異世界に行って転生者を助ける仕事に就きました

仙人掌(さぼてん)

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海洋の底へ

応急処置

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「ココって何ですか?」
「うーん潜水艦かな、こうやって沈んだ船を回収してバラしたりして修理に使ったり、後は売ったりしてるね」
「あぁ、じゃあ僕の船は解体されるんだ……」
「そりゃあ命が助かるんだから安いもんだろ?」
「そりゃあ命には代えられてないけど……」
 男性は項垂れる、理解はしていないようだが、無理やりなっとくするしかないようだ。

「とりあえずこの部屋で休んでて」
 案内された部屋は6畳ほどの広さで二段ベットが2つ置かれており、後は最低限の家具がある程度だ。
「あんた達を陸に運ぶからこの部屋で待っててくれ、あと私らはあんた達がどこにいるかなんて知らないからここから一番近い所に下すからね」
「ああ、それでかまわない」
「じゃあおとなしくしてろよ」

「というかアレ本当に助けてくれると思うか?」
 女性が去った後に男性がドアを軽く開けた後に廊下を軽く確認してからこちらに話しかけてきた。
「今のところは何とも……」
「だよなぁ、命の恩人でもあるから一概には言えないが、そもそも水の中を行く船なんて聞いた事がないし、というか時間の感覚が狂いそうだな……」
 どうやらこの世界では潜水艦の概念は一般的ではないらしい。

「お前ら済まないがアクシデントだ、ちょっと人がいる作業になってしまってな、手伝ってもらうぞ」
 部屋で何もすることがないためどれくらいの時間が経過しているか分からないが、いつの間にか女性が申し訳なさそうに部屋に入ってきた。
「何があったんですか?」
「それがこの潜水艦が呼称してしまってな、ちょっと基地による必要が出てきてな、そこでお前らも修理に手伝ってほしいんだわ」
「ぼくら船舶の修理についての知識なんてありませんよ?」
「それは別にかまわないさ、必要なのは力仕事だ」
「それは別にいいですけど……」
 暇なので3人で手伝いすることにした。

 潜水艦の外に出ると、大きな洞窟になっており、そこに木材でできた支柱で支えられて固定されていた。
「確かにこれは修理が必要ですね……」
 潜水艦の側面には何か大きな力で引きちぎられた跡があり、このままでは水圧で壊れてしまいそうである。
「見た事がないような大きな魔物が出てきてな、何とか撃退はしたものの航行不能の前までされてしまったからな、いったんこのドッグで応急したのち私たちの拠点に戻る」
「送ってはくれないんですか?」
「あんた達を送って帰ってくるまでにコレがこわれちゃ意味ないからね、修理が先だ、幸いにもあんた達からもらった船のパーツである程度は持たせられるだろう」
 こうして潜水艦の人たちと応急処置を始めた。
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