261 / 425
海洋の底へ
素材提供
しおりを挟む
「今って深海どれくらいだろう?」
「この船が私の知ってるのと同じような質量だったら3000メートルくらいかな……」
それだけ深いのならはたして救助されるか不安になってくる、外を照らしてみると平地のようでこれ以上下に行くことは無いようだ。
深海はいままでで初めてなのでまだテンションが少し高い、そのおかげかまだ絶望とかそういったマイナスの感情は無い。
「救助って来るもんなんですか」
「まぁ来たり来なかったりするかな、もっと深い所に落ちた人でも救出された例はあるからね」
「ちなみに沈んでからどれくらい経ってました?」
「確か1ヶ月かな?」
「それじゃあ間に合わないのでは……」
「一応手がかりは上げてるから……」
どうしたモノかと適当に過ごしていると突然全体が大きく揺れ出した。
「え、なに?」
「また魔物か?」
「どこだ?!」
船の外を見るが海底のたまった土埃が大きく舞っておりよく見ない。
「……下だ!」
「下ぁ?!」
船を下から持ち上げかねないほどなのでかなり大型と思われる。
深海なので迂闊に動くことができずに揺れがおさまるのを待つしかなかった、幸いにも船から何かが軋むような音がすることは無かった。
「……収まった?」
「ぽいね」
「もしかしてただの地震かな?」
船を揺らした正体はいまだに不明だ。
しばらく外の様子を見ていたが、深海なのでなかなか見えない。
「どうなった?」
「さあ?」
3人で顔を合わせているいると扉が大きな音を立てて溶断されていた。
「ちょっ、アレヤバくないですか?」
「流石にアレは切断されたらヤバイ」
3000メートルほど深海の圧力では一瞬で潰されてしまう、念のため宇宙で行動できたアレを起動しておく。
完全に溶断され、扉が開くと水が流れこむこはなく鉄と機械油のに匂いが漂ってきた。
「あれ?」
「おーい、生きとるかぁ?」
海水が流れて死ぬかもしれない恐怖とは関係ないとばかりに陽気な声が聞こえてきた。
「生きてますー」
扉から入ってきた人物はおおよそ救助しにきたというよりはモノを漁りにきたと言った方がしっくりくるような見た目をしている。
「そっか、お前らどうして沈んだ?」
「魔物に襲われて破壊された」
「……そうか、とりあえずお前ら助けてやるからこの船もらうぞ」
「命が助かるのならしょうがない……」
「うむ、これでこの船も修理できそうだ、とりあえずお前らはゲストルームに案内してやるからしばらく休んでろ、おーいクレア」
「あーはいはい」
クレアと呼ばれた女性がダラダラと出てきた。
「まだ生きていたからゲストルームに案内してくれ」
「あ、生きてたのね、じゃあ君たちついて来て」
「この船が私の知ってるのと同じような質量だったら3000メートルくらいかな……」
それだけ深いのならはたして救助されるか不安になってくる、外を照らしてみると平地のようでこれ以上下に行くことは無いようだ。
深海はいままでで初めてなのでまだテンションが少し高い、そのおかげかまだ絶望とかそういったマイナスの感情は無い。
「救助って来るもんなんですか」
「まぁ来たり来なかったりするかな、もっと深い所に落ちた人でも救出された例はあるからね」
「ちなみに沈んでからどれくらい経ってました?」
「確か1ヶ月かな?」
「それじゃあ間に合わないのでは……」
「一応手がかりは上げてるから……」
どうしたモノかと適当に過ごしていると突然全体が大きく揺れ出した。
「え、なに?」
「また魔物か?」
「どこだ?!」
船の外を見るが海底のたまった土埃が大きく舞っておりよく見ない。
「……下だ!」
「下ぁ?!」
船を下から持ち上げかねないほどなのでかなり大型と思われる。
深海なので迂闊に動くことができずに揺れがおさまるのを待つしかなかった、幸いにも船から何かが軋むような音がすることは無かった。
「……収まった?」
「ぽいね」
「もしかしてただの地震かな?」
船を揺らした正体はいまだに不明だ。
しばらく外の様子を見ていたが、深海なのでなかなか見えない。
「どうなった?」
「さあ?」
3人で顔を合わせているいると扉が大きな音を立てて溶断されていた。
「ちょっ、アレヤバくないですか?」
「流石にアレは切断されたらヤバイ」
3000メートルほど深海の圧力では一瞬で潰されてしまう、念のため宇宙で行動できたアレを起動しておく。
完全に溶断され、扉が開くと水が流れこむこはなく鉄と機械油のに匂いが漂ってきた。
「あれ?」
「おーい、生きとるかぁ?」
海水が流れて死ぬかもしれない恐怖とは関係ないとばかりに陽気な声が聞こえてきた。
