異世界に行って転生者を助ける仕事に就きました

仙人掌(さぼてん)

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SFにおけるなんかすごい物質

ようやくの起動

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「やはりこの程度では大した時間稼ぎにはならんか、しかしそれでも十分に完成までの時間は稼げたぞ、さあ起動だ!」
 天井から透明な管がロボッターの首筋辺りに接続され、全身タイツのような服装の来た男性が送り込まれたかと思うとロボッターに接続されていたケーブルや機器が取り外されロボッターの正確なシルエットが判明したが、なんというか特徴がないのが特徴といったものだった。

「これでお前たちをおしまいにしてくれるわ!」
 ロボッターが動き出してこちらを掴んでこようとしてきたためこちらも巨大ロボットで対抗する、向かってきたロボッターの手首を掴みそのまま呼び出した勢いで押し返す。
「なんとそんなモノまで収納できるのか、それのそのロボットも気になるが今はこのロボッターの性能を確かめなければならない、実戦の実験ついでにキサマのロボットの実力を見てやる!」

 ロボッターが崩れかけていたバランスを正して正面に構えてサイドアーマーから剣を取り出すとロボッターと同じ大きさの半透明の刀身が出現した。
「殺さない感じでそっちは頼む」
「はーい」
 大きい方の操作は面倒なのでサヨに任せる、近くに人がいるので危うく巻き込んでしまいそうになるので自分は下で戦うことにする、そうすればついうっかりサヨが間違えて巻き込んでしまうこともないだろう。
 建物の強度が不明なため迂闊に火器が使えないようでサヨの方も近接武器を使用するようだ、どこからか2本のナイフを取り出して応戦する体制をとる。

「動いてしまったアレをどうにかするには……」
 さっきから静かだと思っていたら何か考えごとしていたようだ。
「どうしたんですか?」
「確か、何、えあのロボットはなんなんの?」
「アレは自前の物ですが?」
「貴方たちはもしかして……、いえ今は協力して頂戴」
「えあ、はい」
 いったい何と勘違いしたのだろうか、そして改めて言われてしまい上手く返事ができなかった。
「なんか気の抜けた返事ね、とにかくこの施設の中枢に行きましょう」
「わかりました、アレはどうします?」
「そこは自前のソレ抑えててちょうだい、その間に動力源を絶つわ」
「わかりました、サヨォなるべくここから動かさない感じでお願ーい」
「はーい」
 サヨが楽しそうに返事をしていたのでしばらくは大丈夫だろう、とりあえずは女性を護衛しつつ奥へ向かうことにした。
 道中は静かなもので巨大ロボット同士の戦闘音以外の音は聞こえてこず、敵なども一切出てこなかった、また頑丈な扉も溶断すれば良いので自分も女性の方もかなり楽に奥まで到着できた。
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