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魔法少女は火力重視

魔法少女は戦うだけ

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「なかなかやるわね、と言うか貴女の魔法ってかなり物騒ね……」
 戦闘が終わって一息つく間もなくいきなりボロボロの格好の魔法少女が話しかけてきた、傷だらけで所々流血しておりとても痛々しいが彼女はそれらを気にした様子はない。
「それはありがとうございます、あのその怪我大丈夫ですか?」
「あぁそれは変身を解除すれば問題ないわ」
 魔法少女が光に包まれたと思うと光が晴れたところには地味目の服装をした少女がいた。
「貴女も解除したら?」
「いやぁちょっと……」
「もしかして?」
「なんですか……」
 もしかしてここで変身を解除しないと怪しまれてしまうのだろうか……。
「慌てて来たから変な格好になっている感じ?」
「そうそうそんな感じ、だから今解除したら恥ずかしくて、このままの方がマシなくらいなんだ」
「それなら仕方ないわね」
 どうやら上手く誤魔化せたようだ。

「そういえば貴女は見ない顔のようだけど名前はなんて言うの、私はフラワープリムって名前で活動しているわ」
「あ、えーっと私は……」
 自分の名前なら名乗っても問題ないだろうが魔法少女での名前なんて考えていなかったの回答に困っているとポケットにある端末から通知音が鳴ったので慌てて見てみるとアプリが表示されており魔法少女名が表示されていた。
「バラージメイジっていいます」
「そう、これからよろしく」
「よろしくです」
「さて、そろそろみんな来る頃だし私たちは帰りましょうか」
「みんなですか?」
「そうよ、アイツらと戦った後は大体こうなるからそういうのを後始末してくる人たちが来るから邪魔しないようにさっさと帰るのよ」
「あぁなるほど」
 作業の邪魔になってはいけないのでこの場所から退散する、しかし行く当てはないので目の前の少女にある程度ついて行く。

「そういえば貴女はどこから来たの?」
「私は、東京から」
 この世界の人間にあまり素性を知られる訳にはいかないのでとりあえず誤魔化しておく。
「東京、ずいぶん遠い所からきたのね」
「そうなんです、親の仕事の都合で……」
「親御さんはかなり良い仕事をしているみたいね」
「うーんどうだろその辺はあんまり聞かないからわかんないや」
「そう、もし同じ学校だったらよろしくね」
「あ、はい」
 少女は近くにある高級そうな車に乗り込み去っていった。

「……サヨ周りに人はいるかな?」
「……大丈夫だね」
 サヨ以外の視線がないようなので変身を解除する、魔法少女の正体が男性だったとバレてしまうのは良くないことだろう。
「おっと」
「大丈夫?」
「なんとかね」
 歩き出そうとするとバランスが崩れて倒れかけてしまった、すぐにサヨがすぐに支えてくれたので地面と衝突することは無かった、身長が変わるとバランス感覚が大きく変わってしまうようだ。
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