異世界に行って転生者を助ける仕事に就きました

数をこなすため

反復練習は大切

　強くならないと、そう思った……、いつもサヨに助けられてばかりで自分はほとんど何もできていない、いつも使っている武器はサヨから借りたものばかりで自分の武器なんてしょぼい魔法でしかない、アプリを使って魔法少女になったりして強化しても結局使っている武器はサヨの武器だ。

　自分では全然戦えていない。

　自分で、１人でも戦えるようにならないと。



「今回の仕事なんですけども、ついでに修行していきません？」
「修行ですか？」
「はい、そろそろ自分の実力に限界とかもっと伸ばしたい所があったりしません？」
「はい、めちゃくちゃあります」
「大体皆さんそろそろ修行したくなる頃なのでいい所を紹介しますよ」
「本当ですか、ありがとうございます」
「いえいえ、ただし過酷ですし実践で修行になりますけどいいですか？」
「はい、自分が強くなれるなら手の届く範囲で無茶してやりますよ」
「それが一番いいですよ、何もかも捨てる時はそれを越える必要がありますし、根性論は本番の一瞬だけで純分ですから」
　過去に何かあったのだろうか何故だか黒いオーラのような見えてしまう、そっとしておこう。

「それじゃあさっそくお願いします」
「はいいってらっしゃい」
　気が付くと森の中にいた。
「い、つ、も、の」
　もはや慣れたものである。

「それでどうするのさ？」
「とりあえずはいつもの人助けしつつ修行なのかなぁ」
「難易度が高いとかそんな感じ？」
「かなぁ？」
　２人で顔を見合わせて首をかしげる。


　周りにも木しかない状態で何をすればいいのだろう、野生動物でも襲ってくれば何となるのだがそれすらもない。
「本当にどうしよ……」
「空から見てみるよ」
「頼む」
　サヨが翼を広げて飛び立って木の高さを越えた時に遠方から光線が発射された、サヨは慌てて回避して下の降りてくる。
「……とりあえず発射された所に向かおう」
「うん、そうだね」
　何もないよりも何かあった方がいい、とにかくソコに向かえば何かあるだろう、たとえ敵だとしても戦って鍛える事ができる。
「発射してきた所の位置って特定できた？」
「うーん、いきなりだったからある程度しか分からなかったけど、もう少ししてからまた上空に出て確認するよ」
「うん、ありがとう」
　しばらく進んでからサヨが再び上空に飛び上がり狙撃を誘発する。
「わかったよ、こっからは飛ばしていこう」
　しっかりと狙撃してくれたおかげでどこから狙撃してきたか分かったようで、自分を掴んで飛び出す、発射してくる場所が分かっているので回避しながら目的の場所に直行する。
「しまった！」
「え、どうしたの？！」
「自分の武器が無い！」
　サヨに頼らないために強くなるために来たのに自分の武器がまだ決まっていない状態だったので、結局サヨの武器を使わざるえない状態になってしまった。