異世界に行って転生者を助ける仕事に就きました

圧倒的相性の有利

瓦礫から見つけた物

「これは、いける！」
　元は食料品売り場だったのだろう、売り場の方は悲惨な物だったが従業員が入る倉庫の方では缶詰などは無事な物がいくつかあった。
　レトルト食品も賞味期限が比較的長いものであればまだ使えそうな物がある、これはいい収穫となった。
「早くココを離れよう……」
　素晴らしい収穫があったものの、もともと食料品が保存してあったのでとにかく悪臭が酷い。

「さて向こうはどうだ？」
　隠れながら捜索していたので何体か向こうに行ったのを見たのですでに何度か戦闘しているだろう、さてどうだろうか……。
「敵はどう？」
「敵は……いないかな」
　サヨちゃんが周囲を警戒しているようだ、あの2人でうまく連携しているようだ。
「おーいどうだい、何か見つかったかい？」
「いえ、敵だけしか見つからないです」
「そうか、この辺はどうやら雑貨屋とか服屋とかのエリアだったみたいだからね、こういうのはどっちかというと従業員が入っている倉庫部分とかがまだあったりするかな」
「わかりました探してきます」
　元気よく返事をして崩れたがれきの中に進んでいった。

「先輩、これって使えますか？」
　入ってすぐに大きなコンテナを2人で抱えて戻ってきた。
「おぉ良いじゃん」
　とりあえず雑に煽てておく。
「ちょっと見てみるか」
　コンテナを平らな所に置いてから開け口を探す、しかしがっつり固定されてさらに溶接されているようで簡単に開きそうにない。
「……無理やり開けるか」
　こういった時には魔法がある世界で良かったと思っている、こんな時にコンテナを無理やり開封する道具がある、火花を大きく出すこともなく、また他の物を溶断することもない。

「上手くいったかな」
　コンテナの装甲が思ったよりも分厚く溶断するのにかなり時間がかかってしまった。
「さて何が入っているかな……」
　溶断された鉄は流石にすぐには触れないので少し冷えるのを待ってから強引にこじ開ける。

「人形？」
　何に入っていたのたさまざまな機械に繋がれた人形が入っていた。
「……開封を確認、マーク0014起動します、マスター設定を開始します……エラー対象の人物は1人は申し出て下さい」
　3人で顔を合わせる、すると2人が引いて距離をとる。
「マスターの設定を完了しました、名前の登録をお願いします」
「タケダ、です」
「登録完了、タケダ・デス様、今度ともよろしくお願いいたします」
「おうふ……」
　変な名前で登録されないように、丁寧に名前を言ったつもりだったが効かなかったようだ。