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人を武器に変えて戦う世界
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「助けにきた?」
少年は未だに状況を飲み込めていないようだ。
「悪い人に連れられて改造されたんだよ」
「あぁ通りで体のあちこちがおかしいと思ったよ」
少女が状況を説明するとなんとくで理解したようだ。
「ちなみに今日は8月3日だ」
「え、そんなに経ってるのか……」
「そうだよぉ、ずっと武器だったんだよぉ」
「マジか!」
「さて君たちが落ち着いた所で聞きたい事があるんだが……」
「なんですか?」
「他に人間はいないかな?」
転生者が少女に目線の高さを合わせてそう尋ねると少女の顔は曇り俯いた。
「私たち以外に生き残りはいない、私たちを攫った人達は、いつの間にかいなくなっていた……」
「そうか、この建物の構造は知っているか?」
少女はこれ以上喋りたくないのか頷くだけだった。
「そうか……」
転生者は立ち上がって手を顔に当てて考え事をする。
「ひとまず警戒レベルを下げて捜索後にこの子達を本部に連れていこう」
「わかった」
自分がどこまで付き合えるかわからないので適当に返事をしておく。
建物の残りの場所を探索したが少女の言う通りに生き残りはおらず捜索は終了した。
「あとは外の敵を何とかして本部に戻るだけだな」
建物を出て転生者が呑気に言うとどこからか銃撃が飛んできた。
「帰るまでが任務だな」
銃撃事態はサヨが咄嗟に防いだので問題は無いが微妙な空気が流れていた。
「慎重に行こうか……」
「ぞうですね、というか銃撃してくるのってこの子見たいな可能性は?」
そう言って最初に救出した子に視線を向ける。
「確かにその可能性もあった、サヨちゃんみたいな盾が無かったから行くことはできなかったけど今なら行けると思う、手伝ってくれるかい?」
「もちろん」
サムズアップして答える、サヨも察したのか引っ込んで盾だけ表に出てくる、転生者の方もナイフを持って準備万全のようだ。
「君たちは済まないがココに隠れていてくれ、指示をだしたらそのたびに動いてくれ」
「わかった」
転生者と連携して5人の子供を救出することができた、銃が発射される仕組みは最初に救出した子と同じ仕組みになって簡単に対策がとれて救出することができた。
「じゃあ今度こそ帰ろう」
子供達を全員集めて、帰路に向かった時に任務終了の合図が鳴った。
「おっと帰還命令だ、じゃあ僕たちは帰るわ」
「そうか、本当に助かったよ、ありがとう」
「それが仕事ですから」
「もし何かあったら頼っていいかな?」
「縁があればね」
「その時は頼りにしているよ」
「もしかしたら僕以外がくるかもね」
「そうか、ではまた」
端末を起動させて元の世界に帰還した。
「おかえりなさい」
少年は未だに状況を飲み込めていないようだ。
「悪い人に連れられて改造されたんだよ」
「あぁ通りで体のあちこちがおかしいと思ったよ」
少女が状況を説明するとなんとくで理解したようだ。
「ちなみに今日は8月3日だ」
「え、そんなに経ってるのか……」
「そうだよぉ、ずっと武器だったんだよぉ」
「マジか!」
「さて君たちが落ち着いた所で聞きたい事があるんだが……」
「なんですか?」
「他に人間はいないかな?」
転生者が少女に目線の高さを合わせてそう尋ねると少女の顔は曇り俯いた。
「私たち以外に生き残りはいない、私たちを攫った人達は、いつの間にかいなくなっていた……」
「そうか、この建物の構造は知っているか?」
少女はこれ以上喋りたくないのか頷くだけだった。
「そうか……」
転生者は立ち上がって手を顔に当てて考え事をする。
「ひとまず警戒レベルを下げて捜索後にこの子達を本部に連れていこう」
「わかった」
自分がどこまで付き合えるかわからないので適当に返事をしておく。
建物の残りの場所を探索したが少女の言う通りに生き残りはおらず捜索は終了した。
「あとは外の敵を何とかして本部に戻るだけだな」
建物を出て転生者が呑気に言うとどこからか銃撃が飛んできた。
「帰るまでが任務だな」
銃撃事態はサヨが咄嗟に防いだので問題は無いが微妙な空気が流れていた。
「慎重に行こうか……」
「ぞうですね、というか銃撃してくるのってこの子見たいな可能性は?」
そう言って最初に救出した子に視線を向ける。
「確かにその可能性もあった、サヨちゃんみたいな盾が無かったから行くことはできなかったけど今なら行けると思う、手伝ってくれるかい?」
「もちろん」
サムズアップして答える、サヨも察したのか引っ込んで盾だけ表に出てくる、転生者の方もナイフを持って準備万全のようだ。
「君たちは済まないがココに隠れていてくれ、指示をだしたらそのたびに動いてくれ」
「わかった」
転生者と連携して5人の子供を救出することができた、銃が発射される仕組みは最初に救出した子と同じ仕組みになって簡単に対策がとれて救出することができた。
「じゃあ今度こそ帰ろう」
子供達を全員集めて、帰路に向かった時に任務終了の合図が鳴った。
「おっと帰還命令だ、じゃあ僕たちは帰るわ」
「そうか、本当に助かったよ、ありがとう」
「それが仕事ですから」
「もし何かあったら頼っていいかな?」
「縁があればね」
「その時は頼りにしているよ」
「もしかしたら僕以外がくるかもね」
「そうか、ではまた」
端末を起動させて元の世界に帰還した。
「おかえりなさい」
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