異世界に行って転生者を助ける仕事に就きました

仙人掌(さぼてん)

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数をこなすため

試行錯誤はまずは安全な状態から

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「え、魔法は?」
「あるにはあるけどできれば多様したくない」
 自分のいた世界では特に魔法が上手い方ではなかった、それに燃費が悪いのでまだ実戦で試す段階ではない。
「ええい、合体だ、メリジューヌで行く!」
「はい!」
 1人で戦えるようにならないといけないと思った手前いきなりサヨに頼り切りになるのは避けたいのでここは妥協して合体してメリジューヌで行く、アプリではメリジューヌで登録されており、名前の変更はできそうになかった、もっとも考えるのが面倒なのでもうコレでいいかと思っている。

「……ふむ、ではやりましょう」
 合体すると意識が変わる、さっきまで自棄になっていたのも冷静になる、2人の記憶があるので合体した直後は動きが鈍ってしまうが敵の火中だった事が幸いして、反射に近い速度で動き出し反撃にでる。
「えーっとなんだ、どうしよ」
 サヨさんの力を極力使わないつもりらしいのでとりあえずメリジューヌのメインの武器である銃系統が使えないので2人の記憶にある魔法で無理くり突破する。
「えぇい、鬱陶しい!」
 少し考えているだけでも向こうから攻撃が止むことはない、向こうの目的やこの世界での役目も分からないがとにかく今はこちらに向いている砲台を片付けるのが先決だ
 自信の魔力を刀身のように成形して砲台に切りかかる、翼はサヨさんから受け継いでいるので自力で飛行が可能だ、立体機動では複数ある砲台でも捉えきれないようで同士討ちも避けるためか接近した時よりも攻撃の頻度が下がっている。

「よっ、アレ」
 肩慣らしも含めてある程度回避運動をしてから手短な砲台に切りつけてみたが鈍器で叩いたような感触と共に跳ね返されてしまった。
「あぁ、だったら」
 形成した魔力の刀身をより細く鋭くして更に炎の属性を付与して高熱にする。
「これならどうよ」
 再び切りつけてみると今度はバターで切っているかのように易々と溶断できた。
「行ける、あと邪魔」
 味方の砲台が機能停止した瞬間に他の砲台から一斉に攻撃してきたのですぐさま飛び上がって回避する、攻撃をうけた砲台は跡形もなく熱で溶けてしまった。
「威力エグ」
 さすがにアレを食らってしまえばメリジューヌといえどひとたまりもないだろう、しかしあれほどの熱量を持った攻撃ができるので自分の防御力がどれくらいあるのか気になってしまった。

「起動防盾展開」
 魔法を使う世界ではまず見ないような盾を右手に出現させる、コレはサヨさんの力だが同時に今は自分の力なので問題ないだろう。
「さぁこい」
 もちろん直撃させると盾を貫通する可能性があるので掠らせる程度だが攻撃を当ててみる。
「いけ、るっぽいな」
 盾は無傷だったので今度は中心で受け止めてみる。
「うぐぅ……」
 盾越しとはいえまともに受けたので衝撃が強く吹き飛ばされてしまった、慌てて翼を羽ばたかせて地面との衝突を回避する。
「あぶなぁ」
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