異世界に行って転生者を助ける仕事に就きました

仙人掌(さぼてん)

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自分の世界

空から女の子とか正直引く

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旅を初めて一日目の夜…。

正直、わくわくしすぎて寝られそうに無かった。
こっちの世界では日没後に行ける店なんて、それこそオトナな店か荒くれ者が集まるような酒場しか無い、そのため生活リズムは規則正しい。
気分的に言えば今は深夜な気がするが、おそらく日本だったらまだ21時とかその辺だと思う。
たき火の炎をただひたすらぼーーーーーっと眺めていたり、たまに夜空を見上げてみたりしてテンションが上がりまくってしまい、全く寝れる気がしなかった。


突然大きな流星が目の前に落ちてきた。

「ファ!」
夜に一人で思わず声を出してしまった。
初めての旅のテンションもあり全然眠くなかったため好奇心で流星…というか球体を眺める、もちろん火の始末はちゃんとしてからだ。

『うわーここどこだよ…』
目の前の球体からすごく懐かしい日本語が聞こえてきた。
『ニホンゴダ…』
自分も久々に日本語を話してみるとすごいカタコトになってしまった。
『お、まさかここにも日本の物が』
珍しい物を見つけたと言わんばかりの勢いで、自分の方に何かが向かってくる。
『君がさっきの日本語を喋ってたのかな?』
球体から20歳ほどの女性が勢いよく出てきた。
『でも、ヒサビサスギテ、カタコト』
『うんうん…、私はやはり運がいい…、唐突だけど君、何か守る物ある?』
静かに首を横に振った。
『マダ、タビノ、初日』
『てことはボッチだね』
目の前の女性は今、自分の置かれている逃げたい状況を喜びやがった。
『お、おう』
あとなんとなくだが、日本語に慣れてきた。
『ねぇねぇ、今に満足していないかな、夢とかない』
『なんですか、その、マルチみたいな誘いは…』
『とりあえず仕事しない』
さっさと逃げようと思ったが、相手は日本人、という事はおそらく見かけによらず、すごく強いのだろう(偏見)
『……どんな仕事だ?』
暫く沈黙があったが何とか声を絞り出す。
『簡単に言えば人助けよ』
『人助け?』
前世でもアルバイトや派遣で仕事をしていたのでなんとなく接客とか工場とかをイメージしていたが、いきなり人助けと言われて目が点になってしまった。
『例えばそうねぇ…、いろいろな世界に飛んで異世界転生した元日本人の支援よ、地球に送ったり、何か支援したする仕事よ』
『そんなの、いったいどこが運営しているんだ?』
『日本政府よ』



『えっ!』
『日本人を助ける日本人のやくっ…』
目の前の女性に真上に一回り幼いような少女が直立まま現れ目の前にいた女性を踏み場にした。
『さすがに喋りすぎよ、まったく敵だったらどうするのよ』
踏み場になっている女性は柔らかいイメージだったが今いきなり降ってきた少女はどちらかと言うとキツイ感じがした。
『で、どうするの、やるの?』
『アッハイ』
圧力というか迫力に負けてしまい、自分は日本人を助ける仕事をする事になってしまった。
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