「生きてますー」
扉から入ってきた人物はおおよそ救助しにきたというよりはモノを漁りにきたと言った方がしっくりくるような見た目をしている。
「そっか、お前らどうして沈んだ?」
「魔物に襲われて破壊された」
「……そうか、とりあえずお前ら助けてやるからこの船もらうぞ」
「命が助かるのならしょうがない……」
「うむ、これでこの船も修理できそうだ、とりあえずお前らはゲストルームに案内してやるからしばらく休んでろ、おーいクレア」
「あーはいはい」
クレアと呼ばれた女性がダラダラと出てきた。
「まだ生きていたからゲストルームに案内してくれ」
「あ、生きてたのね、じゃあ君たちついて来て」
0
お気に入りに追加
139
あなたにおすすめの小説
家庭菜園物語
コンビニ
ファンタジー
お人好しで動物好きな最上 悠(さいじょう ゆう)は肉親であった祖父が亡くなり、最後の家族であり姉のような存在でもある黒猫の杏(あんず)も静かに息を引き取ろうとする中で、助けたいなら異世界に来てくれないかと、少し残念な神様に提案される。
その転移先で秋田犬の大福を助けたことで、能力を失いそのままスローライフをおくることとなってしまう。
異世界で新しい家族や友人を作り、本人としてはほのぼのと家庭菜園を営んでいるが、小さな畑が世界には大きな影響を与えることになっていく。
私がいなくなった部屋を見て、あなた様はその心に何を思われるのでしょうね…?
新野乃花(大舟)
恋愛
貴族であるファーラ伯爵との婚約を結んでいたセイラ。しかし伯爵はセイラの事をほったらかしにして、幼馴染であるレリアの方にばかり愛情をかけていた。それは溺愛と呼んでもいいほどのもので、そんな行動の果てにファーラ伯爵は婚約破棄まで持ち出してしまう。しかしそれと時を同じくして、セイラはその姿を伯爵の前からこつぜんと消してしまう。弱気なセイラが自分に逆らう事など絶対に無いと思い上がっていた伯爵は、誰もいなくなってしまったセイラの部屋を見て…。
※カクヨム、小説家になろうにも投稿しています!
王宮で汚職を告発したら逆に指名手配されて殺されかけたけど、たまたま出会ったメイドロボに転生者の技術力を借りて反撃します
有賀冬馬
ファンタジー
王国貴族ヘンリー・レンは大臣と宰相の汚職を告発したが、逆に濡れ衣を着せられてしまい、追われる身になってしまう。
妻は宰相側に寝返り、ヘンリーは女性不信になってしまう。
さらに差し向けられた追手によって左腕切断、毒、呪い状態という満身創痍で、命からがら雪山に逃げ込む。
そこで力尽き、倒れたヘンリーを助けたのは、奇妙なメイド型アンドロイドだった。
そのアンドロイドは、かつて大賢者と呼ばれた転生者の技術で作られたメイドロボだったのだ。
現代知識チートと魔法の融合技術で作られた義手を与えられたヘンリーが、独立勢力となって王国の悪を蹴散らしていく!
神に同情された転生者物語
チャチャ
ファンタジー
ブラック企業に勤めていた安田悠翔(やすだ はると)は、電車を待っていると後から背中を押されて電車に轢かれて死んでしまう。
すると、神様と名乗った青年にこれまでの人生を同情された異世界に転生してのんびりと過ごしてと言われる。
悠翔は、チート能力をもらって異世界を旅する。
婚約破棄されたら魔法が解けました
かな
恋愛
「クロエ・ベネット。お前との婚約は破棄する。」
それは学園の卒業パーティーでの出来事だった。……やっぱり、ダメだったんだ。周りがザワザワと騒ぎ出す中、ただ1人『クロエ・ベネット』だけは冷静に事実を受け止めていた。乙女ゲームの世界に転生してから10年。国外追放を回避する為に、そして后妃となる為に努力し続けて来たその時間が無駄になった瞬間だった。そんな彼女に追い打ちをかけるかのように、王太子であるエドワード・ホワイトは聖女を新たな婚約者とすることを発表した。その後はトントン拍子にことが運び、冤罪をかけられ、ゲームのシナリオ通り国外追放になった。そして、魔物に襲われて死ぬ。……そんな運命を辿るはずだった。
「こんなことなら、転生なんてしたくなかった。元の世界に戻りたい……」
あろうことか、最後の願いとしてそう思った瞬間に、全身が光り出したのだ。そして気がつくと、なんと前世の姿に戻っていた!しかもそれを第二王子であるアルベルトに見られていて……。
「……まさかこんなことになるなんてね。……それでどうする?あの2人復讐でもしちゃう?今の君なら、それができるよ。」
死を覚悟した絶望から転生特典を得た主人公の大逆転溺愛ラブストーリー!
