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召喚されてみた

意気込んで行ったものの上手くいかない

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 乱戦の中に飛び込んでいったもののメリジュさんの動きはぎこちなかった、攻撃してきた敵に対しては容赦なく攻撃を叩き込んでいるがそれが終わるとまた挙動不審になってしまう。
 5体ほど敵を倒した後にしょんぼりしながら戻ってきた。
「どうしたの?」
「どれが敵か分からない……」
「なるほどね」
 確かに使い魔と向かってきた魔物の区別がつかない、なんならこちらの方がおぞましいまである。
「ちなみにお前は区別がつくのか?」
「うーん微妙かな」
「敵が分かりにくい、もういい」
 メリジュさんがいじけて自分の近くで座りだした、一応こちらに向かってくる敵に関してはしっかりと始末してはいる。

 メリジュさんと2人で乱戦をしばらく眺めているとこちら側が勝利という形で決着がついたようだ、味方側の被害が少なかった事から自分達は必要なかったのでは思ってしまった。
 と思っていたら魔物群の後ろから大型の魔物が複数姿を現した。
「アレならわかりやすいな、行ってくる」
「行ってらっしゃい」
 今回はアレはわかりやすいのでメリジュさんがまたやる気をだして飛び出していった、大型の魔物でも乱戦が再び形成されたので銃器ではなく実体のない剣を両手に出現させて突っ込んでいっている、剣術の心得は無いで評価はできないつもりだったが、メリジュさんの戦い方は乱暴としかいいようがない、力任せに押し切っているのでやたら切れ味の良い非実体剣があってこその戦法だろう、それが無いのであれば大型の得物を使うようなやり方だ。
 それでも剣で戦う事に飽きてきたのか剣から光線を出して倒していっていた。
 大型の魔物はかなり強いようで他の人達は苦戦しているようだがメリジュさんが調子に乗って全部倒していったのでむしろ先ほどの戦闘よりも消耗が少なくて済んだようだ。
「満足」
「そりゃあよかった」
 メリジュさんが満足したところで戦闘が終わった。

「おい、学年主任がお呼びだ」
 翌日、休み時間を適当に過ごしてると顔は知っているが名前は知らない生徒が面倒くさそうに話しかけてきた。
「なんで自分なんですか?」
「知らん、それは主任に聞いてくれ」
「へーい」
「あ、使い魔もつれて行けよ」
「りょーかーい、なんだろ?」
「さぁ、私が知る訳がないのだが?」
「だよなぁ……」
 疑問が解決しないまま学年主任がいるであろう職員室にむかう、休憩時間が終わりかけていたのもあって教室に戻る生徒とよくすれ違う、いまだに見慣れていないのかメリジュさんとすれ違う度に驚いて二度見したりそのままじっと見ていたりしている。
 そうこうしている内に職員室まで到着した、学校のほぼ中心にあるので到着までに時間がかかる事はない。
「失礼します、主任に呼ばれたらしいんですけど、主任っていますか?」
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