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配達の仕事
5つ目の配達先
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「次はどんな世界だ?」
世界の移動に慣れてきたのでそんな言葉を吐けるようになってきた。
今回の世界は町の中だったので人の目があり少し恥ずかしかった、いつもは森の中だったり何もないような所だったので意外だった。
「今回はココで良いみたいだよ」
「……そうみたいだね」
気にしてもしょうがないので目的であろう建物に入っていく。
「日本から来た者ですが……」
「っ!、日本だと?!」
「うおっ!」
日本と言った瞬間に近くにいた女性が食いついてきた、ほぼ真横から来たので変に驚いてしまった。
「君、確かに今日本と言ったな?!」
「そうですね、言いましたよ」
「だったら手伝ってくれないか?」
「少しの間だけなら……」
「やった、じゃあ今から行きましょう!」
「え、ちょっ……」
女性が喜びのあまり周囲が見えなくなったのか自分の手を掴んで外に走り出していく、あまりの速さにサヨの反応が遅れてしまった。
「あ……、待てぇぇえ!」
サヨはあっけにとられて立ち尽くしていたがすぐに冷静になって急いで追いかける。
サヨが全力で走ったおかげで短距離で捕まえることができた。
「貴女誰よ?!」
「私はこの人の妻よ、貴女こそ誰よ?!」
「私はこの人のパーティーメンバーよ……っ妻ぁ?!」
妻と聞いて目をひん剥いてこちらを凝視している、まぁ本当の事なので肯定しておく。
「本当です……」
肯定すると大きく見開いた目のままどんどんと顔が悪くなっていく、それと同時に自分を掴んでいた力を緩める。
「……そんな」
「というか僕を使って何をしようとしたんですか?」
「何って遺跡調査よ」
「遺跡ですか?」
「そう! なんと日本語で書かれた所があるのよ、でも文章というか文字がかなり古い物で解読に時間がかかるのよ、そこで解読か護衛をしていほしいのよ、日本人だった記憶があるってことは転生か何かしてるでしょ、じゃあ何かしらの能力があるでしょ、だから貴女も行きましょ」
「えっとぉ……」
サヨの方を向いて確認すると、行きたくは無いが行かざるを得ないと言った表情をしている、つまり今回の目標はこの女性なんだろうと予想できる。
「妻も一緒ならいいですよ」
「そう、じゃあ行きましょう」
少し話した事で落ち着いてくれたようだ。
「ちなみにどれくらいで到着しますか?」
「すぐそこよ、あと30分もあれば到着するわ」
「なら良いかな、あと自分達はココに来たばかりでお金がないんだけど大丈夫ですか?」
「うーん、遺跡の報酬が高い事を期待して私が何とかするわ!」
「それなら安心です」
世界の移動に慣れてきたのでそんな言葉を吐けるようになってきた。
今回の世界は町の中だったので人の目があり少し恥ずかしかった、いつもは森の中だったり何もないような所だったので意外だった。
「今回はココで良いみたいだよ」
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気にしてもしょうがないので目的であろう建物に入っていく。
「日本から来た者ですが……」
「っ!、日本だと?!」
「うおっ!」
日本と言った瞬間に近くにいた女性が食いついてきた、ほぼ真横から来たので変に驚いてしまった。
「君、確かに今日本と言ったな?!」
「そうですね、言いましたよ」
「だったら手伝ってくれないか?」
「少しの間だけなら……」
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「あ……、待てぇぇえ!」
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「貴女誰よ?!」
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「私はこの人のパーティーメンバーよ……っ妻ぁ?!」
妻と聞いて目をひん剥いてこちらを凝視している、まぁ本当の事なので肯定しておく。
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肯定すると大きく見開いた目のままどんどんと顔が悪くなっていく、それと同時に自分を掴んでいた力を緩める。
「……そんな」
「というか僕を使って何をしようとしたんですか?」
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「遺跡ですか?」
「そう! なんと日本語で書かれた所があるのよ、でも文章というか文字がかなり古い物で解読に時間がかかるのよ、そこで解読か護衛をしていほしいのよ、日本人だった記憶があるってことは転生か何かしてるでしょ、じゃあ何かしらの能力があるでしょ、だから貴女も行きましょ」
「えっとぉ……」
サヨの方を向いて確認すると、行きたくは無いが行かざるを得ないと言った表情をしている、つまり今回の目標はこの女性なんだろうと予想できる。
「妻も一緒ならいいですよ」
「そう、じゃあ行きましょう」
少し話した事で落ち着いてくれたようだ。
「ちなみにどれくらいで到着しますか?」
「すぐそこよ、あと30分もあれば到着するわ」
「なら良いかな、あと自分達はココに来たばかりでお金がないんだけど大丈夫ですか?」
「うーん、遺跡の報酬が高い事を期待して私が何とかするわ!」
「それなら安心です」
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