※最初の5話は毎日18時に投稿、それ以降は毎週土曜日の18時に投稿する予定です
転生させて貰ったけど…これやりたかった事…だっけ?
N
ファンタジー
目が覚めたら…目の前には白い球が、、
生まれる世界が間違っていたって⁇
自分が好きだった漫画の中のような世界に転生出来るって⁈
嬉しいけど…これは一旦落ち着いてチートを勝ち取って最高に楽しい人生勝ち組にならねば!!
そう意気込んで転生したものの、気がついたら………
大切な人生の相棒との出会いや沢山の人との出会い!
そして転生した本当の理由はいつ分かるのか…!!
ーーーーーーーーーーーーーー
※誤字・脱字多いかもしれません💦
(教えて頂けたらめっちゃ助かります…)
※自分自身が句読点・改行多めが好きなのでそうしています、読みにくかったらすみません
神様に与えられたのは≪ゴミ≫スキル。家の恥だと勘当されたけど、ゴミなら何でも再生出来て自由に使えて……ゴミ扱いされてた古代兵器に懐かれました
向原 行人
ファンタジー
僕、カーティスは由緒正しき賢者の家系に生まれたんだけど、十六歳のスキル授与の儀で授かったスキルは、まさかのゴミスキルだった。
実の父から家の恥だと言われて勘当され、行く当ても無く、着いた先はゴミだらけの古代遺跡。
そこで打ち捨てられていたゴミが話し掛けてきて、自分は古代兵器で、助けて欲しいと言ってきた。
なるほど。僕が得たのはゴミと意思疎通が出来るスキルなんだ……って、嬉しくないっ!
そんな事を思いながらも、話し込んでしまったし、連れて行ってあげる事に。
だけど、僕はただゴミに協力しているだけなのに、どこかの国の騎士に襲われたり、変な魔法使いに絡まれたり、僕を家から追い出した父や弟が現れたり。
どうして皆、ゴミが欲しいの!? ……って、あれ? いつの間にかゴミスキルが成長して、ゴミの修理が出来る様になっていた。
一先ず、いつも一緒に居るゴミを修理してあげたら、見知らぬ銀髪美少女が居て……って、どういう事!? え、こっちが本当の姿なの!? ……とりあえず服を着てっ!
僕を命の恩人だって言うのはさておき、ご奉仕するっていうのはどういう事……え!? ちょっと待って! それくらい自分で出来るからっ!
それから、銀髪美少女の元仲間だという古代兵器と呼ばれる美少女たちに狙われ、返り討ちにして、可哀想だから修理してあげたら……僕についてくるって!?
待って! 僕に奉仕する順番でケンカするとか、訳が分かんないよっ!
※第○話:主人公視点
挿話○:タイトルに書かれたキャラの視点
となります。
【長編・完結】私、12歳で死んだ。赤ちゃん還り?水魔法で救済じゃなくて、給水しますよー。
BBやっこ
ファンタジー
死因の毒殺は、意外とは言い切れない。だって貴族の後継者扱いだったから。けど、私はこの家の子ではないかもしれない。そこをつけいられて、親族と名乗る人達に好き勝手されていた。
辺境の地で魔物からの脅威に領地を守りながら、過ごした12年間。その生が終わった筈だったけど…雨。その日に辺境伯が連れて来た赤ん坊。「セリュートとでも名付けておけ」暫定後継者になった瞬間にいた、私は赤ちゃん??
私が、もう一度自分の人生を歩み始める物語。給水係と呼ばれる水魔法でお悩み解決?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる