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魔法少女は火力重視

変身の資格

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「ただ今戻りました、アレでよかったのですか?」
 先ほど行ってきた世界では転生者らしき人物と遭遇することもなく一つの施設を破壊させただけで大した活動はしていないように思えてしまった。
「そんなことないですよ、あの世界では転生した人と敵対する組織の初期段階で潰すことが目的だったんです、転生者が戦うかどうか曖昧な時期にしないと運命が確定してしまうのでかなり初期の段階で潰す必要があったんです」
「なるほど……」
 その理由なら相手をしたロボットが未完成だったのが判明した、消化不良感があったのはそのためだろう。

「それじゃあ消化不良があるのならそのまま次の世界に行きますか?」
「あー…じゃあ行きます」
 このまま終わるのもスッキリしないのでそのまま次の仕事に向かうことにする。

「では次の世界ですが」
 懐から端末を取り出して操作していく、読み込みが遅いのか端末の反応したいところを小突いている。
「はい」
「魔法少女なんてどうでしょう?」
 ようやくお目当ての画面が表示されたようで表情がすこし緩む。
「はい?」
「え、魔法少女を知らないんですか?」
「いや、自分がいた日本にもあったので存在は知っていますが、いきなり言われて力が抜けたといいますか……」
「あぁなるほど、でもそろそろ仕事の次の段階に進んでもいいかなぁという感じなのでちょうどいいところに依頼が来た感じですね」
「次の段階ですか?」
「そうですよ、行く世界によっては姿形を変えないといけないですからね、耳とか尻尾とか生やす必要があったり、機械の体になったりすることもあるんですよ」
 つまり今まで行った世界はまだまだ新人が行くような世界だったのだろう、今までの世界ではほとんどがサヨに頼りっきりでこれから1人でこなすように言われてしまえば難しいだろう、だからこそ次からはサヨに頼り切らないようにしなければならないだろう。

「というかそれって元に戻るんですか?」
「基本的には戻りますよ」
「基本的にとは?」
「その世界で何か契約的な事とかをしたりすると戻れない場合がありますね、今回行く世界ではそんなことはないとと思いますよ」
 つまり完全に保証はできないということらしい、そりゃ向こうの世界に何が起こるかは誰にも予想できない事だろう、もしかして過去に戻らなくなった事があったのだろうか。
「そうですよね……」
「はい、なので今回は魔法少女に変身してもらいます」

「……はい?!」
 自分が魔法少女に……?!
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