異世界に行って転生者を助ける仕事に就きました

召喚されてみた

着せ替え人形の未満

「それで私は何をすればいいんだ？」
「何ってなんだろう？、先生どうしましょう？」
「何ってなぁ……それはいろいろだな、とりあえずステータスでも確認したらどうだ、それから寮につれて帰って親睦でも深めたらどうだ」
「そうっすね」
　ひとまず目の前のメカ竜娘を鑑定してみる。

　ステータス：エラー
　参照不可

「アレ？」
　鑑定してみるとエラーが出た、もう一度鑑定しみるが同じ表記になった、試しに自分を鑑定してみる。

　ステータス
　・名称：ユウヤ・ヤマダ
　・ＬＶ：１７
　・ＨＰ：２８７
　・ＭＰ：２９６
　・攻撃：５１６
　・防御：１５７
　・魔力：４５８
　・抵抗：２６５
　・俊敏：７９８
　スキル
　・共通語自動翻訳・例外処置・武魔両道・複数の可能性・必要経験軽減
　称号
　・異世界からの記憶・才能の塊

「出てるよね……」
　自分を鑑定するといつも通りの結果が出た、それを踏まえてもう一度メカ竜娘を鑑定してみる。

　ステータス：エラー
　参照不可

「あれぇ」
「……何ですか？」
「とりあえず自己紹介しましょう、僕はユウヤ・ヤマダ、この魔法学校で最終学年の名簿最終番号です」
「私は……どうやら名前を喪失してしまったようだ、召喚した君が名付けてくれないかな」
「え、えぇっとじゃあメリジュで」
「メリジュ、ねこれからよろしく」
　名前を得て気分が上がったのか固くなっていた顔が緩み手を差し出されたのでそれに答える。
「よろしく」
「それじゃあこれで召喚の授業は終了だ、さっさと寮に戻った戻った」
「はーい」
「どこへ行くんだ？」
「僕の寮部屋だよ、ここからかなり近いからすぐにつくよ」
「一ついいか？」
「何？」
「何か服を着たいのだが……」
　確かに彼女メリジュは装甲と竜鱗で一応全裸には見えないのだが確かに今の彼女は確かに何も来ていない、とりあえず制服の上着を着せておく、恐ろしほど似合わないのだが一応隠すことはできているだろう。
「先生、服とか用意はないんですか？」
「そんなの無い、そもそも召喚されるモノが人の形をしているとは限らないからな、だからまぁ一応使い魔を世話するのに補助は出るから手続きとかはしておけよ」
「はーい」
　メリジュをつれて一旦寮に戻る、それから寒気用コートを着せるから町に繰り出して服を買いにいく、町には先ほど召喚したばかりであろう使い魔を引き連れた人をよく見かける。

「ユウヤじゃん、召喚どうだった？」
　服屋を探しているとクラスメイトが話しかけてきた、後ろには妖精だろうか蝶の羽がついた小人が肩に乗っていた。
「無事召喚できたよ、この人さ」
　そういって後ろで町を物珍しいそうに眺めているメリジュを引き寄せる。
「どうも」
「すごーい人型じゃん、人型ってなかなか召喚されないって聞いたよ」
「私はすごい、のか？」
「え、しかも意思疎通ができるの、ヤバイって、というか服は、そのコートって学校支給のやつだよね？」
「だから服を買いにきたんだよ」
「なるほどね、その服って私が選んでもいいわよね」
「まぁいいけど」
　正直女性の服なのでそういったセンスには自信がない。
「こういうのは私はよくわからないから別に構わないが……」
　メリジュは服があれば何でもいいようで割とテキトーなようだ、ぶっちゃけ今着てるコートで十分な感じもしている、しかし今出会った彼女がそれを許してくれないようだ。

「いやぁ満足」
「……荷物多くないか？」
　メリジュが機械と竜鱗に覆われているので普通の服は着れないので大型のコートだったりベルトと布を組み合わせて服っぽいものを作ったりしているとかなりの大荷物になってしまった。
「確かに多いな、申し訳ない」
「君が誤ることはないだろう、それにこれは全て君が支払ったわけではないのだろう、それに私のためを思ってくれたんだ、別に悪い気なんてないさ」