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人を武器に変えて戦う世界

目的の建物

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「貴方は元日本人でいいかな?」
 日本人の言葉に反応をた。
「そうですけど……、あなた方も?」
「そうなる、とりあえず自分はココがどこかわからないから安全な場所まで案内してくれないかな?」
「あ、あぁそれは出来ないんだ自分達は任務でこの先の敵組織に潜入しないといけないんだ」
「今にも死にそうなのに?」
「そ、それは……」
 目線を反らして言い淀む、彼女の方も俯いてて何も喋っていない彼らは捨て駒にでもされているのだろうか?

「うーんじゃあとりあえず目的地までお手伝いしますわ」
 適当に悩んだフリをして転生者に手伝う意志を示す。
「それは、助かります」
 その反応はなんだか嬉しそうに無かった、むしろ申し訳なさそうな感じだ。
「どうしたのかな?」
「いや、その……、正直あの中を進むのは難しいなぁって」
「まぁなんとかおいおいしようかな、サヨ行けそう?」
 未だに盾を展開しているサヨの方を見る、最初のような真剣な表情からは少し緩み、余裕の表情になっている。
「この程度の威力なら大丈夫?」
「なら行こう」
「はーい」
 サヨが元気よく返事をすると盾を解除して攻撃をしてきた方向へ向かって銃撃を加えると、こちらに撃ってる様子がなくなったので進んでいく。
「ちょっと待ってくれ」
「なんだ?」
「彼女は、盾じゃないのか?」
「私は嫁です」
 サヨが直ぐに訂正をいれる。
「……わかった詳しいことは聞かないでおくよ」
「今後のためにあまり聞いてほしくないかな、とにかく先を進もう」

 サヨが守りつつ銃撃していくのでゆっくりとだが確実に目的と思われる所まで進んで行っている、転生者の方も時折遠方の敵を発見してサヨに攻撃をお願いしていた、自分はとりあえずサヨの後ろをついていっていた。
 10分ほどで大きな建物の前に到着した。
「ココで間違いない?」
「そうですね、アネッタお願い」
 転生者が彼女に声をかけると小さく頷いて転生者の手に収まるサイズのナイフになった。
「あまり大きく動かない方がいいかな?」
「その方が助かるよ」
「じゃあ行こうか」

 3人で建物の中に正面から入っていく、中に人の気配はなくがらんとしている。
「ココに何があるんだ?」
「目標かな?」
 中を慎重に進んでいき一部屋づつしっかりと確認していくがガラクタや瓦礫しか見当たらないまま1階が見終わり警戒しながら2階に進んでいく。
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