現して視界を埋め尽くす、幸いにも防御機能があるようで飛んでくる針を防いでくれている。
「何の光?!」
 光が収まるとそこに巨獣がいなかった。
「おわった?」
 端末の確認してみると使っていたアプリの項目がグレーアウトしていた。
「帰るか……」
 一瞬でいろいろ終わってしまい一気に疲れが出てきたので帰還することにした。


「お帰りなさい、あれそのままなんですね」
「え……、あぁ」
 魔法少女は解除したがメリジューヌを解除するのを忘れていた。
「いっそその姿で休日を過ごしてみます?」
「いいかも?」
 そういえば別にこの状態を解除する必要はないんじゃないかと思えてきた。
「そうします!」
「はい、そうしてください」
 そんな訳でメリジューヌのまま休日を過ごす事になった。
しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

今さら言われても・・・私は趣味に生きてますので

sherry
ファンタジー
ある日森に置き去りにされた少女はひょんな事から自分が前世の記憶を持ち、この世界に生まれ変わったことを思い出す。 早々に今世の家族に見切りをつけた少女は色んな出会いもあり、周りに呆れられながらも成長していく。 なのに・・・今更そんなこと言われても・・・出来ればそのまま放置しといてくれません?私は私で気楽にやってますので。 ※魔法と剣の世界です。 ※所々ご都合設定かもしれません。初ジャンルなので、暖かく見守っていただけたら幸いです。

私のお父様とパパ様

ファンタジー
非常に過保護で愛情深い二人の父親から愛される娘メアリー。 婚約者の皇太子と毎月あるお茶会で顔を合わせるも、彼の隣には幼馴染の女性がいて。 大好きなお父様とパパ様がいれば、皇太子との婚約は白紙になっても何も問題はない。 ※箱入り娘な主人公と娘溺愛過保護な父親コンビのとある日のお話。 追記(2021/10/7) お茶会の後を追加します。 更に追記(2022/3/9) 連載として再開します。

父が再婚しました

Ruhuna
ファンタジー
母が亡くなって1ヶ月後に 父が再婚しました

冤罪だと誰も信じてくれず追い詰められた僕、濡れ衣が明るみになったけど今更仲直りなんてできない

一本橋
恋愛
女子の体操着を盗んだという身に覚えのない罪を着せられ、僕は皆の信頼を失った。 クラスメイトからは日常的に罵倒を浴びせられ、向けられるのは蔑みの目。 さらに、信じていた初恋だった女友達でさえ僕を見限った。 両親からは拒絶され、姉からもいないものと扱われる日々。 ……だが、転機は訪れる。冤罪だった事が明かになったのだ。 それを機に、今まで僕を蔑ろに扱った人達から次々と謝罪の声が。 皆は僕と関係を戻したいみたいだけど、今更仲直りなんてできない。 ※小説家になろう、カクヨムと同時に投稿しています。

特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった

なるとし
ファンタジー
 鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。  特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。  武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。  だけど、その母と娘二人は、    とおおおおんでもないヤンデレだった…… 第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。

貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。

黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。 この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

チート幼女とSSSランク冒険者

紅 蓮也
ファンタジー
【更新休止中】 三十歳の誕生日に通り魔に刺され人生を終えた小鳥遊葵が 過去にも失敗しまくりの神様から異世界転生を頼まれる。 神様は自分が長々と語っていたからなのに、ある程度は魔法が使える体にしとく、無限収納もあげるといい、時間があまり無いからさっさと転生しちゃおっかと言いだし、転生のため光に包まれ意識が無くなる直前、神様から不安を感じさせる言葉が聞こえたが、どうする事もできない私はそのまま転生された。 目を開けると日本人の男女の顔があった。 転生から四年がたったある日、神様が現れ、異世界じゃなくて地球に転生させちゃったと・・・ 他の人を新たに異世界に転生させるのは無理だからと本来行くはずだった異世界に転移することに・・・ 転移するとそこは森の中でした。見たこともない魔獣に襲われているところを冒険者に助けられる。 そして転移により家族がいない葵は、冒険者になり助けてくれた冒険者たちと冒険したり、しなかったりする物語 ※この作品は小説家になろう様、カクヨム様、ノベルバ様、エブリスタ様でも掲載しています。

【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?

みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。 ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる 色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く

処理中です...