異世界に行って転生者を助ける仕事に就きました

仙人掌(さぼてん)

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変身ヒーローの世界

鉢合わせ

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 この世界でも身分証明書が有効なようで車を購入して運転はサヨに任せて移動する、変身を解除すると疲労がしばらく動けないらしく重宝してくれた。
「本当ならバイクで移動したほうがそれっぽんだけどね」
「でもその体調じゃあ無理じゃないですか」
「そうなんだけどね」

 この日も転生者を怪人が出現した現場まで運んでいった、少し離れた路地に車を止めて転生者を下す、人の目が無い事を確認してから変身して怪人所に向かう、自分達も近くの駐車場に車を止めて戦闘している場所に向かう。

「おやぁ…」
 怪人がいる所に向かうと同じ姿の変身ヒーローが2人協力して怪人と戦っていた、連携自体は取れていないものの徐々に怪人を追い詰めて一方的に倒せたようだ。

「さて君は何者だい?」
 2人の変身ヒーロ―が向かい合う、戦闘中は同じ姿だったが戦闘が終了すると片方が姿を変えてくれたのでどちらが転生者なのかは判別できる。
「あえて言うなら敵対する気はないよ」
「それは別に問題ではない、なぜおまえがその力を持っている」
「それは言えない、言わないじゃなくて言えない」
「そうか、ならもういい」
 この世界の変身ヒーロ―が武器を構えて転生者に攻撃を仕掛ける、形態が1つしかない転生者に対してこの世界のヒーロ―はいくつかのバリエーションがあるので明らかにこちらが不利になっている。
「やっぱりそうなるか」
「その口ぶりから何かしっているようだな」
「だから言えないんだって」
 一方的に押されてしまい、ついに向こうが必殺技の構えに入ったので、これは流石にマズイので煙幕を焚いて視界を塞ぎサヨの高速移動で回収してから急いで車に乗り込みこの場から離脱する。

「君たち凄いね」
「正直咄嗟の行動だから考えては動いてないよ」
「それでもあの時に行動できるのはすごい事だよ」
「というかさっきの色違いみたいな物はなんだ?」
 本体の変身ヒーロ―だがあえて無知を装ってみる。
「あれが本物さ、僕の方が偽物さ、その証拠にいろんな形態がある、僕は基本フォームだけさ」
 体の疲労もあるだろうがかなり投げやり気味に答える。
「詳しい話とかはとりあえず遠回りしてから帰りましょう」
 追跡されている可能性があるので少しだけ遠回りしてから帰宅する、途中で変身も解除して帰りつく頃には何とか体が動けるようになっていた。

「話せる時に詳しく話してください」
「そうさせてもらうよ」
 この日は疲労があるようなので本人に判断を任せる事にした、自分自身も変身アイテムに関してはある程度知っているがストーリーに関しては一切しらないので転生者が変身アイテムを持っている事に関しては自ら話してほしい物だ。
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